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空のお散歩とそこかしこで起こる爆発

 大変お待たせ致しました! 第四章スタートです!

 第二編からは毎日1~2話投稿が限度になりそうですが、様々な理由によりインフレ度合いも予定の三倍速くらいにしていきたいと思っておりますので、その勢いで投稿数が減る分を埋め合わせ出来ればと思っております! これからもよろしくお願い致します!

 スカイロードフェニックスを倒し、スカイロードになっちゃった二日後。【空術】で浮かせたスフィ達と一緒に空の遊泳を楽しんでいると、砲撃を受けた。


「あ、砲弾きたね」


 「桜が散ってきたね」くらいの気軽さでそう言って、俺は【剣域拡張】と【閃光剣】を使う。


 すると俺の持っている跳躍剣が閃き、迫っていた砲弾が遠くで全て破壊された。

 その際に火の魔力も魔剣で吸ったので爆発は弱まり、轟音が鳴り響くと同時に心地よいくらいの爆風が頬を撫でる。良い花火に出来上がったな。


「それでさっきの話だけど、最近の俺、流石にだらけすぎだよな……」

「「どこが!?」」


 俺が今の悩みを吐露すると、隣を浮いているスフィとニアが瞠目した。


「魔王の四天王と会ったからには、そろそろ魔王先取りイベント来るじゃん? その時に第八形態くらいまでは削っておきたいけど、どうもフェニックス倒してからだらけ気味なんだ」

「だ、大丈夫だよ! これまでずっと頑張ってきた……というか頑張り過ぎなくらいじゃん!?」

「そうかな?」


 スフィの優しい言葉を聞いて、俺は少し微笑んだ。彼女がそう言ってくれると、俺も安心できる。


「緩急って……。私、緩みながら砲弾を剣で切る人見たことないんだけど……」


 ニアは戦慄していたが、彼女だって鎧の力をもってすれば手を払うだけで砲弾が潰せる事を忘れているようだ。意外とうっかりさんだな。


「まぁでも、流石に気を引き締めないとな。今は魔王軍空中部隊の残党に、空から奇襲をしかけようとしてるんだし」

「そうだねっ! ……あれ? なんで私、魔王軍残党と会う前にこんなリラックスして話してたんだろ?」

「それは相手が残党だからよ」


 ニアが言うと、スフィは納得の表情を浮かべた。俺の事をとやかく言う割に、ニアの方がスフィよりPIO病が深刻な気がする。


「よーっし、それじゃあ折角見つけた残党だ。残さず倒して、街の平和を守るぞ!」

「「おーっ!」」


 俺の言葉に二人が明るく応え、三人で武器を構えながら降下する。スカイロードと死神と不可視の巨人が降下してくる様を見て、先ほど俺達に砲台を撃ってきた空中部隊の一匹が顔をひきつらせる。


