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綿毛

作者: 川進

綿毛



そろそろ。

転がる。


柔らかな若草が、

たっぷりと、揺れる。

時々、ふわりと、

浮かびながら、

転がって行く、

丸い、綿毛。


綿付きの、

小さな種が、

離れて、

宙に、飛ぶ。


風しだいの、

行き先だけれど。

どんなに、

目新しい世界だろう。


もしも。

雨粒に、打たれても。

大丈夫。

綿が乾けば、

また、飛べる。


きれいな景色を、

見て、行くのだよ。

いろんな音を、

聴いて、行くのだよ。


いつか。

また、会えたなら。

旅の話しを、

たくさん、しよう。

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