魔王軍vs魔物軍団 前編
ちょっとだけ長くなったので、前編後編に分けました! 後編は数分後の23:01に投稿予定です!
「そろそろ弓の射程に入って来たな……」
俺は歩いて向かってくる魔王軍を見ながら、二本の【空腕】を使って二つの弓を構えた。まだ防御に意識を回さなくていいため、スキルスロットが自由に使い放題なのである。
「それっ、【強制装填】・【千弓術】・【弓術】・【剣術】……を二回分っ!」
二つの弓から、大量の剣が発射される。右からも左からも降ってくる剣を避けきれず、魔王軍のメンバーは早いペースで倒れていった。
「おっ、弓を使い始めてから慌てて走り出したぞ魔王軍。これで待つ時間を短縮出来たな」
「可哀想……」
お姉さん達が瞑目していたが、手加減している場合でもないので構わず攻撃を続けていく。
するとようやく魔王軍の先頭集団がこちらに近付いてきて、ゴールテープを切ったマラソン選手の如く両手の剣を振り上げた。
「こ、この野郎……! こっちが攻撃も出来ない位置からバカスカ撃ちやがって、許さねぇぇぇ!」
「いやこっちも街襲われたくないし……」
「そうだろうけども!」
叫びながら、先頭の魔物が剣を振るってきた。先頭だっただけあって剣で捉えるのも難しいくらいに素早いが、俺には奴が警戒していない攻撃手段がある……!
俺は注意を払われていなかった弓を相手の体に当て、叫んだ。
「【強制装填】・【爆散弓術】っ!」
【爆散弓術】は、弓に番えた矢などを爆散させる弓術だ。
【強制装填】によって強引に弓に装填された敵の魔物は、ただの強化スキルである【爆散弓術】によって爆発四散した。
「勝手に矢にされて勝手に爆散させられるとか、なんかえげつないっ!」
「普通に殺された方がまだマシよね……」
スフィとニアが、今の光景を見て敵の死を悼んだ。
だが強い相手ほど俺に本気で倒されてしまうと分かったようで、魔王軍の攻撃の勢いが一気に弱まる。うん、今が好機だな。
「まずはメタルスパイダー! 新しくなったお前達の力を見せてやれっ!」
俺が言うと、メタルスパイダー達は自分の体を糸状に分解して相手を捕らえ始めた。
蜘蛛系の魔物の強みはなんといっても糸なので、糸だけでの戦いを徹底させてから【従魔覚醒】を施し、自らの体も糸にする術を与えたのだ。攻撃されたら糸になって避け、糸になって絡み付いたら相手の頭上で蜘蛛に戻って噛みつく!
「そしてスケルトンッ! 相手がまとまってる今が好機だっ!」
「ガキガキガキッ!」
俺の叫びに総勢17体のスケルトン達は骨を鳴らす音で応えると、魔王軍の死体から骨を吸収してどんどん大きくなっていった。
ブラッディスケルトンでもなければこんな技は使えなかったが、俺が色々な骨を【魔物合成】することで様々な骨との融和性を高め、【従魔覚醒】で習得したのである。
「ガッキガッキ!」
敵の死体が多かった分、スケルトンの全長はどんどん増していく。
最終的には、20メートル近い全長を持つ17体の骸骨巨人が魔王軍を見下ろした。
この日、魔王軍は思い知った。調教士に支配される恐怖を。
「うわぁぁぁぁ! 何だこいつらっ! ただのスケルトンなのに勝てる気がしねぇぇぇ!」
「逃げ場もやけに器用なメタルスパイダーの糸で塞がれてるぞっ!? どうすりゃいいんだ!?」
襲ってきた側であるはずの魔王軍が、逃げ場をなくして慌てふためいている。
その間にも俺の強化した魔物達が相手を襲い、どんどん数は減っていた。
「狼狽えるなっ、まだ勝機はあるっ!」
だが狼狽える魔王軍の中で、一匹の魔物だけはまだ気概を失っていなかった。
レイン・エドワーズ
射手lv.7/剣士lv.5/調教士lv.5/魔人lv.2
【弓術】lv.273
【散弓術】lv.102
【爆散弓術】lv.4
【千弓術】lv.62
【幻壁弓術】lv.1
【高速装填】lv.57
【自動装填】lv.30
【強制装填】lv.46
【技能装填】lv.39
【背後射撃】lv.22
【音速矢】lv.19
【中継矢】lv.12
【近接射撃】lv.25
【剣術】lv.123
【遠隔剣術】lv.35
【閃光剣】lv.1
【剣防御】lv.8
【瞬突】lv.15
【回転斬り】lv.38
【加重剣】lv.2
【大剣術】lv.4
【超大剣術】lv.5
【調教】lv.134
【魔物保有数向上】lv.48
【従魔覚醒】lv.37
【従魔活性化】lv.42
【魔人化】lv.15
【緊急回避】lv.38
【投擲】lv.93
【空握】lv.51
【空腕】lv.36
【投擲許容量増加】lv.24
【索敵】lv.135
【索敵範囲拡大】lv.31
【弱点捕捉】lv.27
【砥ぎ師】v.51
【過剰砥刃】lv.35
【足払い】lv.28
【回し蹴り】lv.39
【風転撃】lv.48
【浮遊】lv.58
【浮動】lv.1
【単独撃破】lv.34
【並行作業】lv.43
【鷹の目】lv.26
【消耗品再利用】lv.25
【強制収容】lv.48
【愛撫】lv.72
【高速振動】lv.37
【創造】lv.72
【素材調合】lv.24
【魔王の血脈】lv.48
【狙撃】lv.27
【頑丈】lv.18
【一極集中】lv.5
【熱耐性】lv.3
【魔物合成】lv.43
【俊足】lv.9
【威圧】lv.32
【夜の声】lv.5
【魔力流】lv.12
【恐怖吸収】lv.46
【闇属性攻撃力上昇】lv.2
【水泳】lv.12
【剛腕】lv.23




