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求人神の国  作者: エムティー
5/6

新春

久しぶりだったのでキャラが迷子です

明けましておめでとうございます。これは俺が唯一積極的に使う挨拶だ。どこに行っても誰とあってもこれですむ。いつも部屋にこもっていたり、学校の知り合いの顔を覚えていない俺には素晴らしいのだ。これによりこそこそ町を歩かなくていいのだ。しかし一つ問題点があるとすれば期間限定であると言うこと。そして二回目は使えないということ。


元旦の朝、俺は全力の笑顔でこの万能挨拶を家族に言う。少し場が冷めようがどうでもいい。そしてもらうものをもらい部屋に戻る。


「ん?今年は少し多いな…」


多いことは良いこと俺はホクホクしながらサバイバルの世界に潜る、が…


「何でお兄ちゃんがそんなにそんなにもらえるの?」


「それは彼女がいるらしいのにバイトをしていないからね、応援して上げないと。」


「男は金を払わなくてはならないのさ」


「そうだけど、それにしても…」


こんな会話が居間で交わされているとは知るよしもない。


1月4日俺は例のあいつに会いに行った。特に新年の装いになっていないバイト先だ。


「明けましておめでとうございます!」


言いなれてきているためテンションが高い。


「っ…明けましておめでとう…」


「今年もよろしくお願いします!」


「なっ…よろしく…」


そう俺は今年明けましておめでとうレベルが最大となりことよろも言えるのだ!やはり正月に家を出ると経験値がすごい。今ならしゃべくり漫才ができる気がする。


「ところで何で仕事は今日からなんですか?」


「一般的に3日間はお休みになるからね会社とかね。それにあやかってみたんだ。」


「それと…今年こそはと思った引きこもりたちが3日経ち諦めるからだよ。」


「え?何か言いました?」


「いや」


なぜ彼は今日まで希望に満ち溢れているのか?私は不思議でしょうがない。少し時を遡ってみる…

「はっ?」

思わず声が出てしまった。

「こいつ1日寝過ごしてやがる…」


「どうしました?今日はすごいやる気があるんですよ!」


「わかった今から言うことをやってくれ、いいな?」


「はい!」






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