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わたしは黄泉の光に魅せられる  作者: 雪鳴月彦
動画越しの執念
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動画越しの執念 72

『風音さんの劣等感や恨みの念を生み出させていたのは、美山アカリさん、紛れもなく貴女なのですよ。酷な言い方をしてしまいますが、ある意味で今回の件における真犯人は、アカリさんご自身ということになる。言わば、アカリさんの身に降りかかっていた様々な出来事は、貴女方お二人の心の中にある負の感情によって作り出されていた問題だったということ』


「あたしたちの、感情……」


『姉妹間に生じた軋轢(あつれき)。端的に言えば、それが真相です』


 呆然となって、あたしはまだ俯いたままの風音を見つめる。


「……風音、水沢さんが言ったこと、本当なの?」


 水沢さんの声が止み、静寂に包まれた室内に、あたしの掠れた声だけが心細そうに響いて消える。


「あたしに対して、何をそんなに恨みがあったの? あたしはずっと、ちゃんとお姉ちゃんとしてあなたのことを――」


「……じゃん」


「――え?」


 こちらの声を遮り、何かを呟いた風音の言葉が聞き取れず、あたしが怪訝に眉を(ひそ)めると、


「あんたいつだって自分のことばっかだったじゃん‼」


 俯かせていた顔をキッと上向かせこちらを睨みつけながら、風音は叫ぶような怒声をぶつけてきた。


「何がお姉ちゃんとしてだよ! いっつもいっつも優しくしてやってる面倒見てやってる、上から目線の態度で接してきて! その度にわたしがどんだけ惨めな思いや嫌な思いを押し殺してきたか、あんたにわかるのかよ!」


「……風音?」


「わたしのお手本になってあげるとか言って、何でもかんでもわたしよりうまくやりやがって! それで褒められるのは毎回あんたばっかりだ!」


 あたしをねめつける風音の瞳に、ジワリと涙が滲みだす。


「わたしがどれだけ、あんたの存在に苦しめられてきたかわかる!? あんたの背中追いかけて、追い抜きたいって頑張っても追いつくことすらできない! それどころか、あんたは更に先へ進んで、その度に自分の不器用さ無力さに苛まれて……。ブイフェイだってそうだよ。あんたにはあんなに沢山のファンがついてくれてるのに、わたしのことはほとんど誰も観てくれない。同じことをやってみても、何でいつもわたしだけ……っ!」


「……え? 風音、あんたまさかブイフェイやってたの? 観てたんじゃなくて?」

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