別荘(要塞)作ってみた
公共の場にマリンドラゴンを住まわせるわけにもいかないので、街に戻った俺はすぐに湖を購入した。
これまでの報奨金等を使えば、人の使っていない湖など安いものだ。十歳にして土地を買ってしまった俺は、スフィ達と一緒に湖へと出向いた。
「うわ、ドラゴンほんとに湖まで来てるし」
「海から湖に水を放つって、意味が分からない……」
ニア達が驚いていたが、狙って撃ったのだから当然である。
ただこう開けた湖だとマリンドラゴンも注目されてしまうし、家でも作ってやろうかな。
「【創造】」
辺り一帯の土地は俺のものなので、木材を自由に使って家を作っていく。すると【創造】が純派生し、【素材調合】を習得した。
これは特定の素材を集めれば、よりグレードアップした素材を作れるというスキルである。
「えーっと、木材を五つ集めて上質木材へ……。【素材調合】がレベルアップ」
「うんうん」
「レベルアップにより超質木材を生成出来るようになって、またレベルアップしたから世界樹の幹が出来たな」
「ちょっと待って、この一瞬で何があったのレイン!?」
木材作りを眺めてたら目の前でいきなり世界樹の幹が生まれたので、ニアは驚愕に目を見開いた。
まぁ【創造】スキルなめんなって話ですよね。
「海からいきなり湖に連れてこられたら、マリンドラゴンが可哀想だからな。せめて世界樹の素材で家を作ってやろうかと」
「せめてってレベルじゃないわよねそれ……?」
そうかい? 個人的には、魔王の皮とかもっと凝った素材で家を作ってやりたかったんだが……。
「よし、これで家が完成したな!」
「湖の半分を囲う家を、30分足らずで作っちゃったね……」
「【中継矢】もフル活用したからな」
スフィ達は俺の仕事の早さに呆れていたが、しかし別荘が出来たことに満足そうでもある。俺達はおかし等を持ち寄って来ていたので、別荘で一緒に食べるため中に入った。
「床に湖があるから、マリンドラゴンが簡単に入ってこられるの良いね!」
「そうね、何より綺麗……。椅子を浮遊させとかないと座れないのは怖いけど……」
マリンドラゴンのために、床の半分以上を湖と繋げていた。その上を歩くためには現状【浮遊】スキルを使うしかないので、俺は【技能装填】で色々なものを浮かせまくっている。少しでも気を抜けば誰か落ちるな。
俺だけ冷や汗をかきながらもマリンドラゴン含めた皆でお茶会を楽しんでいると、【索敵】にいきなり反応があった。
「何っ!? この家に向かって魔物が近づいてるぞ!?」
「えっ、どうして!?」
見当もつかなかったので、砂から作ったガラス窓を使って外を見る。すると別荘のすぐ近くには、キャノンインプという小さな悪魔の姿があった。
「貴様がブラッディスケルトンを倒したという小僧だな? 我がボスの安全の為、街から離れている今の内に討ち取らせてもらうぞっ!」
どうやら、ブラッディスケルトンとは別の魔王軍幹部が放ってきた刺客らしい。俺が街から離れた場所で孤立したところを見計らって、先に俺を倒しておく算段だったのだろう。
「ハァァァ! 【黒砲】!」
キャノンインプは体中にある砲口から大砲の弾を打ち出し、家の中にいる俺達を遠くから潰すつもりのようだ。
しかし、その程度の攻撃が俺の作った家に効く筈もなかった。
「え、あれえええええええ!? どう見ても木材なのに、大砲で壊せないぞ……!?」
「そりゃ、世界樹の素材で出来てるしな。スフィ、ニア、砲撃用意」
「分かったよ!」
俺が二人に指示すると、壁から無数に突き出ているマグナムフィッシュの体をギュッと握りこんだ。すると中に入っている水が圧縮され、外に斑状に突き出ているマグナムフィッシュの口から高水圧の水流が吐き出される。
「うがあああああっ!? 模様だと思ってたところから狙撃されてるんだけど!? 見るからに普通の家なのに、殺意が高すぎるっ!」
「それだけじゃないぞっ!」
俺が部屋にあるレバーをぐぐぐと動かすと、普段は意味のない煙突が急速に動いて地上にいるインプを何度も叩き潰した。ちなみに、こんな煙突だけど素材はオリハルコン。
「よし、これでとどめだ……。【技能装填】・【回し蹴り】」
俺は家に【回し蹴り】の効果を付与すると、あえて地面に固定しきっていなかった家が大回転した。そして家から突き出た「桟橋状の刀」が、キャノンインプを斬り刻む!
マリンドラゴンに頼るまでもなく、家だけで魔王軍の手先を倒せたな。
「この別荘セキュリティ高くて安心だね……」
スフィが棒読みでそう言ってから、世界樹の木の実ジュースをずずずと啜った。
でも魔王軍の手先が来たということは、魔王軍幹部も恐らく近くにいるのだろう。俺の魔物軍団も育てる機会を逸しているし、ちょっと探してみるかな。
レイン・エドワーズ
射手lv.6/剣士lv.5/調教士lv.4/魔人lv.2
【弓術】lv.271
【散弓術】lv.102
【爆散弓術】lv.4
【千弓術】lv.46
【高速装填】lv.57
【自動装填】lv.30
【強制装填】lv.46
【技能装填】lv.39
【背後射撃】lv.22
【音速矢】lv.19
【中継矢】lv.12
【近接射撃】lv.25
【剣術】lv.123
【遠隔剣術】lv.35
【閃光剣】lv.1
【剣防御】lv.8
【瞬突】lv.15
【回転斬り】lv.38
【加重剣】lv.2
【大剣術】lv.4
【超大剣術】lv.5
【調教】lv.123
【魔物保有数向上】lv.31
【従魔覚醒】lv.3
【従魔活性化】lv.25
【魔人化】lv.15
【緊急回避】lv.38
【投擲】lv.93
【空握】lv.51
【空腕】lv.12
【投擲許容量増加】lv.24
【索敵】lv.135
【索敵範囲拡大】lv.31
【弱点捕捉】lv.27
【砥ぎ師】v.51
【過剰砥刃】lv.35
【足払い】lv.28
【回し蹴り】lv.39
【風転撃】lv.48
【浮遊】lv.58
【浮動】lv.1
【単独撃破】lv.34
【並行作業】lv.43
【鷹の目】lv.26
【消耗品再利用】lv.25
【強制収容】lv.46
【愛撫】lv.72
【高速振動】lv.37
【創造】lv.72
【素材調合】lv.24
【魔王の血脈】lv.48
【狙撃】lv.27
【頑丈】lv.18
【一極集中】lv.5
【熱耐性】lv.3
【魔物合成】lv.34
【俊足】lv.9
【威圧】lv.32
【夜の声】lv.5
【魔力流】lv.12
【恐怖吸収】lv.46
【闇属性攻撃力上昇】lv.2
【水泳】lv.12
【剛腕】lv.23