「撃て! 撃てぇ!」


 狂乱気味に砲弾を放ってくる魔王軍の部下を見ながら、俺は【空間圧縮】を解除する。

 その瞬間、俺達の周囲に空中要塞が六基現れた。


「【遠隔剣術】・【閃光剣】・【瞬突】」


 俺がスキルを使用すると、周囲に浮かんだ六つの空中要塞が隕石のようなスピードで刺突を繰り出す。


 大質量の聖剣は少し掠っただけで相手を絶命させるため、剣六本を突き出しただけで三十匹近くの敵を討ち取った。


「あれ、剣を振っただけで殆ど倒しちゃったよ」

「今のを剣扱いしてんじゃねぇよ!? どう考えても隕石とかその類だっただろうが!!」


 空中部隊残党の一匹が、俺に向かって叫びつける。


 む。こいつ俺の鍛えた聖剣にケチつけてるの? それは流石に許せないな。


 俺はレベルの上がってきた【空術】を使い、空中要塞を剣と認めなかった相手をプチッと空気圧で潰した。


「ふぐっ……。空中部隊幹部のこの俺が……ノーモーションで倒されるとか……!」

「あ、まだ辛うじて生きてるわね」

「魔王軍ですら怖くないんだから、そんな下部組織の中の話されてもレイン君が困っちゃうよ!」


 ニアは相手が一瞬で瀕死になったことに何も感じていないようだし、スフィもかなり酷いこと言う。PIO病って端から見て初めて怖さが分かるんだよね。あるある。


「くうううっ……! だが、調子に乗っていられるのも今の内だ……。魔王様はお前に打ち勝つために、とうとうPIOの力を手に入れたのだからなっ!」

「な、何だって……!?」


 PIOという慣れ親しんだ言葉を聞いて、俺は思わず動揺してしまう。


「ふっ、その様子だと心当たりがあるようだな。魔王様はPIOプレイヤーという高位存在の魂を、部下に喰らわせたのだ……。力を得た魔王軍にかかれば、お前なぞ一捻りで……」

「んなっ……お前ら馬鹿かよっ!」


 瀕死の魔物の言葉を聞いた俺は、目の前の魔物を叱りつけた。


 PIOの世界の奴らを部下に食わせたって? そんな事して……。


「そんな事して、お前らの仲間が無事で済むと思ってるのか?」

「へ?」


 魔物が間抜けな声を出した瞬間、遥か彼方で大爆発が起こった。同時に、その周囲が一瞬にして氷りつく。どうやら、PIOのゲームから《気温掌握》のマーネイが呼ばれてきたらしい。


 俺が驚いていると、先ほどより遠い位置にある山から光線が放たれ、先程の爆発地点を抉った。《超距離狙撃》のフリムト……あいつまで来ていたのか! というかマーネイさん、姿も見せずに死んだのでは……?


「ほら。早速お前らが呼んだPIO民同士でプレイヤーキル発生してんぞ?」

「馬鹿な……魔王様の制御下にある筈では……」

「PIO民が魂食われた程度で大人しくする筈ないだろ……。ましてPIOでの力まで与えたら、【霊魂奪取】の一回や二回や百回して食らい返すわ」


 俺が言うと、【空術】で握りつぶした魔物は信じられないという顔をしてから息絶えた。流石に可哀想だが、PIOに手を出した者達の末路はこんなものである。


「でもま、あいつら位なら頑張れば勝てそうだな……」

「レインの言う頑張るとかなんとかなるって言葉、たぶん私達知らない言葉だと思う……」


 召喚されたPIO民の姿を確認して俺が呟くと、ニアがなんか詩的な事を言った。


 ただ簡単に勝てない相手なのは確かだし、街の安全まで考えると脅威なのには変わりない。俺が内心焦っていると、まだ倒しきっていなかった残党の魔物達が囁き合い始めた。


「なぁ、さっきエアコボルトリーダー様の技……スカイロードフェニックス様のものじゃなかったか?」

「俺にもそう見えたが……」

「ん? あぁ、【王位継承】したから俺が今のスカイロードだぞ?」


 魔物達にそう語りかけると、彼らはざっと空中で跪くようなポーズをとった。


「スカイロード様! 我々にご命令下さい!」

「えぇ……」


 どうやら立場に従うタイプの魔物達だったらしい。君らはそれで良いのかよ……。


「じゃ、PIO民も怖いしちょっと鍛練に行ってくるか」

「はっ!」


 俺が呟くと、目の前の魔物達が元気の良い返事をしてくれた。


 魔王軍空中部隊残党、特に努力もせずゲットです。

 スキル欄に関しては悪い意味で気になるという意見が多数寄せられたので、大事なところ以外では省略することに致しました。

 前の方が良いという意見やこっちの方が良いという意見などあれば、全てに反応できるかは分かりませんが教えていただけると幸いです。それによって変えていきます。


 ちなみになんかいつの間にかタイトル変わったりなんたりしましたが、自分のミスや至らなさによってポイントが伸びきらなかった事が辛かったのです…(涙) お察し下さい…。

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