12.ActioNー二人のカンケイー
13話です\(^_^)(^_^)/ 最近は話の内容よりサブタイトルに困ってしまう積み木です(笑)
◆◆◆20
「あや…?」
美智子と香織を目の前にして、先ほどから綾乃は俯いたまま顔を上げようとしない。拳は強く握られて、体は微かに震えている。
「あやっ…どうしたの…?」
美智子の声は不安げだ。
先輩の絵を破り…
先輩を罵り…
そして今は俯いたまま顔を上げない友達…
彼女はこんな残酷なことをする子じゃないのに…
一体なぜ…?
美智子の頭は疑問でいっぱいだった。
◆◆◆21
「つまり…君はこの写真と『ナコさん』という噂が関係していると考えているのだね…?」
ここは理事長室。
瑞ノ江が理事長に噂と悪戯について説明している最中だった。
「はい。根拠はありませんが、そんな気がするんです。」
瑞ノ江は真っ直ぐに理事長を見て、静かに答えた。
「なるほど…ではまた何か詳しく判ったら、話に聞いてくれ。この話を元に私達も会議を開き、検討してみる。」
「判りました。では、失礼します。」
瑞ノ江はゆっくりと腰を上げ、大きな扉に近寄る。
頭の中は次の行動計画でいっぱいで、緊張と不安が彼を支配していた。
「…一也」
瑞ノ江が扉を開けようとしたときだった。突然理事長が彼の名を呼び、彼は立ち止まった。理事長は広い机に頬杖をつき、瞼を閉じている。
「くれぐれも軽率な行動は取らないように。おまえのその行動が誰かを傷つけ、痛めつける可能性があることを忘れてはならない。」
「………。」
「私は一也を信用している。文無月さんも生徒会役員も。だが、いつ誰が傷つき悲惨な行動を起こすかは誰にも判らない。何が原因で最悪の結果を招くかは判らない。だから、決して忘れてはならない。
………あの日のことを。」
ゆっくりと瞳を開く。
また彼も瑞ノ江と同じように真っ直ぐに彼を見つめた。
「……彼女の涙を…」
「………はい。」
瑞ノ江はまた静かに頷くと扉を開き、理事長室を後にした。彼は全速力で北校舎に走っていった。
やぁーとっ次へ動き出しました。ちょっと過去に時間をかけすぎたかなぁ… この話でまた謎点が増えましたが、そのうち判るはずですっ♪(オイッ!)アバウトな作者ですいません。感想&評価お待ちしてます!