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眼鏡公爵と地味令嬢の幸せ


「リーディア様!料理の配置は如何でしょうか?」

「ありがとう、大丈夫よ。美味しそうね」


「リーディア様、ワインをお持ちしました」

「きっと騎士の方はたくさん飲むわ。すぐに無くなるだろうから、もう少し在庫を持ってきて隣の空き部屋で氷で多めに冷やしておいて」


「初めての仕事の割にはできてるじゃない。さすがわたくしの義妹ね!」

「リーディアちゃん、たくさん予習したものね」


リーディアは使用人の報告を確認し、必要であれば指示を出していく。隣ではフローラと義母のガラナス侯爵夫人がリーディアの仕事ぶりを褒め、リーディアは気分が良い。



「ルド様のためですもの!喜んでくださるかしら」



今日はエヴァルドの25歳の誕生日。エヴァルドは仕事なので、シーウェル公爵家の屋敷でリーディアはガラナス侯爵夫人とフローラに教わりながら、せっせと身内と親しい知人だけのパーティの準備をしていた。



パーティーを行うためのホールのある別邸を利用することになった。今は叔父夫婦の住まいにもなっているためか先程から、入口の廊下を行き来してとても気になる素振りをしており、使用人たちからは邪魔扱いされている。



「叔父様、叔母様もご参加下さい。ずっと引きこもっているのも飽きたでしょう?」

「おぉ、リーディア嬢っ!」

「まぁ、良いのかしら?」


「でも何か悪巧みしたら、次は……ふふふ。冗談です。たまには息抜きしてください」

「「───っ!」」



優しい言葉に叔父夫婦の顔は緩むが、リーディアの続く刺のある言葉に罠にはまった過去を思い出して気を引き締め直す。


しかしあの一件から叔父夫婦はおとなしいし、迷惑をかけた方面に謝罪の手紙を送るなど反省していることは知っていたので、今回くらいはご褒美を与えても良いかと思い誘っていた。




今回はリーディアが女主人になった際にパーティーを主催した時の練習も兼ねており、シーウェル家の使用人たちも気合い十分。

この国の貴族は5の倍数の歳には大きめのパーティーを開くが、エヴァルドは15歳の時は両親の喪に服しており、20歳の時は殿下の盾になって背を切られ闘病中だった。多忙なエヴァルドがパーティーを開くことも無かったため、小規模でもシーウェル家でパーティーを行うのは約15年ぶりである。

そのせいでパーティーの経験が乏しい使用人達だったが、領地に出ていたナーシャの両親である執事長とメイド長が帰って来て助けてくれたお陰で作業はスムーズだ。



「リーディア様、招待したお客様の馬車がお見えになりました」

「はい!今参りますわ」


デューイに呼ばれリーディアは別邸の玄関に急ぎ、お客様達を出迎える。本来の誕生パーティーは主役のエヴァルドが出迎えるのだが、リーディアは帰宅したエヴァルドを驚かせたいからと皆に早めに来るように協力を頼んでいた。



一番先に来たのは今ではすっかり仲の良くなった元勘違い様のジャスミン、マーガレット、スカーレットとそれぞれの家族。


「いらっしゃいませ!今日はお越しくださりありがとうございます。例の皆様は後程来られますわ」

「もうリーディア、お礼するのはこちらよ。素敵なセッティングありがとう」

「そうねジャスミン。私たちはここで伴侶を見つけるわ!でしょ、マーガレット」

「えぇ!スカーレット……被らないことを祈るわ」


「もう、皆様……今日はエヴァルド様の誕生日なのよ?がめついのは良くないわ」

「「「フローラは黙ってて」」」



エヴァルドを諦めた後、恋に夢見る令嬢三人は政略的な縁談は合わず思った相手が見つからなかった。そんな3人を出し抜いてシオンと結ばれたと見なされたフローラへの風当たりが強く、3人に怒られる。


