猪はイモや食えるキノコを探すの役立つな
さて、俺が食うには不適切な古かったり虫が食っていたりするドングリを小屋の外に捨てていたら母親とはぐれたらしいウリボウ四匹になつかれた。
まあ、今はそこまで食い物に困っているわけでもないし、ウリボウの今の大きさでは小さくて食いでもないからとしばらくの間は食べるつもりはない。
猪は一年半で性的に成熟するので来年の冬には子供を産めるようになるはずなので2年後には子供も増えるだろう。
母親は4匹から8匹くらいの子供を産むはずなので増えるのもかなり早いはずだ。
で、山の中の獣道をちょこまか走り回るウリボウだがその食性は基本的に山林に生えている植物の根や芋、ドングリ、タケノコ、キノコなどを食べる、草食に非常に偏った雑食性である。
そのため芋類は嗅覚で嗅ぎ付け、牙で掘り起こして食べるがウリボウには牙がまだない。
なんでウリボウが何かをかぎつけたらイモや食べられるキノコがある可能性が高い。
でまあ、実際にウリボウが立ち止まってクンクン何かをかいでいる状態になった。
「お、そこになにかがあるんだな?」
そこを木の棒の先を平たく削ったもので土を掘り返すとナガイモがあった。
「おお、イモだな。
よく見つけたぞ。
それ、くえな」
とナガイモを、一部折ってウリンボ達に食べさせたら”きゅい”とないた後うまそうに食っている。
その他サトイモや食用可能なキノコも掘り返しては一部をウリボウ達に食わせて、あとは背負い篭に入れていく。
ウリボウたちはイモを臭いで探しあてても掘り返せないから本来食べられないイモを食べられるし、俺はイモを見つけてもらって簡単に探し当てられるし、どっちも損はしない。
ちなみにサトイモやナガイモは山でも普通に手に入るから割と便利だよ。
栽培も比較的容易で増やすこともできるし、広くなくてもいいから焼き畑を作って育てるか。
まあ、こいつらが大きくなったら掘り返して食われそうでもあるが。




