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晴天傘  作者: 野藤想
3/3

目が覚めた

7月19日 7時45分

ピンポーンバンパピンポピンポーン

インターホンが鳴る音が家中に響いていた

タイマーをかけてるから10分前には起きていたのだが、

俺はまだベットの上…今日は随分と暑く、動く気にもならない。ただボケーっとベットの上にいたいとおもっていたが、

そんな俺を動かせる唯一の存在が俺の部屋のドアをノックを飛ばして開ける人がいる…かあ

「起きなさい!!!」

多分インターホンより大きい声…

「もう、美織ちゃん迎えにきたわよ!まったく終業式だっていうのに…あんたって子は!」

「ん、わかってるよ、あと5分だけ5分だけだから」

鬼の形相でこちらを見てるのがわかった俺は、直ちに準備をして家を出た

「おはよう!藤川!」

「おはよう…ねむ」

「相変わらず朝はダメだね〜、ほら、さっさと行くよ」

「はいはい」

学校に着いて、終業式が始まった

体育館に全校生徒が並び、校長の話を聞いている

そんな話に興味はない俺は昨日の事を思い出していた

花火のことを話した時の美織のことを


「私は…受験大事だからさ、ごめん!遊べないかな…

私も最後の思い出〜したいけど、ここまできたら全力で頑張りたいんだよね!」

(いや、でも)と言いたかったが、

「そう…だよな!受験頑張れよ」

と、答えていた

だがあの時、勝手に口が動いた感じがした、言いたい事の口が動かなかった

気がする

よくわからん…ただあの時たしかに変な感じがした

そんなこんな考えていたが、校長の話がまだ終わらない

正直もう座りたい、何人かはダウンしている

そんな人たちを見てるとより一層座りたくなり、とうとう俺は座った…と、その時

目を刺すような光が刺してきた

ザーザー

気がつくと雨が降っている

俺は傘を開いている

どうやら戻ってきてしまったようだ

とりあえず傘を差し、歩き出した

歩いてる中俺は考えていた

一体なぜ?

俺はまだ何もしていない…ただ過去の人生を体験しただけだぞ

こっちに戻る為に過去で傘を開いたわけではない…

座っただけだ

だか、座る行為は家に帰ってゲームする時にもしている

渋谷駅に入り、この傘はなんなのか、そしてなぜ戻ってきたのか考えていた

とりあえず家に帰る為に半蔵門線に向かってい、

ホームで電車をまち、電車に乗った

そこまで混んでいなかったので椅子に座り、さっきの経験を思い出していると、隣の席に若い女の子が座ってきた

多分大学生ぐらいの子だ…だが、妙にくっついてくる

迷惑だなーと思っていたのだが、気づくと俺の耳元にその子の顔があった

「それ、私の傘なんだけど。パパ」

反対側の窓から見えたが、その言葉を放ったその子はニコッとしていた

だが、そんな言葉を言われた俺は

「は?」

戸惑い、恐怖、不安全てが混ざった一言だった…

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