ボルフェスの観察日記【特別編】
ボルフェス暗殺計画が5日後に決定し、私はその日までの観察日記を書くとになった。
正直な所、なんで私がやるんだろう、殺す前に事前に調べておく必要があるのはわかるけど、別の人に結果報告を書かせれば良いのでは?
そんな事を言ってもキリなんてないか、実際に殺すのは私なわけだし。
〈〈1日目〉〉
ボルフェス・マーガ
彼が悪魔と言うことを最初に聞かされた時には驚いたけど、最近ではその事を忘れかけていた。
と言うのも、その事を忘れさせるほど、普段の彼におかしな所はないからだ。
いや…少し荒々しい?
いや…戦闘狂と言った方が正しいか。
常に戦いと強者を求めている節がある、実際に今日は元仲間の【ライオットさん】の元へ行き、喧嘩をしていた。
喧嘩と言っても地下格闘みたいな激しい物ではない、酒を片手にやるような喧嘩だ。
私も受付の仕事をしている時にも【マックスさん】とやり合って居るのはたびたび見る。
彼にとって喧嘩は挨拶のような物なんだろう、だけどなぜ力を求めるんでしょう、彼は求めなくても強いの。
〈〈2日目〉〉
観察していて気づいた、彼は朝の2時〜3時の間、外に出て居ると言う事、道でよく酔っ払って寝てる【ナンバーさん】に聞いたところ、毎日出て居るそうだ。
暗殺者として、この情報は生かすしかない、ターゲットが決まった時間に行動して居れば幾分とやりやすい。
それに人が少ない朝だ、利用する以外はない。
〈〈3日目〉〉
今日は監視をする事ができなかった。
一応仲間に任せたけど、特に異常はなかったそうだ、強いて言うなら貴族街に出てアンケートを配っていたとか。
そのアンケートも別に変な所はない、今の政治をどう思って居るか、奴隷をどう思って居るか、などよく考えさせるような物が多い。
それと、ボルフェスは今日も2時〜3時に出かけたようだ、やっぱりそれが日課なのだろう。
それはそれで今日は大変だった、病院の更衣室を使おうと思ったら、そのロッカーに死体が入っていた。
顔の皮膚が剥ぎ取られていて、誰かわからないらしい、その死体について根掘り葉掘り聞かれ、今日は監視ができなかった。
誰かはわからないけど、一応ご冥福をお祈りしておこう、アーメン。
〈〈4日目〉〉
今日もまた貴族街でアンケート配りだ、一体なんでやってるんだろう、そう言ったアルバイトなのかな?
それはそれで、今回は【スペアさん】の家に行っていた、と言っても中には入っておらず、ただ見に来ただけのようだ。
彼女もイリーザに所属していた人だ、もしかしたらイリーザに関して話したい事でとあったのかな。
しかし、4日目も経過したのに、今の所おかしな場所はない、ここまで変な所がないと逆に怪しく感じてくる。
考えすぎだよね。
〈〈5日目〉〉
今日で観察は終わり、と言うのにボルフェスに変な所はなかった、隠れて契約をしているのではと思ったが、その様子もない。
例え、変なところがなくとも、ボルフェス・マーガは悪魔で私のターゲット、その事は変わらない。
今日の2時、計画通り暗殺を開始する、私が失敗すれば、王宮騎士団が駆けつける、だけど嫌な予感がどこかでしている。
なぜか、失敗に終わる、そんな気がしてならない、なんでだろう……作戦がバレている。
そんな訳はないだろうけど。
今回の件は人が多い、その可能性も考慮して、あの人のスカウトを考えておこうかな。
今回は特別編と短めで、今までと書き方が変わっています、一見必要ないと思われそうですが、必要な事なのて投稿させてください。
この話をよく見ると矛盾点があったりするかもしれませんが、意図的な物なので安心してください。