第八話 化け物
誤字脱字がありましたら、教えてくれると嬉しいです。
最初『とりあえず連れて行くぞ』の意味がわからなかった。
何故ならこの部屋には穴が無い。
つまり出れないのだ。
どうやって連れて行くのだろうと思っていた瞬間。
1匹のコクロッチが壁を突き破った。
タックルで。
俺は訳がわからなかった。
いや正確には分かっていたのだが、分かりたくなかったのだ。
俺があれほど頑張ってキックしていて、びくともしなかったあの壁が、粉砕したのだ。
そんな事を考えていたら、何と壁が再生してくではありませんか。
リーダーが粉砕した壁を通り抜けた。
そしたら次々と、コクロッチが通り抜けた。
俺も引きずられながら通り抜けた。
壁を通り抜けたら、また壁があった。
ちょっとした隙間があり、その先に壁とゆう感じだ。
次々に壊されている壁たち。
えー非常にこわいです。
殺されそうなんですけどー。
急いで移動してるから、背中がバチクソ痛いんですけどー。
止まってもらいませんかねー。
次の瞬間、リーダーの本気のタックルがきた。
穴が連鎖している。
俺は目を見張った。
奥には俺が先程までいた、あの長ったらしい通路があったのだ。
コクロッチが飛び車並みの速さで移動をし始めた。
あー
これやばくね。
先程まで痛かったんですけど。
それより早くなると、多分背中焼き切れます。
俺は一生懸命頑張って動いた。
けど、その努力無駄に終わった。
ブーン!!!!!
あ....
いっでぇーーーーーーーー!!!!!
この世の音と思えないほどの、気色悪い音がひびいた。
はあ。はあ。
やっと着いた。
もう勘弁でごわすよー。
何すかあれ?
死ぬてまじで。
[鑑定]を発動させた。
『種族コクロッチ』
名前無し
レベル1
体力24
防御力70
攻撃力50
魔力32
!!!!!?????
体力やばくね!!
前まで確か60あったよね。
あ......
まじでやばいじゃん!!
魔力も減ってる。
鑑定をやってるからか。
俺さ自分がどのくらい弱いかが分からない訳ですよ。
そこでね。
今俺のことを囲っているコクロッチ達を鑑定したいと思いまーす!
いやね、バレずにだよ。バレずに。
そーとね。
そうそうリーダーあなたのステータスは、一体どのくらいなんだい!
リーダーに向けて鑑定をした。
『種族コクロッチ』
名前 シャナデル
レベル59
体力1244
防御力1800
攻撃力854
魔力751
バケモンやん!?
四桁越えだと!?
ちょこっと殴られたら、死にますやん。
デコピンで死ぬ奴やん。
今気づいた。
この人名前ある。
他の人はどうなんだろうか。
そんな疑問が湧き出てきた。
したい。
やりたい。
欲望を抑えることを知らない俺は、他のコクロッチ達にも鑑定をしようとした。
だが出来なかった。
体が動かないのだ。
体が動かないのって関係なくね、と言われそうだが関係があるのだ。
俺は鑑定をする時には、その対象に目を向ける。
そうしないと出来ないからだ。
まず目を向けられない。
それほどの圧が目の前にある。
正真正銘の化け物が目の前にいる。
勇気を振り絞って化け物の方に目を向けた。
その先にいたのは、リーダーだった。
『お前俺のことを鑑定したな。俺の仲間のことを鑑定しようとしたな』
俺は目を離すことができなかった。
いつもなら、すいません!!とか、許してください!!!とか思っているはずだが、無理だ。
有無を言わせないだけの圧があったのだ。
『お前スキルポイントで念話を取れ。会話が出来ないではないか。スキルポイントは、150だ。取れ。いいな』
わかりました。
鑑定を取得したように、念話のことを考えた。
【 スキル[念話]は、スキルポイントで取得できます。
今の所持しているスキルポイントは350です。
[念話]は150ポイントで取得できます。
取得しますか。】
はい。
【 スキル[念話]を取得しました。 】
よし。
取得したぞ。
スキル[念話]を取得した俺は、リーダーの目を見つめた。
そしたらリーダーは、やっとかと言っている感じで、念話をしてきた。
『スキル[念話]を取得したようだな。これで話し相手が増えるというものだ。
まずお前に質問がある。
お前はどうやって生まれてきた? 』
まずお答えする前に、あなたの話し相手になりませんよ。
絶対に嫌だ。
お断りします。
帰れ!!!
質問内容が意味がわからない。
俺気づいたらこんなとこにいたし。
どう答えればいいのか。
まあ、正直に答えればいっか。
え〜と。
リーダーの目を見つめ、鑑定と同じ要領で念話をつかった。
『気づいたら、いました』
リーダーの目が厳しくなってる気がする。
やばい。
ここのところ、自問自答しかしてないからカミカミになってしまった。
『やはりか』
やはりとは?
よく分からんて。
表情筋がないから、表情も見れないし。
俺の会話術を持ってしても敵わないだと。
『お前はもしかしたら、マザーになれるかもしれない』
は?