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第五項 [ダンジョンへ]

とってもお久しぶりです!

入試などの関係で上手く活動出来ませんでしたが、貯めておいた設定や文を垂れ流していきたいと思います、よろしくお願いします!


「おい!起きろよ!」おきろー!!」

宿屋の子供たちに起こされる。

双子の兄妹は俺のマウントを取って揺さぶっている。この2人は昨晩の飯の時に構ってやったら懐かれた。

「.........朝か。っ!」

「おーきーろーよー!」おーきろー!」

双子はまだ揺さぶってくる。

キャッキャッしちゃって、まあ大騒ぎ。まったく、昨日の出来事が嘘だったのかというくらい平和な朝だ。

「ほら、もう起きたぞ。2人とも降りろよ」

「え〜!?もっと遊ぼうよ〜」あそぶ〜!」

「また今度な〜、ぅっしょっと!」

掛け布団ごと無理やり双子を落として支度を始める、丁度ベルセルも起きたみたいで部屋に来てた、双子とのやり取りを見てたみたいで朝から気色悪い笑みを浮かべていた。

「おーおー、お前ら随分仲がいいなぁ」

「うっせーぞ、おっさん」うっせー!」せー!」

「朝っぱらからなんだよお前ら!?泣くぞ!」

もう既に涙目のベルセルはほっといて飯を食いに双子と食堂に向かった。

今日の朝食は卵粥に野菜スープ、あっさりした味付けで食べやすかった。この時期の朝食はどの店も粥らしい、なんでも新人が初ダンジョンで吐いても大丈夫なようにだそうだ。


「ユータ、俺のニンジン食べて!」お豆もー!」

「こら、ちゃんと野菜も食えよ。そろそろ出るから、食い切らないなら置いて先行くぞ」

「やだやだ!待ってってすぐ食べるよぉ!」

昨晩に続き、賑やかな朝食だった。


食事を終えて宿をあとにする

女将のスーヤさんが 見送りに外に出てきてくれた、見送りのある朝は随分久しぶりだ。


「ユータありがとね、ウチの子の面倒見てもらって、今晩はご馳走にするから無事に帰って来るんだよ!」

「構わないですよ、これからお世話になりますし2人ともいい子ですから、それじゃあ行ってきます。」

「またな、かーちゃん!」またねー」


ちなみにベルセルは置いて行った


-----------------------


広間に着くと子供たちに双子を連れていかれてしまった、つまりアウェーな空間にぼっちである。アネットも忙しいようなので邪魔できない、これは新しく知り合いを作るしかなさそうだ。


しかしそうは言われてもなかなか上手くいかないのが友達作り、周りはすでにグループが決まっている。

「うぅ...う.........」

そして何故か俺の足元には、蹲って呻いてる森人族(エルフ)の娘がいる。

正直関わりたくは無いがコイツのせいで誰も近寄ってこないし、見捨てるのもきまりが悪い。

「おい、大丈夫か?」

「あ、すいません人混みに...慣れていなくて.........うっ...」

「まだ始まるまで時間あるから具合悪いなら外に出るぞ。」

「うぅ......ご迷惑をお掛けしますです......」

「別に気にするな、俺もこの人混みにはうんざりしてたしな。」

娘に肩を貸して外に出る。

いい感じの木陰を見つけたのでそこに娘を寝かせといた。


「あ、ありがとうございました...。」

「いや気にすんなって、それより気分はどうだ?」

「はい!もう大丈夫です。あの、それで......あなたは?」

警戒されているのだろうか?体を起こして申し訳なさそうな顔でこちらを見てはいるが、少しずつ距離を取られている。

まぁしょうがないな、俺だって同じ状況なら同じようにするし、もう時間もない...よし!

