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高校生の俺が幽霊になった話。


これを見ている君、ちょっとだけ俺の話聞いてかない? 隣にひいばあちゃんと、ひいおじいちゃん

しかいなくて話す相手いないんだよ〜!!

かれこれ死んで2年くらい経つけどさ

ずっと暇なの!マジで!

だからさちょっと俺の話聞いて?


話す前にちょっとナレーションっぽくカッコつける

からさ、イタイとか思うなよ?

じゃあ耳の穴かっぽじってよぉーく聞けよ?


あれは…2年前の…出来事…だ…っ…た…



どうやら俺、死んだらしい。いや、死んだっていうか、事故に巻き込まれて、あっという間に「幽霊」になっちゃったっていう感じなんだよね。わかる?こう、まるでゲームのバグみたいな感じで、いきなり「あなたは死にました」って表示された気分。俺、まだ高校生だぞ? もうちょっと猶予くれよって感じだよ…


で、幽霊になったわけだけど、何もできないのが厄介なんだよねー

壁もすり抜けるし、物に触れられないし、声も届かない。おまけに、俺、誰にも見えてないわけだから、存在感ゼロのくせに、妙に冷静に物事を見ちゃってるんだよな。だって、俺、ここにいるのにみんな気づかないんだから。


「おい、俺まだここにいるって! 無視すんなよ!」


と、まあこんな感じで、今日も俺は見守りモードに突入してるわけだけどさ。ほんと、誰か俺に気づいてくれないかなー、

でさでさー

まず家に戻ったんだよ。そしたらさ、母ちゃんが号泣してるわけ。いやいや、俺もこんな状況になっちゃってるのは不本意なんだけど、母ちゃんの涙を見るとこっちが辛くなるじゃん。


「おい、泣くなって。俺、まだここにいるんだよ!ほら、俺、元気だからさ!」って叫びたいけど、当然聞こえない。で、親父もただ黙って腕組みしてるんだよね。言いたいことがあるなら言えよ、って思うんだけどさ、やっぱりそれも届かないんだよな。


まぁ、こういうの、ちょっとキツいけど、実感が湧かないまま幽霊になってる俺にとっては、まだ「泣かせちゃったなー、悪いなー」くらいの気持ちしかない。でも、そんな中で俺が一番気にしてたのは、母ちゃん…妹の咲のことなんだ。


咲とはあんまり話してなかったけど、あいつが俺の部屋でひとり、俺のスマホを握りしめて泣いてたのを見るとさ、「やべぇ、俺、ちゃんと妹に何も伝えられてなかったんだな」って思っちゃったんだよ。


なんかさ、こういう時に気づくんだよね。生きてる時って、どうでもいいこと話すじゃん?「おはよう」とか「飯まだ?」とかさ。でも、そんなことでも大事だったんだなって、死んでから気づくんだよ。


「咲に謝りたいな」って思ったわけ。俺がいなくなる前にさ、ちゃんと話しておけばよかったって後悔してるんだよ。


あぁ言うの忘れてたけど俺と咲はちょっと前にケンカしてさ、お互いに意地張って 口聞いてなかったんだよね 「ごめん」の3文字も言えない、人間ってなんだろうな…でさ


「おい咲、俺、今ここにいるんだぞ? 泣かなくてもいいからさ、笑ってくれよ」って言いたいのに、それができない。これが一番の未練だよ。

全然妹の笑った顔見たことないけどさ、

俺あいつの笑顔が1番好きだったんだよなぁ…

また見たかったなぁ…


幽霊って、物理的なものには影響与えられないけどさ、思いは届くって信じたいんだよな。だから俺は、なんとかして咲に気づいてもらいたくて、いつもそばにいることにしたんだ。もうさ、未練が消えるまでそばにいてやるからなって、勝手に決めた。

…変顔しても…笑わないよな… てか俺の変顔で笑ったことないか、

でもさ家ばっかじゃアレだし高校のクラスどうなってんのかなぁって、思ったわけよ、

それで、学校にも顔を出すことにした。まぁ、どうせ幽霊だからって、自由に動けるのはメリットだよな。で、教室に行ったら、なんか妙に静かだったんだ。みんな俺の机をちらちら見て、なんか微妙な顔してるし。

