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谷先生の新しい発明品

「つまりな、現代科学では未来に行くことは難しくても、未来を正確に知ることは出来るようになるかもしれないんや」


「谷先生〜?」


「どうした四葉?」


「未来を正確に知るって確か不可能なんじゃないでしたっけ〜?

カオス理論って言う〜……」


「四葉詳しいじゃないか。

確かに、カオス理論が問題にするほんの僅かな最初の数値の違いで結果が大きく変わってしまう問題はうちのこの青信号の眼鏡でも起こるんや。

だから頻繁に最初の数値を再設定しやむをえず遠回りをしながら誘導するんや。

だから、本来なら眼鏡をかけずに行く時より目的地に断然早く着けるところが逆に遅くなってしまうんや。

ちなみにな、うちは宝くじが必ず当たる眼鏡も発明しているんや」


「そうなんですか!

あたし今度こそそれ欲しいです! 貸してくださいよ!」


「はぁ〜、真智、お前もちっとは学習せい!」

『ポカ!』


「痛ったーい!」


「これも失敗作なんや。

ほんの僅かな最初の数値の違いで当選確率がぶれるから、結果的に普通に宝くじを買うのと確率はかわらん。初期値を調整する行為がギャンブルになって本末転倒なんや」


「な〜んだぁ、つまんな〜い!」


「ま〜ま〜真智ちゃん。現実は甘くないってことだよ〜」


「どうしよ〜!

普段から半野生暮らししてる四葉ちゃんから現実は甘くないって言われると、

妙に説得力あるんだけど」


「どういたしまして〜♪」


「褒めてないよ、あたし四葉ちゃんのことこれっぽっちも褒めたりして無いからね」



「ところで先生〜?」


「どうした、四葉?」


「先生はさっきからプラナリアの実験を中断して未来を発明品の話を私達にしてくれていますけど〜、なにか訳があるんですか?」


「それなんだが……な。

実はな、お前たち三人にうちの新しい発明品の実証実験に参加して欲しいんや」


「先生の新しい発明品にですか!?」


「そうや。うちは脳波が完全に停止した後数時間の記憶を安全にシュミレーションする機械を作ったんや。

それでな、うちだけじゃなくお前たち三人にも実際にこの機械を使って脳波停止中の記憶の世界を観てきて欲しいんや!」

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