第四十二話 襲来
自創作【エンジェルアトリエR】のストーリー小説です。
近未来の日本にて人々を守る天使。滅ぼそうとする堕天使。勝敗の軍配はいかに。
《クレス、リーゼはどうだ?》
《まぁ、救助用は厳しいが戦闘用なら何とか三体くらいは増やせそうだ。時間はかかるだろうけどな。今の材料でしっかりしたのを作るならそれが限界。》
《分かった。三体以上増やせそうなら増やしてくれ。あればある程戦力になる。》
《はいよ。んじゃ。》
フューエルがクレスとの通信を終え、定期パトロールの為に警備団本部を出て地上に降りていく。
飛行の途中、紅煩からフューエルの携帯に連絡が入る。
「ウチんとこ来れます?ちょっと話しときたい事があってな。」
《パトロール中だが…今は丁度いつもの場所付近だから寄ることは出来るぞ。》
「ほなら待ってますわ、猫又目印に置いとくで。」
《はいよ。》
フューエルは携帯を切ると航路を変え、空から地上に降り立つ。そのまま猫又についていく形で近くにある妖炎屋に入っていく。
「おもてたより早いやん、ちょっと待ってな。」
中でカップ麺を食べていた紅煩が慌てた様子で机の下にカップを置く。
《食いながらでいいぞ。溢されても困る。…で、話ってなんだ?》
「⚪︎×※◻︎*、♭£⊥」
《食いながら喋れとは言ってない。》
「すまんすまん、ほんで本題な。…ぬりかべを色んなところで監視させてたんやが、各地で小さい渦みたいなんを見つけた。やけど、どれも声や目が出ていただけで堕天使は出てこんかった。」
《確かに堕天使共の特徴ではあるが、よくあることだろ?そんな事で呼び出したのか?》
「大事なんはこっからや。全ての場所に共通する点があった。…天界の入り口に一直線で行ける場所のみやった。」
《…ほう?》
「当たらなきゃええけど…ウチの予想は…」
《何だ、はっきり言え。》
「…奴ら、天界に攻め込む気ちゃうか?」
《まさか、あいつらにとって天界は地獄の釜みたいなもんだろ?》
「せやけどここ最近、やたら日光の対策やら出来る奴らが増えとるやろ?…攻め込む策くらいあるんちゃうか?」
《…分かった。引き続き、警戒を頼む。》
「ウチらに任しとき。」
フューエルはドヤ顔で扇子を開いている紅煩を半分くらい無視しながら妖炎屋を出ていく。
天界、警備団本部。そこの大型訓練場に天使達が集められていた。
《えー、フューエルちゃんからの報告は以上です。無いことを願ってますが、無いとも言い切れません。なので、皆には一時的に地上の警備を最低限にしてもらいます。隊の皆は地上、団員の皆は居住区の一般の天使達を守ってもらいます。…悪いけど、死守だよ。ここの天界がもし潰される事があれば堕天使が一気に優勢になります。頼みます。》
大きめの台に乗って素の声でマイク並の声量を放つエデン。その横に隊長達が並んでいる。
《各隊員達は隊長に従うように。団員は私が指揮します。いつ戦争が起こってもおかしくありません。覚悟と勇気を持つように。解散!》
エデンのその掛け声と共に隊員、団員達が一斉に動き出す。フューエル達は隊員に指揮をし、既に戦える天使は地上に降りて行き、装備をメインに戦う天使達はそれの最終メンテナンスに向かっていく。
その頃の地上では、警備が一時的に手薄になったのを見計らったかの様に、大きな目が現れて天界への道とその周りをじっと見つめていた。
四十二話〜。大事になってきましたね