「なんだぁ?この気まずい感じ、まぁそりゃそうか

自分の高校のクラスメイトが死んだなんて言うんだからな」


で、机をよく見たら、なんと花瓶に花が刺さってたんだよ。しかも白い花。マジでかよ。


「おいおい、俺の机に花って、ドラマかよw

こんなので目立ちたくは、なかったなーw」


思わず笑っちゃいそうになったけど、なんか泣きたくなってきた。だってさ、クラスのみんなが俺のことこんなに気にかけてくれてるなんて思わなかったんだよ。いつも「お前、目立たねぇな」なんて言われてた俺の机に、花を置いてくれるなんてさ。なんか、嬉しいけど、ちょっと怖いわ。


いやいや、こういうの本当にあるんだな。まじで俺が漫画の中にいるみたいじゃん?


まぁ、俺はこうしてみんなを見守るしかないんだけどさ。でも、ちょっとホッとしたんだよね。俺がここにいた証みたいなのが残ってるっていうのがさ。


そんなこと考えてたら、突然 陽介 が俺の机の前に来てさ、立ち尽くしてんだよ。俺、「陽介、何してんだよ?」って思ったけど、もちろん何も言えない。


そして、予想もしてなかったんだけど、陽介が机を思いっきり叩きやがったんだ。いやいや、やめろって! 花が落ちるだろ!


「お前さ、死んでどうすんだよ!早く戻ってこいよ!こんな花置かれてるの、お前だって嫌だろ!?」


その声が教室中に響いた瞬間、俺は胸がギュッと締め付けられた。お前さ、そういうこと言うなよ…俺だって戻りたいよ、でも戻れないんだよ。


「陽介、頼むからさ、そんな風に怒るなよ。俺だってさ…ごめんな。もうどうしようもないんだよ。」


幽霊ってさ、本当に無力だよ。何もできないんだ。俺がここにいること、伝えられないし、ただ見てるしかないんだよ。だから、陽介が怒る姿を見て、なんか切なくなっちゃったんだ。

陽介は…俺の幼なじみだった、まぁそれ以外に言うことはないかな…本当にバカなやつだったよ…

いつもふざけて下ネタばっか言ってさw

女子にキモがられてるのに、追い打ちでゲップしたり屁こいたりww …


「あいつがキレたの……初めて見たな…」


「またバカしたかったな〜」


俺は未練が増える前に家に帰…戻ってさ

咲のそばにいてさ、

何か方法はないか考えててさ、失敗した変顔何かを試したのよまぁ結果は変わらんのだけどさ、


咲は俺の部屋で、まだずっと話さず俺のスマホを触ってたんだ。泣きながら、「お兄ちゃん……」って呟いてた。そしてノートを書いてたから覗いちゃってさ

そしたらなんて書いてあったと思う?


お兄ちゃん…もっと話したかった…ずっと謝りたかった…ごめん…ごめんなさい…明日 お兄ちゃんの大好きな

ハッシュドポテト…お供えするね…


「咲……」

俺は正直、咲に嫌われていると思ってた…

謝ろうと話しかけてもさ…まぁ、無視、されててさ、

それで俺も意地張って話しかけなくなってさ…


…ほんっとに、俺らって、似てるよな?、さすが

兄妹!! さすが、俺の妹だ!……


「咲…そんな風に思ってくれてたんだな。」


俺はそばで彼女を見つめて、「ごめんな」って言いたかった。でも、やっぱり声は届かない。だから、せめて俺の存在が感じられるように、近くに…いようとした、


そんな日々が続いていたけどある日気づいたんだ、

俺の体が少しずつ薄くなっていることに…


「あー、ついにこの時が来ちゃったか……」

「まいったなこりゃ」


幽霊になってしばらくの間、俺はずっと成仏できずにこの世界に留まってたけど、どうやらもう行く準備が整ったらしい。


でも、俺にはまだやり残したことがあった。咲に、ちゃんと「ごめん」と「ありがとう」を伝えたかったんだ。


でさ、その日、咲は俺のスマホをまた手に取って、ベッドに座ってたんだ。画面には俺とのLINEが開かれてて、最後のメッセージが「あとで話そうな」っていう、何気ない一言だった。俺、あの時はそんなに大事なことじゃないと思ってたんだけど、今となっては一生の後悔だよな。


