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救うべき想い 33

“ほら、学校で習ったじゃん。左右から銅線で繋ぐと豆電機が点くって実験。私と翔が銅線で、ヒナが電球。ヒナが光ってる間だけ、私たちはお互いを認め合って会話ができるの。理屈はこういうことですよね?”


「うん、まぁそういうこと。よしふみくんも話が飲み込めているみたいだし、協力してくれるはずだから、成功するんじゃないかな。後はもう、きみたち次第だ」


「そんな簡単にいきますかね?」


 経験がゼロで、成功するイメージすらまともにできないことを簡単にできるみたいに言って退ける水沢さんへ、わたしが猜疑心に満ちた眼差しを向けながら問いかけると、


「大丈夫だよ。もっと自分とよしふみくんを信じてみるといい。瓜時くんは基本、二人の間に立っているだけで役割を果たせるから、そんなに難しく構えることはないさ」


 おどけるように眉を上げながら、そう言葉を返された。


「……はぁ、本当にそれだけで良いなら、頑張りますけど。裕子はどうする? 試してみる?」


 煮え切らない気持ちを残したままで承諾し、念のため親友にも意思の確認を試みる。


“もちろん。やらない理由がないでしょ”


 親指を立てながら即答で返され、わたしは素直に頷くことしかできず。


「じゃあ、どうしよっか? ひとまず大石くんを助けるための計画を立てよう」


 やるしかないなと覚悟を固め、わたしは二人の助けとなるべく、くるりと椅子を回転させ裕子と向き合うかたちで座り直した。

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