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9 ピンチ!?

はっきり言って私にはまったく非がない。

それはもう断言できることだ。

だって、勝手に私のハードルをあげていたのはこの人達なんだから。

しかもこの人達全想像力を使用してしまったせいか、ハードルを山のようにあげやがった!!


――だから別に私は悪くない。



「一体どういう事だ!!まさか、こんなのがあの魔王様の婚約者だというのか!?」

「我らを馬鹿にしているのか!?こんなその辺に居そうな娘を連れてきて!!」

私の目の前ではおじさんたちが一方的にまくし立てるようにして、キース達にブチギレしている。

キース達が何度もなだめようとしているんだけど、おじさん達は全く効く耳を持たないらしい。


っうか、ヒートアップしすぎじゃね?

身振り手振りして抗議していたけど、今度は体全体で抗議し始め、キース達を扉の前から、壁際まで追い込んじゃってる。

キース達もこのおじさん達が身分が高いからあまり強く出れないらしい。


でもさ~、いくらお偉いさんだからって、この扱いはないよ?

お茶すら出されてないし。

そもそもここ空き部屋でしょ?明らかに。


私たちがエンベラ国につき、案内されたのはこのちゃっちい部屋。

8畳ぐらいかな?室内には椅子が2脚だけポツンとおかれているだけ。


最初は謁見の間に案内されたんだよ?

それなのに、王子より早くこの小太りおじさんとやたらダンディな声のおじさん達により、引きずるようにして私たちはここに連れてこられたのだ。


まったく、なんなんだよ。

歓迎されないなら、とっとと帰りたいんだけど。

人のことけなすような奴らの所にいたくないっうの。

魔界の人間と違い、こいつらはわかって言っているからムカツクし。


……まぁ理解できなくても、毎度魔界連中の神経のなさには腹立つけどさ。


「こんなのって言うのは、少しお言葉が過ぎませんか?美咲様は魔王様の婚約者様であられるんですよ?」

「そうですよ!!美咲様とはまだお話されてませんよね。そんなのじゃ、美咲様の良さがまだおわかりになれませんよね?美咲様は、いずれは魔王様の伴侶となれれる尊きお方。そりゃあ、正直俺だって最初はこんなのって思いましたけど」

おいっ!!後半いらないよね?必要ないよね?


私のことを庇ってくれているキース達だが、時々本音が混ざるのがたまに傷。

ここに送り届けたら帰国すると思った彼らだが、意外や意外私の傍にちゃんと付き添ってくれている。

この旅を遂げて友情が芽生えた!?って一瞬思ったけど、んな感動的な展開じゃない。

もちろん、彼らの弱者を守る騎士道から来るものでもないよ。


こいつらの目的はただ一つ――シリウスだ。


女神補欠の私の事を、魔界から魔王達が助けにくるかもしれない。

その魔族の中にシリウスもいるはず!!って思考回路になったそうだ。

シリウスの姿を目に焼き付けられるから、私の傍につきここに残ることにするんだって。

さすが完璧ボディの妖艶姉さんとでも言うべきか、人間界の騎士達まで魅了していたようだ。


「本当に期待はずれも良い所だ。こんな小娘だとは」

「魔王様の婚約者というから、可憐様のような人外の美しさの者と思っておったのに。どうするんだ?我々の予定が崩れるぞ」

ったく、私はただの大学生なんですってば。

毎回パターン化している私の評価に対し、私はため息を吐き、口を開く。


「そんなにご不満なら帰りますけど?」

「帰るとは何事だ!!お前は何しに来たんだ!!」

小太りのおじさんが睨むけど、どうでもいい。

だって何しにきたもないし。


「ねぇ、キース達。帰ろう」

ここにいる必要なんて全くない。

あ~、どうすっかな~。めんどくさい。

そんなことをぼんやりと考えながら、扉に手をかけた瞬間、その板が勝手に開いた。


――は?


顔を上げるとそこには、イケメンと数人の兵が立っていた。

イケメンは短めの金色の髪に鷲のように鋭い瞳、堀の深い輪郭の整った顔立ちをしている。

背も高く、180センチは超えていると思う。

ガタイもかなり良い。

私の世界で見かけたら、建築関係のお仕事ですか?っていうぐらい引き締まった筋肉質だ。


「王子!!」

王子?あぁ、たしかに。

おじさん達のうわずった声に、私は納得した。

やっぱ庶民とは、衣服にかける金のかかり方とオーラが違う。


「お前達、ザ-ルとワイを捕えろ」

王子は顎を使っておじさんたちを指すと兵に命令を出す。

「王子。お待ちください。我等は……――」

「お前らがやろうとしていた事は全て把握している。言ったはずだ。俺の可憐を傷つける者は許さないと。しかも、俺から可憐を引き離すなんて愚かなことを」

俺の可憐と言っているところから、どうやらこのイケメンが噂の王子らしい。


私としてはもう少し後で会いたかったんだけど。

だって、まだこっちの国の状況も把握してないし。

それなのにこの女神命の王子とあっちゃったら、あきらかに面倒なことになるのはわかってるじゃん。

なんせ、私らは女神様を元の世界に連れていくことが目的だもの。

もちろん、ちゃんと可憐さんの話は聞くつもりだった。


「王子。この者達は?」

「あいつらと同じように牢へ入れとけ」

「はぁ!?」

さしあたって彼は私たちに興味ないらしく、そう言い残すと室内から退出しようと体を反転させた。


「ちょい待て!!なんで私らが牢になんて入らなきゃなんないのよ!!――……っ!!」

右腕に痛みを感じるぐらいにがしっと掴まれ、思わず苦痛を訴える声が漏れる。

この馬鹿力が!!こっちは一応ただの人間の女だっうの!!



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