「お兄ちゃん…私、ちゃんと話したかったのに…どうして、何も言わないままいなくなっちゃったの?」


咲の声が震えてた。俺は、どうしてもそれを聞いてられなくて、彼女のそばに座り、そして心の中で、「ごめんな、咲。本当にごめん。俺、バカだったよ」って何度も何度も言った。


すると、咲はふとスマホを見つめて、泣きながら微かに微笑んだんだ。


「でも、お兄ちゃん、きっと見守ってくれてるんだよね。私、そう信じてるから。」


その瞬間、俺は感じたんだ。咲が俺の存在をちゃんと感じ取ってくれたんだって。言葉は届かなくても、俺の想いは彼女の心に伝わってたんだって…


「ありがとう、咲…俺、もう大丈夫だよ。」


俺はその言葉を心の中で呟いた。今まで抱えてた未練が、少しずつ消えていくのを感じたんだ。そして、俺の体はますます薄くなり、周囲の光と同化するように消え始めた。


俺が完全に消える直前、最後に見たのは、咲が静かに微笑んでいる姿だった。泣き疲れていたけど、その表情には少し前向きな光があった。


「咲、これで俺は行くけど、ちゃんと笑って、幸せに生きろよ。」


なんてかっこ悪い捨て台詞を言い、俺は咲に別れを告げた。そして、俺の視界がだんだんと白くなっていく中、心の中でホッとしたんだ。これで、俺のやり残したことは全部終わったんだって。


陽介も、母さんも、咲も、きっとこれから強く生きていける。俺がそばにいなくても、みんななら大丈夫だ。……親父…先逝っちゃってごめんな、またいつか将棋でもしようぜ、だから…頼んだぞ……そう信じて、俺は静かに消えていった。


---




数日後、咲がリビングで母さんと笑い合っているのを、どこかからぼんやりと感じた。俺の気配はもうこの世に残ってないけど、俺が消えた後も、みんながちゃんと前を向いて生きてるんだなって思ったんだ。


陽介も、俺の机に置いてあった花瓶の水を朝一番にかえてくれて、クラスメイトたちと笑い合ってるみたいだし、俺がいなくても日常はちゃんと続いてる。


俺はちょっと微笑んで、どこか遠い場所へと旅立っていった。でも、心の中にはまだ、彼らへの温かい気持ちが残ってたんだ。


「ありがとうな、みんな。」


そう呟いて、俺は静かに消えていった。俺がいなくなっても、彼らが笑っているなら、それで十分だ。俺は安心して、次の世界へと旅立っていったとさ。




エピローグ


……めでたしめでたし



…いやぁ俺の話に付き合ってもらって嬉しいよ!


まぁ今はひぃばぁちゃんとひぃおじいちゃんと

楽しく暮らしてるよ、

そしてたまにひぃひぃおじいちゃん ひぃひぃおばあちゃん が遊びに来てくれてさ、

まぁ楽しいっちゃ楽しんでるけどさ、

話が何か合わないっつーか

まぁ仕方ないよな〜

皆…元気にしてるかな…

いつでも来世には行けるんだよ?

いけるんだけどさ、…何か今の記憶を大事にしたいじゃん?まぁ前世の記憶を持って来世に行けることは

ごく稀にあるらしいけど、人間に生まれるかどうかも分からないし、まぁ今はここにいる皆とお茶しながら上手くやってるよ!

俺の話聞いてくれてありがとな!

まだまだ、話したいことが実はあるんだよな〜

陽介の実らなかった恋愛事情とか、

これは傑作なんだよね!マジで!

まぁ暇だったいつでもおいでよ!俺も暇してるからさ!

人はいつ死ぬと思う?人に忘れられた時さ!

誤字や矛盾などありましたらお知らせ下さいm(_ _)m

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