「まぁまぁ皆様、ほら目的の皆様が見えましたよ」


リーディアが次のお客様が見えた事を告げると、はしたなく騒いでいた令嬢たちの背筋が伸びて、令嬢然とした凛とした佇まいになる。皆で深く腰を折ってルーファス王子たちを出迎えた。



「やぁ、今日は面白い企画に招待ありがとう。秘書官たちはエヴァルドと共に後で来るだろう」

「わたくしまで招待してくださり嬉しいわ」


「ルーファス王子殿下、王子妃殿下、こちらこそご足労頂き感謝いたします。今宵は親しい関係者しかおりませんので、どうかお寛ぎくださいませ。そして近衛と秘書官の皆様も楽しんでいただけたら幸いですわ」


「だそうだ!近衛のお前たちも護衛は気にせず楽しめ。シーウェル家の警備は万全だからな」



ルーファス王子の言葉に近衛騎士たちは盛り上がり、すぐさま無邪気な様子でウェルカムドリンクを飲みにカウンターに向かっていく。

そして、近衛騎士との出会いを求めていた令嬢3人は後ろを付いていった。


「全くあいつら……悪いなリーディアちゃん。一応貴族だけどさぁ、仕事以外だと駄目な奴らなんだわ」

「いいえ、ダラス様は気になさらないで下さいませ。近衛の方たちは普段は護衛業務でパーティーには参加できないでしょうから……むしろあそこまで喜んでいただけるなんて嬉しいですわ」

「確かに……いつも私の側をはなれられないからな。出会いも無かったようだし……良い機会をありがとう」

「ルーファス殿下がお礼など……っ!」



叔父夫婦はルーファス殿下や近衛隊長とリーディアの親しげな雰囲気に、やはりリーディアはただ者ではないと改めて認識し、静かに過ごそうと決意した。



その後はリーディアの厳選した薔薇仲間数名と仕事終わりのガラナス侯爵が会場入りした。




日が沈み、リーディアが皆をパーティーホールに残してエヴァルドを迎えに本邸の屋敷に赴くと丁度数台の馬車から降りてくるところだった。


「ディア、今帰った。早速だが……」

「大丈夫です。お任せください」

「頼んだ。着替えたら私もすぐ行く」


エヴァルドが後続の馬車から降りてくる同僚の秘書官を託し、リーディアは心得たとばかりに同僚たちをホールに案内した。




エヴァルドは着替えを済ませ、私室を出てデューイとホールに向かう。着いた別邸の入り口は絨毯がひかれ、綺麗に花で飾られ、叔父夫婦を閉じ込めた陰りなど一切感じさせないほど華やかだった。

本当にあの時の自分は短絡的で、今は叔父夫婦の参加を許可するなど随分丸くなったなと、自分が変われたのはリーディアが来てくれたお陰だと実感していた。エヴァルドはそんなリーディアを喜ばせたいと常々考えていた。



「ディアは私のサプライズを喜んでくれるだろうか?」

「もちろんでございます。ずっと計画してましたからね。いやぁエヴァルド様も可愛らしいところが」

「デューイ……その表現ディアの前では絶対にするなよ」



すぐに薔薇妄想に飛び立つリーディアを想像し、デューイに釘を刺して談笑しながらホールへ向かう。しかしホールの扉は閉まっており使用人達が総出で待ち構えていた。不思議に思ったエヴァルドが足を止めるとデューイが正面に出て一礼をする。


「デューイ?」

「本日は誠におめでとうございます。我々使用人一同はこの日をご主人様と共に迎えられ、共に喜びを分かち合えることを嬉しく思います。どうか、エヴァルド様もお楽しみください」



扉が勢いよく開かれると、そこには後から来ると知らされていたはずの招待客がエヴァルドを出迎えた。



誕生日おめでとう!と揃った大勢の声と拍手がホールに響き渡る。磨き直された明るいシャンデリア、テーブルに並べられた多くの料理、高く積み上がったプレゼントボックス、グラス片手に陽気な騎士たち、確執があったはずの令嬢たちの曇りのない笑顔、大きな花束を抱えた婚約者。エヴァルドは突然の歓迎に目を見開き、状況を確認するように笑顔のリーディアに視線を移す。



