まだプロローグ「まだ(第3の)ビールで乾杯だ!」
第2回って初だから、えーと!?えーと!?
オレは父母に辞令書を見せた。
「辞令
右の者は、弊社総合研究所でしかなる処置をした後、県立南瀬高等学校に転校することを命ず。
以上」
「「マジすかー!?」」
若いなオレの両親。そんな驚き方するとは…。
「そう。それで、ウチの研究所がアドバンスドiPS細胞やら何やらで作った体にオレの精神を移植したのが、今の姿」
椅子から立って、クルッと回る。
プリーツスカートがふわっと浮かぶ。
「いちおー、オレ自身の細胞で作ったらしいんだけど、どうかな?」
だから、正真正銘あんたらの娘だと言えるね。
「そういえば…あ!ここ、あなたに似てない?」
「いや。出会った頃のお前に似ているよ。
かわいかったな〜、あの頃も今も」
「やだー!あなたったら?」
…。
…正しいんだろうけど、なんだろ?
何いちゃいちゃしてるの?
オレはまた缶を開け、第3のビールを呑むのだった。
「「「かんぱーい!」」」
両親が落ち着いたので、改めて晩酌の再開である。
かーっ!この一杯のために生きてんなー!
改めてそう思う。
「あのさ」
「何?母さん」
「お楽しみのとこ悪いんだけど」
「何?」
「あんた、呑んで大丈夫なの?」
「何だよ!?これが楽しみで生きてんのに!オレの楽しみを奪うのかよ!?」
「純粋に心配してんだよ!女子高生だろ!?これから!?」
「大丈夫!二十歳過ぎてるから、オレ」
「んなこと判ってるわ!肉体的によ!?」
「えーと、肝臓の能力が3倍になってるとか言ってたから、呑んで大丈夫」
「少佐かよ!?」
「え!?何ツッコんでんの!?」
てゆーか、父さん。
「グリコーゲンX」って誰?
てゆーか、登場人物より先に作者が出来上がってます。
かんぱーい!