いわくつき物件は良くない
初めての執筆で拙い文章ではありますが、読んでいただけると幸いです。
頑張って書いていきたいです。
俺は七宮仁。
今年、実家から上京して都会の高校へ入学する十五歳だ。
都会での一人暮らしに憧れたのも上京した一つの理由だが、ゲーム産業が盛んだというのが何よりの理由だ。
自慢する訳では無いが、俺はゲームが上手い方だ。
地元じゃ負け知らずでオンライン対戦のランキングもまあまあ上位の方だ。
だからこの町で実際に大会に出て俺の実力がどこまで通用するのか試してみたかったのだ。
充実したゲームライフを送るために親からの仕送りはなるべくゲーム関係につぎ込みたい。
こんな息子でごめんなさい…
そんな時見つけたのが家賃、光熱費諸々含め総額3万のアパートの一室だ。
この大都会で三万は何がなんでもぶっ壊れだ。
それもそのはず、この部屋は所謂「いわくつき物件」ってやつだ。
なんでも数年前にこの部屋の住人が突如として行方不明になったとか。
しかも入居してたった一日でだ。
その人は未だに消息不明ということで不気味がられ、それ以来入居者がいないということでこの破格の値段らしい。
生憎俺はそういう事は気にならないタチなので安いと言うなら住む以外の選択肢は無い。
とまあ俺の説明はこれくらいにしておこう。さて、明日は入学式だしさっさと準備して寝ますかね。
――そして事件は起きた。
翌朝、俺は妙な違和感を感じて目覚ましより少し早めに目が覚めた。
なんだ?ベッドが妙に狭く感じるぞ…
俺は原因究明のために起き上がった。だが、それがまずかった。
――――ふにゅっ
ん?今左手が何か柔らかいものを触ったような…
いやいや、何がなんでもこんなテンプレ展開あるわけないだろ、まだ引っ越して一日だぞ?
なぁ?HA HA HA…
俺は恐る恐る左手に目を向ける。
するとそこには俺とほぼ歳が変わらないであろう女の子が寝ていた。
俺のベッドで…
そして俺の左手君はというと、女の子の胸をしっかりガッツリ掴んでいたのであった…
はい、盛大なフラグでした。
やらかしました。
社会的にゲームオーバーです。
このゲーム最初からやり直したい…
「ん…」
突然の出来事に混乱していると女の子が起きてしまった。
やばい!なんて言い訳すれば…いや、待てよ?この子不法侵入じゃ…
などと考えていると女の子と目が合った。
俺の左手は添えたままだ!
あ、詰んだ。
しかし彼女は寝起きで眠たいのか気にもしていない様子で
「時間がない、とりあえず行こう…仁」
と言った。
すると突然ベッドを囲むように魔法陣(?)が現れ…
――俺は異世界に飛ばされた、入居して一日で