「驚かれましたか?久々のお誕生日パーティーですから、記憶に残る楽しい時間にしたくて、皆様にご協力頂いたのです。ルド様……本当におめでとうございます」

「ありがとう。本当に素晴らしい誕生日だ」



リーディアが花束を差し出すと、エヴァルドは顔を緩ませながら花束を受け取ってリーディアの頭をポンと撫でる。


「本当にこれは想像してなかった。まさか殿下まで巻き込んで……すごいなディアは」

「もうっ!人前で撫でたら髪型が」

「すまない。加減が難しくてな」

「加減………………あれ?」



髪型が崩れると怒るが、エヴァルドの左手は花束で埋まっていて、自分の頭を撫でるこの手はなんだと違和感に気がつく。


リーディアは確かめるようにエヴァルドの右肩から下へ手を滑らすといつもは肘より先は途切れて空いていた場所に、失ったはずのものが存在していた。


言葉も出ず、ハッとしてリーディアが顔をあげると、イタズラが成功したように笑いを我慢するエヴァルドの顔があった。


「驚いたか?」

「あの……はい、とてもすごく。その……右手生えてきたんですか?」

「まさか、よく触ってみろ」


両手で撫でたり、握ったり、叩いたり念入りに調べるが、固くて人の柔らかさも暖かみもない。しかも、袖から出ている手の平は握ったり開いたり自由に動いており、更にリーディアを驚かせていた。



「義手……?動くものが存在してましたの?」

「まぁな。時間がかかってしまったが、医療先進国セルリアの最新型の義手で使いやすい。物を摘まむような細かい作業はまだできないが、こうやってディアの手を握ることはできる」



エヴァルドは協定で結ばれた共同研究の被験者になっていた。セルリアの王弟マージェスの希望によりエヴァルドは直接会い、密かにオーダーで作ってもらったものだった。素材は精密な加工を得意とするレグホルン王国の技術を、義手の可動構造は人体構造に詳しいセルリア国の技術を用いた物だった。



動きを証明するようにリーディアの手をぎゅっと握ってみせる。皮手袋に包まれた義手は固く温度などないが、確かにエヴァルドの意思で動く右手になっていた。


リーディアが状況を飲み込めず、何度も義手を確認していると、ゲストや使用人たちからクスクスと笑い声が聞こえてハッと皆のほうを振り向いた。


「まさか……わたくしだけ……っ?」

「申し訳ございません。実はリーディア様だけには知らせるなとエヴァルド様から命ぜられておりまして」



デューイが代表して、皆は先に知っていたと種明かしをする。そしてリーディアとエヴァルドがお互いにサプライズを考えてしまい、どうやって互いの望みを叶えつつサプライズを成功させようかと使用人たちは焦ったと苦笑いを浮かべた。



「もうっ!皆様にすっかりやられましたわ」

「喜んでくれないのか?」


「まさか!ルド様の誕生日なのに、わたくしの方が素敵すぎるプレゼントを頂いたわ!本当に……素敵な…………」

「なら、良かった。泣かないでくれ。パーティーはまだ始まってないぞ?」


「だって……嬉しくて……それにまだ泣いてません」

「はは、そういう事にしておこう。始めようか」




茶色の瞳を潤ませ、涙だけは流さないように頑張るリーディアを慰めながらエヴァルドが簡単な挨拶を済ませるとパーティーは動き出した。元勘違い様は近衛騎士へのアピールに余念がなく、騎士たちも満更ではない。



フローラはガラナス侯爵夫人に家での乙女らしい様子を暴露され、シオンの隣で頬を染めながら懸命にツンツンして否定する。シオンはそれを面白がり、話に混ざれないガラナス侯爵は微笑んでるものの目は死んでいた。