「あー、元気になった様ならいいんだ。

もう始まるみたいだから俺は戻るから、じゃぁな!」

脱ぼっちは諦めた。

走って戻ろう、仕事の時間だ。


-----------------------


『これよりビギナークラス対象の迷宮演習を行う!!今回の演習のリーダーはこの俺、ベルセルが務めさせてもらう、よろしく頼むぞお前ら!まずはお前らにスキルについて知ってもらうぞ。』

そう言うとギルド職員たちが紙の束を持ってきた。

『これはスキルシールという魔道具だ。

使うと無属性魔法《ステイタス》が使えるようになる。スキルは魔法とは違ってステイタスもしくは鑑定士の技能で、本人が認知しなければ発現すらしない、だから貴重な魔道具だからって勿体ぶらず使うように!全員の確認が取れたら金1人ビギナー3人のパーティを作って出発する!

今のうちにメンバー決めとけ。』


ベルセルの話が終わると同時にギルド職員たちが紙の束を配り始める。

「はいどうぞ!ユータさん!!」

俺の所にはアネットが届けに来た。ベルセルの話が終わった瞬間に、「決めとk...」の所で来た。恐るべしマニアモード(俺命名)......

ところでこの紙ペラはどうやって使うんだろう。

「アネットさん、これどうやって使えばいいですか?」

「紙を手のひらに広げて中身のスキルを読み上げると使えますよ。今回なら魔法なので詠唱ですね。こんなかんじです。《ステイタス》」

アネットの紙が燃え上がり、目の前に光の壁が現れる。ふむふむなるほど、紙ペラ広げて読むのな。

「えーと...《ステイタス!》」

......あれ?光の壁どころか紙すら燃えない

周りは使えてるんだけどなぁ

何回も唱えてもまったく出てこないぞ、これ


「おかしいですねぇ、無属性魔法は鑑定士やバックアッパーにも使える魔法なのに...」

「お前ら何グズグズしてんだ?」

「おっさん、魔道具がつかえない」

「ふむ...ユータ、もういっぺんやってみろ」

正直成功する気がしないけど仕方ない。

「《ステイタス!》......やっぱり出ないや」

やはり手の上の紙はうんともすんとも言わない、才能がないのだろうか…やばい涙出そう。

そんなユウタの様子を見てベルセルは顳かみに手を当てて、深く大きな溜息をついて、アネットの方に冷めた顔を向けた

「......おい、アネット」

「はい、ベルセルさん!何が原因何でしょうね?」

「お前、また駆け出しに無詠唱教えだろ.....」

「あぁ!!そうでした!ユータさんごめんなさい!」

え?何?どういう事?

何のことだか状況が飲み込めていない俺にベルセルが説明してくれた。

アネットのスキルに『無詠唱』というものがあり、昔から魔法を省略して使っていて。その癖からか、よく駆け出し冒険者に省略したものを教えてしまっているそうだ。

ちなみに、ステイタスの正式な詠唱は

《我が身を記せ、ステイタス》

その通りに詠唱したら淡い光の壁が出てきた。


--------------------

タカジョウ ユウタ 種族 人族Lv.25

職業 1st 隠者Lv.1/50


HP 320 筋力 170 物理抵抗 23 体力421

MP 85 魔力 69 魔法抵抗 30 俊敏518

隠密 80 運 18


スキル

虚ろなる者(インビジブル)

『暗歩Lv.1』『暗視』『目利き(財)Lv.1』

『短剣術Lv.1』『闇属性魔法Lv.1』

『致命依存』

《ステイタス》

--------------------


固有スキル?と俊敏が異様さを放っているけど他には特に問題は無さそうだ。

盗賊系のジョブなので短剣や隠密系のスキルが多めで、『致命依存』と『虚ろなる者』という意味不明なスキルが並んでいる。

これがラノベのそれと同じものであるなら

チート級の性能であることは間違いない。


「ふふっ、スキルでご不明な点はありますか?詳細な情報をお求めでしたら鑑定しますよ?」

スキル欄と暫く睨めっこしているとアネットから鑑定の申し出を受ける。

イマイチ、スキルの効果が想像出来ないのでありがたい提案だった。

「それなら『虚ろなる者』と『致命依存』、それと『暗歩Lv.1』を鑑定して貰えますか?」

「いん?え、なんですそれは?」

ん?どういう事だ?どのスキルか分からなかったのかな?しかし、アネットは本気で何を言われているのか分からないような顔をしている。そこで今度は光の壁をアネットに向けて指でさして伝える。

「..............コレと、コレと、コレです。」

今度は伝わったのだろう。

アネットの困った顔はたちまち明るいものへと変わる。

「あ~『陽炎』の事だったんですね!知らないスキルが見つかったのかと思ってびっくりしましたよ~」

「へ?」

.........なんだかよく分からないが、アネットの目には『虚ろなる者』ではなく『陽炎』と映っているらしい、まぁヤバい能力だと面倒なことになりそうだから結果オーライだ、乗っかっておこう。


「あーと、そうですね、間違えたようです。

それじゃあ鑑定お願いできますか?」

「はい了解しました!『鑑定』...........

