始まり
時は戦国時代。天下を我が手にせんと人々はいきり立ち、宝や名声を奪い合い殺しあった。永遠に続くかと思われた戦乱は豊臣秀吉が統一し争いを終え世の中は一旦平穏になり人々の顔に再び笑顔が生まれた。それかは時代は少し経ち、とある地方を治めていた成田家の話に移る。初代成田神之介は式谷家に侵略し見事勝利し打ち滅ぼした後この地を統一した。成田家が統治してからは不穏な雰囲気は流れず平和に過ごしていた。しかし事件が起こる。それは成田家当主が六代目まで進んだ時の話だった。
「怪しい動きが起きていると」
成田家当主は真偽を問うため弟であり部下である明正に問う
「左様でございます、兄上」
明正が兄である神之介に伝える。何かあるのか確認したいのもあるが妙な胸騒ぎがしたため神之介は領内を巡回するように伝える。
「万が一がある。腕の立つものを回せ」
「かしこまりました。では山倉を向かわせましょう」
神之介の弟、明正の選択眼は信用できる。これまで数々の問題が起きた時も明正の選択眼により円満に終結したことも多い。
「わかった。巡回次第結果をすぐ伝えよ」
かしこまりましたと明正は部屋を出る。妙な胸騒ぎが悪い事でも起きなければ良いがと希望するがその不安は悪い方に的中することになる。
明正は山倉の家を訪ねる。山倉は事の大きさを理解していたようで既に身支度を整えていた。
「ここらを巡回すれば良いのだろう?」
「仰せの通りです。お願いします。」
山倉宮昭彦は領内屈指の槍の使い手であり、成田家に仕える家臣である。山倉は家から出て馬に乗ると。辺りを見回ながら馬で駆ける。領内の自然はそれまた見事なものであり、この地方では名物となっている。戦乱が起きる気配もなく。観光客もごった返している中、とても悪いことがか起きるとは思えないが山倉は嵐の前の静けさだと更に警戒を増した。
「私の予感が的中していなければ良いのだが」
山倉はは更に馬のスピードを出す。ある程度の距離まで進み、町外れの森まで辿り着いた時地面に大きな窪みを見つける。山倉はこの窪みは自然に出来るものではない、誰かが作為的に作ったものだと考え、このことを神之介に伝えるため馬の踵を返して屋敷に戻る。馬を走らせた直後、鉛の弾が馬の足元に命中する。
「ぐわあっ!」
馬が撃ち抜かれ絶命する。山倉はその衝撃で地面に叩きつけられる。山倉は体制を立て直し。辺りを見回す
「やはり曲者か、出会え!」
山倉は槍を構え、辺りの殺気を感じ取るが殺気は感じられない。鉛の弾が飛んで来た方向は右方向。こんな短時間に移動出来るはずはなく、神経をさらに研ぎ澄ませ感じ取る。数秒後右方向から鉛の弾が発射される音が炸裂する。
「見切ったり」
山倉は飛んでくる鉛の弾に合わせ槍の切っ先を振る。弾は真っ二つに割れ、地面に落ちる。山倉は音がした方向に顔を向け、歩み寄ろうとするが山倉が右方向に姿勢を向けた時に今までは死角にならなかった左方向から音が炸裂する。山倉は鉛の弾が貫通した自らの胸を押さえながら地面に倒れこむ。山倉は自分を殺した相手の顔を見ることが出来ずに殺された。
山倉宮昭彦、死亡




