中学の進路希望調査は適当でもいい
タイトルとアニメのGGOを見た結果、思いつきで書き始めた作品です。
「ねぇ風斗、進路希望調査票提出した?」
「出したよ」
「そっか」
進路希望調査票の提出期限は今日だ。それなのに彼女、野原望海の進路希望調査票には文字一つ書かれてない。
「正直、私立じゃなければいいって親に言われてるからどこでもいいんだよね?」
「どこでもいいって……一応は今後の人生に関わってくる事だぞ?」
「無駄に頭がいい学校に行って勉強漬けになるのは嫌なんだよね」
「お前の野望が叶わなくなるかもしれないからな」
なかなか進路の決まらない望海は頭を悩ます。
「あ、風斗はどこに行くの?」
「家から近く、倍率が低い普通の高校があったからそこ」
「あぁ前に説明会行ったってところか」
「そう」
「じゃあ私もそこでいいや」
まっさらだった彼女の進路希望調査票に彼の第一志望の高校の名前が書かれる。
「言わせてもらうけど、多分教師には猛反対されるぞ。お前一応学年トップクラスの成績なんだしさ」
頭のいい生徒が低いところに行こうとすれば全力で有名な頭のいいところに入れさせようとするし、バカな生徒が少しレベルの高いところに行こうとすれば身の丈に合わせようとする。学校側も評価をあげるために必死なのだ。
「私の成績はあくまで野望を叶えるために仕方なくやった結果の副産物だし……」
「決められた得点以下だとゲーム禁止になるって言ってたもんな、お前」
「風斗は点数低いけどゲームできるから羨ましいよ」
「まぁ赤点さえとらなければ何とかなるし」
「なるほど」
そんなことを話しているうちに彼女は進路希望調査の紙を書き上げる。第二から第三は先ほど選んだ学校より若干レベルの高いところを書いていた。
「んじゃ出してくる!」
そういうと勢いよく教室を飛び出した。
ちなみに提出が遅れたのと進路先がレベルより低かったという事で怒られた。