はい、まず『暗歩』ですが、これは斥候職の技能です、Lv.1では足跡が残りづらいとか足音が小さくなる程度ですね。」


Lv.1という割には中々の性能だな、強い魔物とか出たら逃げやすくなる.........はずだ。


「それで『陽炎』には隠密度に比例して俊敏、致命倍率が上がる効果があります、上級斥候職のスキルです。『致命依存』は隠者のデメリットスキルで、致命的攻撃しか通らなくなる効果でしたので相性は良いかと、闇属性魔法ハイドで隠密を上げられるのでスキル的には最優の構成だと思います。」

スキル効果がピーキー過ぎるだろ.........

致命的ダメージね、ようは全てを急所に当てないとダメージすら入らないのかよ嫌な縛りプレイだな。死なないといいけど...


スキルの確認が終わるとベルセルが森人族の2人組を連れてきた。

「もう終わったか?」

「終わったよ。」

「じゃあお前のパーティは俺とこいつらな」

「リーン マドレシアと申します、魔法士です!サポートなら任せて下さい!」

「ア、アリム マドレシア、癒術士、よろしくです......」

「ちょっとちょっと、姉さん!挨拶はしっかりとしないと!」

「リーンうるさい、私は挨拶したのです......」

「ダメだよー!ほらフード取って、もう一回だよ。」

かなり引っ込み思案な姉に弟の方は苦労してるみたいだ。姉からフードを取ろうとしている。

「お、おい、嫌そうだから無理に取ってまで挨拶しなくていいぞ。」

まぁ顔が見えないってのは仲間としては安心できない要因になるだろうし、少し気になるけど。

「いえ、お構いなく!ほら姉さん!」

「ちょっとやめてよ、あ、ちょ、やめっ、あ............」

フードが取れて出てきたのは、さっきの女だった。落ち着いてよく見ると

「.........なんだ、知ってる顔じゃん、俺はユウタ、よろしくなリーン。」

「まさか姉さんの知り合いがいるなんて!そうならそうと言ってくれればいいのに。」

「リーン、さっき出会っただけの人ですよ。別に知り合いじゃないです、名前も今知ったし。」

確かにそうなんだけど、ハッキリ言われると傷つくな…...まだ警戒してるのか、素っ気ないし、空気が重い。

「挨拶も済んだみたいだし、もう出発するか!」そしてベルセルは空気が読めない。


--------------------


第五等級指定迷宮 『オルカン遺跡』

カイネ村の代表的なダンジョンの一つであるこの遺跡は、比較的難易度が低く、ダンジョンにしては浅く(・・)ボスがいないので、死者が少なく、まさに初心者向きのダンジョンであると言えるだろう。

そのような説明を遺跡までの道中、耳が腐るほどリーンから聞いた。

「いずれは、マルットの第一等級指定迷宮、『エルの大樹』を攻略したいと思ってます!あそこは、森人族の聖地のようなものなので。」

「たーしかに、あそこは特別だよな。なんたってエルフの賢者エルの遺骸から出来たって伝説があるしな。まぁ、そんなら今回で死なないよう気張ることだな。」

「はい!ベルセルさん!」

リーンはやる気まんまんみたいだ。


一方、アリムと言うと、馬車の上で眠っていやがる、なんともお気楽なもんだよ!

少し腹が立ったので鼻をつまんでやろう。

「フグッー!なにしやがるです!」


アリムは起き上がり周りを見るが俺には気づいてはいない、それもそのはず、鼻をつまむと同時に《ハイド》を使って全力で隠密を上げ、ついでに上がった俊敏で馬車から降りたのだから!!

