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私はあなたの事が心配だよ

 バリウスとの決闘は、バリウス本人はともかくセイバーユニコーンと戦えたのでなかなか楽しく終える事が出来た。


 スライムも自らの力が元の84倍くらいに跳ね上がった事が嬉しいらしく、次の日の朝もギルドの床で生き生きと腹筋している。良いね、修行熱心な奴は大好きだぜ相棒。


「ふふふ……。【魔物合成】スキルも育ってきたし、これで他の従魔達ももっと強くしていけるな」

「なんかいつになく嬉しそうだね? レイン君」

「そりゃあね。魔物軍団を強化出来れば、また街に脅威が降りかかっても少しは安心できるからな。やっぱり自分一人だけだと、守れる範囲にも限界があるから……まだ」

「今まだって言った? というか、これだけやってもまだ安心しきれないって心配症の域を超えてない!?」


 上機嫌な俺にスフィとニアが突っ込んできたが、やっぱり彼女達を守るためだと思うと自然にそう思ってしまうのだ。もう仲間達の泣き顔は見たくない……。


 なんて思っていたら、本当に街に脅威がやってきた。俺達がクエストを探していた冒険者ギルドで、唐突に【広域念話】スキルが発動されたのだ。


「緊急クエスト発生! 緊急クエスト発生! 街の監視網スキルを全て突破し、広場にいつの間にやら人の集団が出現しましたっ! ランクD以上の冒険者及び戦闘職の方は、ただちに現場へ急行してください!」


 マジか、やはりPIOのイベント発生頻度は世界一。あまりにイベント発生頻度が多すぎて、特定の地点にいると三つくらいのイベントに同時に巻き込まれたりするんだよな。


 しかし街が被害に遭うかもしれないという事で俺は緊張しながらギルドを飛び出し、街を荒らされないよう大急ぎで広場へと向かった。【俊足】lv.9に上昇。

 スフィとニアも最近は特訓を頑張っているので、彼女達も俺についてこれている。


「はぁあぁ……。この俺様が留守にしている間に、俺の部下達が随分と世話になったようだなぁ?」


 俺達が広場に着くと、そこには確かに見慣れない男の集団が立っていた。


 皆がぼろい服を着ているが、筋肉のついた体からはどことなく強者感が漂っている。


 特に特徴的なのは、その先頭にいる男だろう。自分の身長の三倍くらいはある超大剣を、こともなげに片手で持って肩に置いていたのだから。


「何なんだろう、あの人達……」

「先頭の男、笑ってるけど何かに怒っているみたいね。これから何をするつもりなのかしら……?」


 その男達を見て、スフィとニアが震えた声を出す。だが彼らの正体は、それから間もなくして先頭の男が教えてくれた。


「俺達はファントム山賊団のトップ集団、陽炎! 大きな事案をこなしに行ってたらいつの間にかアジトを潰されてたからな。今日はその復讐と仲間の奪還に来たってわけよ」


 瞬間、空気が凍った。


 山賊団のトップが街におでましというのは、本来なら大きな問題である。でも魔王軍幹部の脅威を乗り越えたりした後だから、「え、今更……?」感に包まれているのだ。

 この街の人もかなりPIO民感が出てきたな。


 でも他のイベントが濃すぎて忘れてたけど、俺が山賊団のアジト潰してから数日しか経ってないんだよね。そりゃ復讐にも来るわ。


「……そのアジトを潰したのは俺だよ。復讐のつもりなら、他の人を巻き込まないでくれ」

「あぁ? 人を庇う勇気は買うが、ガキが適当抜かしてんじゃねぇぞ!」

「しかもこいつ、手にスライム持ってんぞ? 調教士がしゃしゃり出て来ても、それは勇気とは言わねぇよ」


 俺が観衆の間を通り抜けて前へ出ると、山賊団達が腹を抱えて笑った。


「……あの山賊達、死んだわね」

「私、まさか山賊さんに同情する日が来るとは思わなかったよ……」


 スフィとニアがそんな事を呟いてたが、もちろん殺したりなんかしない。


 ただ魔王軍幹部とかを相手にした後だと……ちょっと手加減が難しいだけだ。


「スリープモード解除。スライム、全機能アクティベート」


 俺が呟くと、普通のスライムの形にして抱えてきたスライムから鶏の頭や手足が生えてきた。


 スライムに施した改造は体力消費が大きいものばかりだったので、体力を温存するためにも普通のスライムの形になるスリープモード機能をつけていたのだ。中に鎧とかをしまい込んでる分、ちょっと色が濁ってるけど。


「フィシャアアアアアア!」


 一瞬で人型と化したスライムが、呆然としている山賊達に対して聖大剣を振るう。


 スライムに持たせた聖大剣は市販のものなのでそこまで強いものではないが、【敵悪行値比例火力】スキルが付与されているため山賊達には大ダメージを与えていた。これかなり手加減しないと、聖大剣の風圧に触れただけで山賊の存在が消滅しちゃいそうだな。


「えっ、スライムだと思ってたけどあれ何なんだ? 駄目だ、あの鶏の頭から目が離せねぇ!」

「うわ、他にも魔物がいっぱい出てきたぞ!? しかもあのケットシーって、魔王軍で見かけたような……」


 スライムが相手していない山賊達も、俺がバッグから出した魔物達によって無力化されていく。ケットシー達は倒すことよりもむしろ手加減することに苦戦しているようで、戦闘に思いの外時間がかかっていた。


「じゃ、俺達はこの頭領さんと戦いますか」

「そうね。いざとなったらレインを止める覚悟はあるわ」

「なんで俺を止めるの!?」

「なんなんだよこの子供達……。おかしいな、手の震えが止まらないんだが……」


 俺が武器を構えると、ニア達と陽炎の頭領が同時に慌て始めた。……なんでだ?



レイン・エドワーズ

射手lv.6/剣士lv.4/調教士lv.4/魔人lv.2

【弓術】lv.267

【散弓術】lv.78

【千弓術】lv.39

【高速装填】lv.57

【自動装填】lv.22

【強制装填】lv.41

【技能装填】lv.33

【背後射撃】lv.22

【音速矢】lv.19

【中継矢】lv.6

【近接射撃】lv.25

【剣術】lv.88

【遠隔剣術】lv.23

【剣防御】lv.8

【瞬突】lv.15

【回転斬り】lv.30

【調教】lv.98

【魔物保有数向上】lv.26

【従魔活性化】lv.13

【魔人化】lv.15


【緊急回避】lv.31

【投擲】lv.89

【空握】lv.51

【空腕】lv.12

【投擲許容量増加】lv.24

【索敵】lv.103

【索敵範囲拡大】lv.17

【弱点捕捉】lv.23

【砥ぎ師】v.51

【過剰砥刃】lv.35

【足払い】lv.28

【回し蹴り】lv.36

【風転撃】lv.43

【浮遊】lv.32

【単独撃破】lv.12

【並行作業】lv.43

【鷹の目】lv.26

【消耗品再利用】lv.25

【強制収容】lv.43

【愛撫】lv.72

【高速振動】lv.37

【創造】lv.42

【魔王の血脈】lv.48

【狙撃】lv.27

【頑丈】lv.18

【一極集中】lv.5

【熱耐性】lv.3

【魔物合成】lv.34

【俊足】lv.9

【威圧】lv.32

【夜の声】lv.5

【魔力流】lv.12

【恐怖吸収】lv.17

【闇属性攻撃力上昇】lv.2

一日四話投稿のモチベーションをお恵み下さい……! 少しでも面白いと思っていただけたら、下からブックマークや評価ポイントをお願いします!

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