夜会で逢瀬を重ねていた過程で、10年前不良に絡まれたフローラを助けた恩人がシオンだと発覚してから、フローラはシオンに夢中になった。何故刺繍入りタオルがシーウェル家にあったかというと、単に目撃した期間にシオンがシーウェル家に連泊していただけだった。


シオンはフローラに一目惚れしており、その助けた話を持って後日ガラナス侯爵に婚約を申し込んでいたが、ガラナス侯爵はシオンに奪われたくなくてフローラに全てを黙っていた。そしてシオンには最強になるまでフローラに会うなとも告げていた。

それが先日バレてしまい、「お父様がきちんと話してくれていれば、わたくしは何年も勘違いせずにすみましたのに!馬鹿!」とガラナス侯爵はフローラに軽く無視されて凹んでいる。




若い使用人たちは初めてのパーティーで仕事に気合いが入っており、古株は華やかな昔を思い出すようにキラキラとした眼差しで作業に励んでいる。



リーディアは皆の楽しい様子を見て、同じ空間にいることが嬉しかった。エヴァルドと出会う前には想像もしてなかった華やかで優しい世界に夢心地で自然と口から言葉が出てくる。


「ルド様……わたくし幸せです。こんな素晴らしい時間を過ごせる日がくるなんて」

「そうだな」


その言葉にエヴァルドも同じ気持ちだった。自分の誕生日がこんなに楽しい日になるとは思ってもみなかった。両親を失い、大人や女性、親戚すら信じられなくなってから、このように誰かと楽しさを共有できる日が来たことが意外で、嬉しかった。



「それにしても、動きも滑らかでパッと見ただけだと義手に見えませんわね」

「そうだろう?これでもう他の男とばかり踊るディアを見ずにすむ。たくさん踊ろう」

「ルド様……はい……」

「本当に今すぐ抱き締めたいな」



ダンスを踊れる嬉しさに頬を染めるリーディアの耳元でエヴァルドが本音を囁くと、リーディアは熟れた果実のように更に頬を真っ赤にする。

その可愛らしい反応にエヴァルドは早く約束の一年が来れば良いのにと、願わずにはいられなかった。



「コホン…………リーディア様」

「ナナナ、ナーシャ?」

「本日のシークレットゲストがお越しになりました」

「──!今すぐ行くわ。先にルド様にご紹介したいお方なの」

「私に?」


申し訳なさそうに割り込むナーシャの知らせに、リーディアは気持ちを切り替えエヴァルドを伴って廊下に出ると、ホールに向かう異様な姿のゲストが見えエヴァルドは動揺する。


「───何者だ?」

「わたくしの心の両親です」

「両親!?」



渋い壮年のイケオジがフリフリの可愛らしいドレスを身に纏い、優雅に歩いてくる姿にエヴァルドは絶句する。リーディアは両親と言うが、歩いてくるゲストはイケオジただ一人で、さらに混乱を招いた。


「リーディアちゃーん、来たわよん。お隣がお手紙に書かれてた眼鏡公爵様ねぇ?」

「マドモワゼル先生!お久しぶりですわ!お忙しい所、感謝いたします。そうなんですの……こちらが」


男性であり女性でもあるマドモワゼル先生の姿、口調、そして過去に本に助けられたとリーディアから聞いており、リーディアが両親と言った意味を正しく理解したエヴァルドは丁寧に迎える。


