表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕らの仮面生活  作者: あるあーる
第二章
23/38

仮面の救出

お待たせしました。23話更新しました♪

 西条との今までの出来事がフラッシュバックする。これがいわゆる走馬灯というやつかもしれない。よく自身の死を目前にすると起こると言うが、人の生死でも目の前で行われれば起こるものなのか。

 こんな時に俺の頭は冷静だった。今まさに西条の命が危機に面しているというのにだ。


 逆上したリーダー格の男がナイフを振りかざし西条目掛けて突進している。その距離は徐々に縮まっていて、俺を含む他のやつらは手を出そうにも届かない状態だ。もう間に合わない。そう誰もが思い、目をつぶった瞬間だった。



 キィンという金属が弾かれたような音が聞こえ、リーダー格の男が悲鳴をあげた。恐る恐る目を開けてみると、西条とリーダー格の男の間にもう一人男が立っていたのだ。


 俺はその男に見覚えがあった。そう。坂上の別荘に遊びにいったとき、帰り際に出会った男だ。あの時と同じようにジーパンにTシャツという、およそ大の大人が人前にでるような感じではないほどラフな格好で、俺たちの目の前に再び現れたのだ。


 俺はいまいち状況を把握できずにいた。なぜ西条は無事なのか、なぜ俺達を襲っていた男は苦しんでいるのか、なぜあの男がここにいるのか。そんな疑問が頭を駆け巡っていると、その男はのんびりとした声で言った。



「いやぁ~、間に合って良かったわぁ。お、少年!久しぶりだな!!」

 その声はこの緊迫した場面で発するような声ではなかった。しかし、その発言によってようやく俺はこの男が西条を救ってくれたのだと理解した。



 その男は直前まで人の生死がかかっていたとは思えないほど、緊張感のない立ち振舞いで俺達の方へ笑顔を向ける。俺は戸惑いながらも、なにか言わなければと思い口を開く。その時、リーダー格の男がその男に向かって襲いかかろうと声を荒げた。


「テメー!なにしやが…る…。あ、あんた……」

 その声は徐々に尻すぼみになり、リーダー格の男の表情は怒りから畏怖へと変化していった。


「よぉ。お前も偉くなったな~」

 男は相変わらず笑顔で、リーダー格の男に言った。


「な、なんでここに…?」

 リーダー格の男は、その男に恐々と訊ねる。


「この町でやることが出来たから帰ってきたんだよね~。ここの店を襲うのは親父さんのお達しか?」


「い、いや…」


「んじゃあ今後一切この店には出入り禁止な! お前だってその立場はまだ捨てたくないだろ?」


「しかしっ…!」


「それとも、もう一回この場で俺とやるか?」

 そう言って男の顔から笑顔が消え、鋭い目付きへと変わる。


 それを見たリーダー格の男は、わかったと一言残し他の二人を連れて店を出ていった。


 嵐が過ぎ去ったような店内で、残された俺達はただ無言で立ち尽くしていた。


 しばしの沈黙のあと、思い出したように坂上が西条のもとへと駆け寄る。


「伶ちゃん!大丈夫!?」

「あ、は、はい…」

 それを皮切りに、俺達も西条の方に集まる。西条自身は、すっかり腰が抜けていてしばらく立てそうになかった。


 俺は南島の方にも話しかける。

「大丈夫か?」


「ったく、余計なことしやがって。来るならもっと早くこいよ…」

 そう言って南島は、いたずらに微笑む。これぐらい悪態がつけるなら大丈夫だろう。俺はほっと胸を撫で下ろす。


 そうしていると俺達の方へ、先程の男が歩み寄ってきた。


「でもほんと間に合って良かったよ。少年たち、怪我はないか?」

 男は俺達の身の安否を伺ってくる。幸い俺と南島以外は怪我もなく、無事だった。


 俺はようやく落ち着きを取り戻し、男に感謝の気持ちを述べる。


「あの、ありがとうございました。お陰で助かりました」

 この人が来てくれてなかったら、西条はどうなっていたか。それに俺達も無事じゃすまなかっただろう。他のやつらも皆一様に頭を下げた。


「良いって良いって♪ 少年少女たちにゃこれからがあるんだ。それを守るのも大人の役目ってもんよ」

 そう言って男はまた笑顔を見せる。


「いやいや!おじさんが来てくれて助かりました!ありがとうおじさん!」

 坂上も緊張がほぐれたのかいつもの明るさで、その人に感謝する。


「おじさんて…。俺はまだ二十六だぞ?」

 男は困まった笑顔で坂上に返す。マジか。俺も無精髭(ぶしょうひげ)のせいで、もっと歳が上かと思っていた。


「そっかぁ!まあでも私らからしたらおじさんだよね!ところでおじさんは、一体何者?」

 坂上…。いくらなんでもお前は失礼だぞ。しかし、かねてより俺も疑問だった。この男は一体何者なんだ。すると男は苦笑いをしつつ答えた。


「そう言えば名乗ってなかったな。俺は真下(ました) (じん)って言うんだ!よろしくな!」

 そう言って男は右手を差し出す。おそらくは握手をしようという事だろう。


 それを見た坂上も快く右手を差し出した。和やかな雰囲気で皆も真下さんの事を受け入れるように準備をしている。しかし…。


───パチィン!


「っいて」

 今まで静観していたサチさんがとった行動によって、場の空気は一変した。


 真下さんが差し出した右手を、サチさんがはたいたのだ。


「サチ…?」

 坂上や俺達は目を丸くしてそれをただ見ていた。




はい。いかがでしたか? 相変わらずの南島の影の薄さ(笑)

なんででしょうね…(;´д`)


ひとまず、新キャラの名前が出来てよかったです(*^^*) いつぞやのあのおっさんですわ(笑)

次辺りで第二章は終了です! 次話で南島もようやく喋りまくってくれる…はず。

伶以子が無事ならオールオッケーですね♪


感想などお待ちしております~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