ちょっと警戒しすぎたかな?
とうとう、今日だけで四話目書いてしまった……。
アーニャを解放した俺は、スフィ達と一緒に木々が生い茂った茂みの方へと入っていった。
メタルスパイダーは【鋼鉄吸収】でアーニャの鎧を奪っているため、普通よりも装甲が堅くなっている。【音速矢】も再使用までに時間がかかるため、気を引き締めていった方が良さそうだ。
「ねぇ。ランクCの女が負けたのに、あんたは本当に勝てるの?」
「油断したらそりゃ負けるだろうけど……でも、勝てないって事は無いと思うよ」
「……そうなのね。まぁ、あんたはマスタースライムからも助けてくれたし……」
ニアが珍しく俺に声を掛けてきたので、俺は思っていた事を素直に答える。それを聞いたニアは、何故か顔を赤らめた。何か怒ってるの……?
「そういうわけだから、皆とにかく気を付けて! 俺が前へ出て相手を引き付けるからっ!」
「えぇ!? 射手なのにっ!?」
射手らしくない発言にネネが驚いたけど、まぁ今更っちゃ今更だ。俺はさっきまでアーニャを捕えていた糸を掴み、それを【研ぎ師】の能力で鋭く研いだ。
「【技能装填】・【回し蹴り】!」
先が鋭くなった糸に【回し蹴り】を付与すると、鋭い先端が勝手に暴れまわるワイヤーのようなものが完成した。
「ウギギギギッ!?」
メタルスパイダーは鋼の糸で必死に抵抗してくるが、普通の鋼糸より研いだ鋼糸の方が強いのは当然なので糸は簡単に千切られまくる。
「自分の吐いた糸で追い詰められるメタルスパイダー、ちょっと可哀想になってきちゃった……」
「ちょっ、あんたが前に出ちゃったら私の出番がないじゃない!」
「射手って何だっけ?」
俺の戦い方を見た皆が口々に色々言うが、こんなのはまだスキルを覚えるための前座に過ぎない。俺はレールのせいで覚えさせられた【研ぎ師】を、今の攻撃でとうとう純派生できるlv.50まで上げる事が出来たのだ。
「記憶を取り戻すまでは【研ぎ師】なんていらないスキルだと思ってたけど、今なら感謝するぜレール……」
【研ぎ師】スキルは地道にしか効果を上げられないぶん派生先に優秀なものが多く、どんなものでも刃にする【刃の海】や、最終的に空間切断が容易になる【空間切断付与】等の凶悪スキルが覚えられるようになる。
lv.50の段階ではまだそこまで行けないが、それでもなかなかに強いスキルを覚えられるのだ!
「純派生スキル、【過剰砥刃】!」
新たなスキルを使いながらメタルスパイダーの脚を一撫ですると、メタルスパイダーの脚が一気に脆くなった。
刃は砥がなければ傷んでしまうが、砥ぎすぎてもまた傷んでしまう。この【過剰砥刃】という技は、それと同じで相手の鉄を脆くなるくらいに砥ぎすぎてしまうスキルなのだっ!
「強敵を【索敵】し続けてきたから、【索敵】もlv.100になったな。純派生スキル、【弱点捕捉】っ!」
新たな純派生スキルも覚え、俺はメタルスパイダーの弱点を一瞬で見極めた。腹の辺りにある弱点を狙うとメタルスパイダーは糸をめちゃくちゃに吐いてきたが、【回し蹴り】を付与した糸が自動で動いて防いでくれる。
抵抗する手段をなくしたメタルスパイダーは、俺が【過剰砥刃】で撫でると普通にやられた。
んー……? ランクC冒険者が苦戦していたから、結構身構えちゃってたけど……。あれ、一人で倒しちゃったぞ?
「レイン君、攻撃すらせず鉄を砥いだだけで倒しちゃった……」
「意味分からないわ……。分からない、けど」
「か、格好いい……」
俺がニア達を振り向くと、彼女達は上気した顔で俺を見ていた。そして何故か、【弱点捕捉】がニア達の胸とかにめっちゃ反応してる。……え、なんで?
レイン・エドワーズ
射手lv.5
【弓術】lv.200
【散弓術】lv.33
【高速装填】lv.57
【強制装填】lv.8
【技能装填】lv.26
【背後射撃】lv.22
【音速矢】lv.3
【近接射撃】lv.25
【緊急回避】lv.15
【投擲】lv.70
【空握】lv.11
【投擲許容量増加】lv.15
【索敵】lv.103
【索敵範囲拡大】lv.17
【弱点捕捉】lv.3
【砥ぎ師】v.51
【過剰砥刃】lv.12
【足払い】lv.12
【回し蹴り】lv.20
【風転撃】lv.15
【浮遊】lv.30
【単独撃破】lv.4
【並行作業】lv.38
【鷹の目】lv.26
【消耗品再利用】lv.25
【強制収容】lv.17
【愛撫】lv.31
【創造】lv.8
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