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わたしは黄泉の光に魅せられる  作者: 雪鳴月彦
動画越しの執念
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動画越しの執念 17

「からかってなんていない。正直、そんなに意識を集中させてきみを見ていなかったし、よしふみくんもまだきみと馴染みきれていないから、気配がうまく感知できなかったんだな」


 そう言って、水沢さんは手にしたままだったコーヒーカップをコースターの上へ戻して、一呼吸の間を空けてから話を続けてきた。


「瓜時くん、きみ自身も気がつていないみたいだけれど、あのときに成仏したよしふみくん、彼は今きみの守護霊となって一緒にいるよ」


「……は?」


「恐らく、成仏したことで霊としての位が変わったんだろうな。俺はまだ霊界になんて行ったことがないから憶測でしか語れないが、成仏したよしふみくんが自分の意志で、きみを守る守護霊になることを選んだんだろう。その結果、よしふみくんの影響を受けてしまったきみは、この一週間で俺に対して執着してしまうような性格に急変してしまったわけだ」


「よしふみが、わたしの守護霊になったから、水沢さんへ執着?」


「そう。自分を成仏させてくれた恩人。その強いよしふみくんの想いが、俺に向けられてる。きみはそんなよしふみくんの意識に感化されて、自分の意識のように思ってしまっているんだよ。もっとも、きみ個人も俺に対して感謝の気持ちがあるみたいだから、余計に強く同調しちゃってるみたいだけどね」


 自分の言葉にうんうんと頷く水沢さんを呆然としながら見つめ、わたしはそのまま数秒間、言われた内容を脳内でゆっくりと咀嚼して、結局飲み込むことができぬまま言葉として吐き出してしまった。


「うまく理解ができないんですけど……」


 守護霊というものは、知っている。


 大抵の場合、人間には一人につき一体、自分を守ってくれる幽霊がいるものだと、小さい頃に観たテレビで霊能者の人が語っていた。


 その守護霊が、よしふみ?


 わたしが幼い頃、一緒に遊んでいたあのよしふみが、今この瞬間私の中にいると?


 そんなことを突然言われても、何一つ実感がないしピンともこない。


 そもそも、霊感が強くなってからのこの一週間、よしふみの姿や気配なんて一切感知していないのに。


「うん、まぁ普通はそうなるだろうな。理解できないのも無理はない。いくらきみが強い霊力を手に入れたと言っても、せいぜい下の中より少し上くらいのレベルだ。自分の守護霊と更新したりできるほどの力には至っていない。それに、今も言ったようによしふみくんも守護霊になりたてでうまく馴染みきれていないからね。きみがピンとこないのは当然のことだ。……しかし、そうか。そういうことかぁ」

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