しかし、今のままでは俺が犯人だと分かってしまうだろう......

アリムは馬車から降りて犯人探しをしようとしている。

「誰だー!!ぶっ殺すですー!!」

まずい、アリムはやる気どころか、殺る気まんまんになって手にした武器を振り回している。手当り次第に

そこに丁度、ベルセルがやってきた。

「何してんだアリム?」

「ベルセルさん!何かが私の鼻を!!」

「?よく分かんねえけど着いたぞ。」

「遺跡!!リーン、行くですよ!!」

「ね、姉さん!?荷降ろしが先だよー!」

リーンの呼びかけも虚しく、アリムの姿はもう見えなくなっていた。

どうやらアネットのように、遺跡マニアだったようだ。

「ったく、まだ荷降ろししてないのによ〜」

「あ、姉さん連れ戻してきます!!」

「いやいい、アリムに荷降ろし終わるまで遺跡眺めてろって言っとけ。あとまだ中は入るなよ。」

「はい!それじゃあ行ってきます。」

リーンも言ってしまった。

「じゃあユータ、荷降ろししようか。」

「......嘘だろ。」

もうイタズラはしないと誓おう。


--------------------


ベルセルが「会議だ」と荷降ろしの途中で全てを任せてきたので、ひとり寂しく荷降ろしと拠点の設営を済ませた。.........アイツシバク。

「ただいま戻りましたです〜♪げっ、何唸ってるんです?気味が悪いですよ......。」

「うるせえやい...」

アリムは若干、引き気味にまたどこかにいってしまった。

「ユータさんすみませんでした。後でお礼させていただきますね。」

「あ、それなら今から魔法について教えてくれないか?ベルセルが会議で暇だったんだ。」

「はい、いいでs「それなら私が教えてやるです。」

突然アリムが割り込んできた。

どっか行ったんじゃなかったのかよ...確かに申し出は有難いけど、アリムにモノを教えられるとは思えないし。ここは断ろう。

「あのな、アリム、やる気になってるとこ悪いんだが、もうリーンに教えてもらうことにしたから大丈夫だぞ、なぁリーン?」

「姉さんがやる気に満ち溢れてる......ぐすっ。成長したんだね......。」

「お、おいリーン?リーン!」

リーンは珍しくやる気なアリムをみて号泣している。なんなんだこの姉弟は。

「さぁやるですよ、ユータは何の魔法使えるんです?」

「だから話聞けよ.........闇属性だよ。」

「じゃあ精霊に聞きます。闇は私達、専門外なので。」そう言うと杖を構えた。

『闇の眷属よ、契約に従い、我に集え』

詠唱が終わると黒い魔素がアリムの前に集まり始めた。

ーアリムよ、何の用ですか?ー

「彼に魔法について教えてあげてほしいのです。」

ーこの者にですか?どれ、それではー

精霊はユータに寄ると手を取って魔素を纏わせた。なにか探ってるのだろうか?


ーほう......。中々のものです、このレベルであの方の......。資質も十分ですね。よろしい!では、教えてあげましょう。アリムとリーンも共に聞きなさいー

リーンは俺の隣に、アリムは俺の膝の上に座った。

「おいアリム、降りろ」

「地べたに座ったら汚れるから嫌です。授業料だと思って大人しくイスになるです。」

「ガキかよお前は......。」

まぁ、思ったより軽いし別にいいだろう。

アリムを乗せたまま精霊の魔法講座が始まった。

ー初めに魔法とは、あなた達七種族が魔物や私達神霊の類が扱う魔術を元に、人間でも扱えるよう改良したもの。そのため、念じれば発現する魔術とは異なり、魔法はどのような事が起こるのかを詠唱しなければなりません。

試しにやってみましょう。

ユータ、《ブラインド》を使いなさい。

詠唱は自分が想うとおりに詠めば良いでしょう、大事なのは想像力ですよ。ー

「とりあえずアリム立て。」「ん」

先程までとは打って変わってすんなりと膝からどいてくれた、さて《ブラインド》というのだから視界を塞ぐ魔法なのだろう。手で目を塞ぐイメージを思い浮かべ、集中する。

『塞げ《ブラインド!》』魔素が手の形に集まってアリムの目を塞いだ。アリムは慌てて手を剥がそうとするが魔素は粒子状なので剥がれない。

ー成功したようですね。ちなみに本当のブラインドはこうです。《ブラインド》ー

今度はリーンの顔を覆うように魔素が集まっていく。

「わっわっ、精霊様困りますよ〜ユータさん助けてください!」

「前が見えないです〜ぐすっ...えぇぇえん!!怖いです〜。」

まさかガチ泣きするとは......


