真智の妹に対する仮説
「妹さん・・・だって!?」
《《妹》》という言葉を受けての
月水博士の動揺した口調。
それを真智は見逃さなかった。
「はい!」
「え〜と、君のことは真智ちゃんって呼んでよかったかな。
え〜とね、僕はえみたんから聞いたんだけど、
真智ちゃんに妹は存在しないよ。
それは養子や従姉妹含めて戸籍上いるかいないかっていう意味じゃなくて、
君のご両親も真智ちゃんが一人っ子なことは認めているんだよ」
「違う!
そんなはず無いの!
あたしにはちゃんと可織っていう妹がいたの!!
谷先生だってあたしに妹がいたこと信じてくれたもん!」
「本当は、真智ちゃんにこの事実を君に伝えないように言われていたんだけどね。
でもね、僕はそこはえみたんとは考え方が違うんだ。
真実を伝えたほうが君の為だと僕は思うから」
「事実って何?
あたしに可織っていう妹がいた。
それがどうしていけないの!?」
「まあまあ、博士も真智ちゃんも落ち着きましょうっス」
「だけどね、ここは……」
「ここは私から言うんで博士は黙っててっス!」
「だっ」
『ムッ!!』
「……うん」
真智と同じく感情的になっていた月水博士ではあったが、
助手の目力の迫力に負けあっけなく引きさがった。
「真智ちゃん、落ち着いて聞いて欲しいっス」
「はい」
「博士はもちろん、君の妹の存在を認めないご両親にも悪気はないっス」
「え?」
「みんな君にわざと傷つくことを言っているわけじゃないっス。
そこは信じてあげて欲しいっス」
「で……、はい」
「ありがとうっス!
それで、君の妹さんの正体について谷先生や月水博士、そして私には1つの仮説があるっス!
仮説に過ぎないから真智ちゃんは無理に信じなくてもいいっス!
ここまでは大丈夫っスか?」
「はい。
それで、その仮説って何ですか?」
「私達研究者三人の仮説、
それは、真智ちゃんの妹である可織ちゃんという存在は真智ちゃんが創みだした《《イマジナリーフレンド》》かもしれないってことっス!」
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【登場人物】
•真智
•月水(ゲス)
•電話戦士




