秋 オリオンのかげに
夜をゆく列車・星ねこ号の中で、トキ子は子供と若い女性の二人連れに出会って声をかける。女性は子供の母親ではないが、訳があって連れて行くのだと話した。列車は山間部の駅に停まるが、それは誰もいない奇妙な駅だった。しかしその二人連れはここで降りてしまう。走り出した列車の車窓から、トキ子は不思議な光景をみる。翌朝目が覚めると、星ねこ号は転換待ちのため長い停車時間に入っていた。トキ子は二人とたしかに出会ったのに、まるで現実感のない幻のように感じられるのだった。
カクヨムにも掲載済
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888725024
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