ー全く情けないですね、あなた達は。

はぁ......ユータ、今のように魔法は意味さえ理解していればスキルなど無くとも魔術に近づくことが出来るのです。忘れてはなりませんよ、大事なのは想像力です。ー

「あぁ、よく分かったよ。ありがとう」

ーそれではまたいつか会いましょうー

そう言うと精霊は消えてしまった。同時にリーンに掛かっていた《ブラインド》も解ける

「ふー、ビックリしました…」

「りーん!ゆーたぁ!どごぉですぅ!?」

「おっといけねぇ、アリムのバインドも解いてやんないとな。」

魔素を散らすイメージをすると、黒い手は崩れ去った。上手く出来たみたいだ。

「う゛わぁああん!!ごわ、かっだでずぅう!!」

解けるなり、抱きついてきて泣きじゃくるのでなんか悪いことをした気分になってきた。

仕方が無いので、落ち着くまで胸を貸してやることにしよう。

「悪かったって、ほらほらよーしよし。」

「ぐすっ.........ズビーッ」

コイツハナカミヤガッタ。


--------------------

ベルセルが戻り、やっとダンジョン内に入れる事になった。

通行書に名前を書き中へ入る。

オルカン遺跡は高、中、低域に2層ずつ、全6層からなる。

今回の目当ては低域、低域は俺の元パーティ(ということになってる)の捜索時発見されたため、未探索エリア。なので低域のマッピング、ボス討伐が今回の主な仕事となっている。


入って早々、黒い毛むくじゃらの魔物を見つけた、数は10匹ほど。もじゃもじゃの毛から覗いているつぶらな瞳がとても可愛らしい。

「可愛いだろ〜。そいつはエンプーサって魔物だ、強くないけど攻撃すんなよ?この層のエンプーサにボコられることになるからな。」

「まじかよ......ん?」

下へ目を向けるとアリムとリーンが服の裾を引っ張っていた、そのままエンプーサの前に連れていかれる。

「ユータ、モフるです!もーふもふです!!」

「可愛いね!姉さん!!」

姉弟とも、暴走気味にエンプーサをモフりまくってる。特にアリムなんかは、女の子がしちゃいけない顔にすらなっている。

「かぁいいですね〜、も〜ふもふ〜♪ユータも遠慮しないでモフるといいですよ!」

そう言って、エンプーサを差し出してきた。

受け取ったエンプーサは想像以上にモフモフで、なんというか高級クッションのような肌触りでずっと触っていたくなるほど気持ちよかった。それに肉球完備、モフモフぷにぷにで最強の癒しキャラだ。

「こいつ可愛いな〜」

撫でると喉を鳴らして気持ちよさそうにしてくれるので自分まで良い気になる。

周りのエンプーサ達も気になるのか、ユータ達に集まってくる。

「モフモフいっぱいです!」

沢山のモフモフに囲まれ満足そうな顔をしている。そこへ呆れ顔でベルセルがやってきた。

「お前ら良く懐かれてるなぁ、だけどそろそろ移動したいんだがいいか?」

名残り惜しいが行くとしよう。

「ほら、アリム行くぞ」

「もうちょっと、もうちょっとだけモフりたいのです!」

「ふふっ、帰りにまたモフろうね、姉さん」

「...分かったのです。」

物足りな気な俺とアリムは、一列に並んで待っているエンプーサに後ろ髪を引かれつつ再び歩き始めた。


新キャラ登場させました、森人族の姉弟です。

ユウタ君といっぱい絡ませていきたいですね。

次回、戦闘とまたもや新キャラ登場です!

よろしくお願いします。

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