「貴女がディアが師と慕うマドモワゼル様なのですね。私はエヴァルド・シーウェルです。ずっとお会いしたかったので光栄です」

「あんらぁ~聞いていた通り素敵な殿方なのねぇ。貴方様ならリーディアちゃんを任せても良さそうだわぁ。可愛い娘を頼むわよ」

「もちろんです」


エヴァルドが紳士への挨拶である握手ではなく、手の甲に口づけの真似をしてマドモワゼル先生をレディ扱いしたことで、マドモワゼル先生は満足げに微笑む。

そしてリーディアは尊敬するマドモワゼル先生がどんな姿をしていても、エヴァルドが受け入れてくれた様子が嬉しかった。



そうして遅れて現れたシークレットゲストのマドモワゼル先生のドレス姿に男性陣は度肝を抜かれ、正体が乙女小説の巨匠だと判明すると女性陣の盛り上がりは最高潮に達した。


その晩の誕生会は笑顔に溢れ、夜遅くまで行われた。









そして月日がたち……王都の教会でひとつの結婚式が行われた。夏の末の爽やかな日に親族と親しい友人たちだけのささやかな結婚式。新郎新婦は式を終えて、今日だけ使うことが許される白い馬車に乗っていた。



「もうあれから1年ですか。懐かしいですね」

「ガラナス侯爵……義父上は昼間でもディアがひとりで屋敷に来るのを許さなかったからなぁ……こうやって二人で話せる時間ができる今日が待ち遠しかった」



「ふふふ、お義父様は最後まで挙式の延期を訴えてましたからね。半年後のお義姉様の挙式の時が怖いわ。それと、屋敷に変わりはありませんか?」

「あぁ。でも料理長はこれから昼御飯も食べてくれる人が出来て嬉しそうだし、使用人も妙に気合いが入っていたな。みんなこの日を待ちわびていたよ」



新郎のエヴァルドと新婦のリーディアは見えてきたシーウェル家の屋敷を見ながら、新生活への期待感を語り合っていた。



「わたくしも待ちわびてましたわ。何も変わらなくて良かった」

「あぁ、でも寝室は変わって一緒だからな」


「……ぁ…」

「また雑談を再開……って顔赤いぞ?おや、ディアは何を考えたんだ?」

「~~~~っ!何でもありません!」

「くく、本当かな?」



つい先日妄想と観察経験を最大限に活かしたちょっぴり大人向けの本を出して人気作家となったリーディアだったが、エヴァルドから妄想以上の色気を感じ狼狽えてしまう。

エヴァルドも相変わらず初々しいリーディアの反応が可愛くて、からかうのが止められない。



「完全にルド様と分かるネタで薔薇新聞に新作投稿してやるわ。また夜会で薔薇女子に見つめられればいいんですよーだ。ネタ帳(日記)にたっぷりストックはありますのよ」

「な……それは待つんだ。それだけは!」

「ふーん。どうしようかなぁーふふふ、着きましたね」



リーディアも負けてばかりでは悔しいと反撃をすると、エヴァルドはお腐れ様のねっとりとした重く絡み付く独特の視線を思い出して鳥肌を立てた。そして知人の誰かが巻き添えになるため、必死で止める。

そうして馬車が停まった屋敷の前では使用人総出で出迎え、一糸乱れぬ綺麗な礼で二人の帰りを歓迎していた。



初めに新郎のエヴァルドが馬車から降りて、手を差し出すと、純白のドレスを纏った新婦のリーディアが手を乗せゆっくりと降りる。

降り終えるとするりと手を離してエヴァルドだけが先に進み、玄関の一歩手前でリーディアに向き直り手を広げた。




「ずっと待っていた。おかえり、ディア」

「はい、ただいま戻りました」



リーディアは迷わずエヴァルドの胸に飛び込み、エヴァルドは両腕でリーディアを受け止めた。存在を確かめるようにお互いに力強く抱き締め合い、みつめあう。



「愛してるよディア。ずっと一緒にいてくれ」

「はい。わたくしもずっと一緒に愛するあなたと」



二人の笑顔が咲いた瞬間に使用人たちは拍手で祝福し、夫婦としての新しい生活が幕を開けたのだった。


これにて完結とさせていただきます。

一日も休まず毎日更新も達成です!これも皆様にブクマや評価、感想を頂けたからこそのゴールです。最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!



あとがきを活動報告にあげますので、宜しければ後程ご一読下さいませ。

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