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第三話

 更新遅くなりました。大学が忙しくて…言い訳ですね!申し訳ない!

 「以上!千歳綾乃ちとせあやのの3分クッキングでした~!」


 「30分の間違いでしょー。」


 「いいじゃないか。美味しいんだし。」


 「そうだよ美咲みさき!私脂っこいものは苦手なんだけど、このトンカツは意外とあっさりしててパクパク食べれちゃう!このお米も粒が際立っていておいしいです!」


 「おお、有紗ありさ君だったか、うれしいこと言ってくれるじゃないか。使ってるのはスーパーの安物のロース肉なんだがな、揚げ方にコツがあるんだ。よかったら教えてやろうか?」


 「わ、私もお願いします…」


 「夏帆かほ、君は料理しないだろー。じゃなくて!早く話してくれませんかね!」


 「あぁ、すまんな。まず揚げる前に脂身は半分くらい切り落としてだな…」


 「ふざけてるなら、まずあなたの肉を削ぎ落としましょうか…?」


 「わかった!わかった!ごめんって!話すよ!」


 そうだった、私たち三人はこの一連の騒動の犯人である千歳綾乃という教授に事情聴取をしているところだった。無駄に新しいテレビでお昼のバラエティ番組を見ながら四人でトンカツ定食を囲んでいる状況でする話ではないとは思うが。


 「ちなみに留年生専用ラウンジなんてものは存在しないし、君たちを驚かせるような真似をしたのも特に理由はないぞ。」


 「そんなところだと思った…。綾乃さん、意味のないところでふざけますからねー。」


 まあ、私たち三人とも薄々勘づいてはいたのであまり驚きはなかった。ちなみに、何で美咲と千歳教授がこんなフランクなノリで話しているかというと、二人は従姉の関係で美咲が小さい頃によく千歳教授に遊んでもらっていたからとのこと。それが原因なのか、心なしか千歳教授と美咲のしゃべり方はよく似ている気がする。


 「で、でも、私たちに用があって呼び出したのはおふざけではないですよね…?」


 「その通り、結論から言うと、君たち三人は私の小説を書くための手助けをしてほしいんだ。」


 「え!?千歳教授って小説書いてるんですか!?」


 「どうせWEBサイトで投稿してるだけでしょー?」


 「お前、さては私が文学部の授業も担当していることを知らないな…?」


 「“も”ってことは他の授業も受け持ってるんですか?」


 「まあな。他には経済学と情報倫理の二つだけだが。」


 「え!経済学って私の学科の授業じゃないですか!」


 「わ、私の学科の授業も入ってる…千歳教授、情報倫理なんて教えられるんですか…?」


 「まあ、私、天才だからな。」


 「天才はそんなこと言わないんじゃないのー?それよりも、私たち三人を呼んだってことは、小説の題材は留年生ってところかなー?」


 「そうだ。最初は私の姉から、美咲が留年したから同じ大学の教授であるお前に何とかしてほしいと言われたのがきっかけだがな。」


 「げ、お母さん、その様子だといろんな人に話してるじゃん!」


 やはり留年という情報は自分の意志に反して母親から様々なコミュニティへと拡散されてしまうようだ。なぜかって?私の母親もそうだったからだ。


 「何とかしてほしいと言われても、自分の学科の受け持ちでもない子にしてやれることなんてたかが知れてるからな。最初は困ったんだが、姉から美咲の人権は多少無視してでも本気で指導してよいとのお墨付きをもらったんだ。」


 「お母さん…私に見せてないだけでめっちゃ怒ってるじゃん…」


 「でもそれが小説とどう関係するんですか?」


 「いいか、留年生というもの、必ずと言ってもいいほど私生活が堕落しているのだ。それを改善するために君たちは大学に来て時間があるときはここに寄ってもらおう。小説はそのついでだ。これから長い付き合いになるのだから君たちで一冊ぐらいは書けると思ってさ。」


 「えー?毎日ここに来るって…やることないですよ!」


 「別に勉強しなさいとか言うつもりはないぞ。ここで普段通り振舞ってくれればいいんだ。自然体でいてくれた方が小説も書きやすいからな。」


 「いいんですか!?ここで推しの配信を見るとかも!?」


 「いいぞ。私にも好きな芸能人ぐらいはいるからな。あんまり騒がなければ大丈夫だ。」


 「私映画作りたいんですけどー?機材とかないでしょー?」


 「バカ言え。まだ台本すらできていないのは姉から聞いているぞ。別にここでもできるだろう。」


 「思ったより監視されてた…」


 「は、配信したいんですけど、ここってインターネット環境とかは整っていたりは…?」


 「まあ、ある程度は、な。とにかく君たちにはここで好きなことをして過ごしてほしいんだ。そっちの方が君たちがどんな人間かわかるから指導しやすいしな。それに大学時代はなにも学問だけやればいいってもんじゃあない。人生における大事なことはむしろ学問以外から学べることの方が多いからな。」


 おお、さすが教授。なかなかに良いことを言う。


 「ただし、その指導の一環で私からの依頼も受けてもらうが。」


 …なんて?依頼って言葉からして面倒なことになる予感しかない。


 「というわけで!最初の依頼を発表する!」


 「もう依頼来てるの!?まだ心の準備ができてないですよ!」


 「問答無用!さあ、お前たち!これに着替えるんだ!」


 え、なにこの服…


 更新頻度遅いですが失踪したりはしないので気長に待っていただけるとありがたいです。

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