9 月曜日は憂鬱なのは正常です
週が明けて月曜日になった。
いつもなら気怠くてサボりたいと思っう。そんな曜日だが…
俺は楽しみに待っていた。遠足を控えた小学生の様に。
何故俺が月曜日を楽しみな変態になっているか?
それは先週の金曜日まで遡る。
俺が清羽君の誘いを断った後。俺は清羽君をストーカーではない。
監視をしていた。
清羽君が公園のベンチで寝て、起きるまで。俺は清羽君を監視を続けていた。その後、清羽君が中学生に成り立てホヤホヤの女の子を家に連れ込む姿を確認した。
他人が観たら通報案件だが、俺はそれを黙認。
監視の意味?知らんな
そんな様子を観て帰った俺は、暇な休日をもどかしく思いながら月曜日を待った。
いつもより長い休日を終え。
今。俺は登校する。
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学校ではいつも通りの清羽君だった。
朝は日登さんと登校してきた。学校では付き合ってるのでは?なんて噂が流れているが、日登さんは否定している。それなのに、清羽君と一緒に登校していた。
清羽君はそもそも俺以外中の良い友達が居ない。だから誰からもその噂を教えてくれない。
俺?教えるわけないじゃん!だってゲームの時だってそんな噂清羽君は知らなかったもん。
それから放課後まで変わった事はない。
だけど俺は先週とは違う。先週はヒロインの為に身を引いていたが、今は違う。
「なぁ?清羽君。今日一緒に帰ろうぜ!」
俺は先週の詫びを込めて一緒に下校しようと誘った。
「えっと…ごめん。」
清羽君は申し訳なさそうに謝ってくる。謝る清羽君の顔は困っていた。何故誘いを断るか、分かっていて誘う俺を許してくれ。
「ん?もしかして、一緒に帰る友達でも見つけたのか?」
ハッと、清羽君が「それだ!」って言わんばかりの表情を浮かべる。顔に出てるぞ清羽君。
まぁ、かわいいから良いけど。
「そうなんだよ!佐尾君が帰ってくれなかったから他の人と帰る事になったんだ。」
清羽君は慌てていた。いや、そんな必至にならなくても…
「お、おう。悪かったな。先週は忙しくてよ。」
「そうだよまったく!」
プンプンと怒った演技。
かわいい生き物過ぎる。持ち帰っちゃ駄目?
俺は誘惑を跳ね除け清羽君と別れた。
今回の目的は達成した。
一つ。先週の誘いを断った事。清羽君を嫌っていたわけじゃないってアピールをする為に俺から下校の誘いをする。
二つ。放課後一緒に帰る人。即ちヒロインとフラグが立ったかを確認する。
その2つが確認できた俺は満足して帰る事にした。
「ねぇ?ちょっといい?」
気持ち良く帰ろうとした俺に、不機嫌を隠そうともしない声色で話掛けてくる女がいた。
「えっと、なんですかね?」
日登彩夏が顰め面で立っていた。
/
飛問璃乃につて、少し話そう。
彼女は2番目に出会うヒロインである。
シングルマザーの1人っ子である。
年齢は13歳。中学生の1年生。
紫色の瞳と眼が隠れるぐらいに伸びた前髪が特徴。後ろ髪は背中まで伸びた黒髪ロング。
見た目から神秘的ロリな雰囲気を漂わしている。なのに派手さなどは無い。
最初の試練。ツンが過ぎる幼馴染みのフラグ建てを完了すると観られるご褒美ヒロインとも言われている。
だけど、このゲームはそこまで甘くはない。
飛問璃乃と出会えばフラグは建てれるが回収は難しい。普通にプレイしたのに飛問璃乃だけのフラグ回収出来ない。と言って泣いたロリコン君達は数知れず。
日登彩夏がツン過ぎる。と言った様に。彼女も何かしらの試練を持っている。
飛問璃乃の試練。それは…
奥手過ぎる事だ。
飛問璃乃は幼い割にかなり頭が良い。その為か自分をかなり低めに評価する癖がある。
清羽君に惚れるタイミングは出会った初日。飛問璃乃が気付かない内に惚れてしまう。
案外チョロい様に観えるが、清羽君女顔負けの美男子なのよね。顔も良く、料理もできる。そして、飛問璃乃の母親にも料理をお裾分けするといった事もする。その場に居ない赤の他人ですら気を使える清羽君に彼女は…
素敵!
って成っても仕方ない。
だけど彼女はまだロリである。幼く未発達な彼女は、清羽君に他の女の影を見てしまう。その後、清羽君から身を引こうとしてどんどん疎遠になって行く。飛問璃乃が難易度が高い理由として、初手ではなく。攻略途中の選択に試練が紛れ込んでいる。無難な選択しているといつの間にか…
バットエンドってわけよ。
ちなみにその竿役は、またまた俺なんだな。
そんな飛問璃乃だから、俺が助けてやんないと行けない。清羽君を後ろから操ってね!