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先生の研究室《ラボ》へ

「みなさん、おはようございます」


「おはようございます~♪」


「あれ?

今日はホームルーム羽美先生なんですね?

谷先生はどうしたんですか?」


「真智さん、質問は手を挙げてから言ってくださいね」


「は~い」

真智は気のない返事をした。


「みなさん聞いてください。

今日は恵美先生は、え~とですね~(汗)」


「今日もまた寝坊じゃね?」


「え~?

ねえねえ男子~?

谷先生って寝坊したりするの!?」


「俺さ?この前谷先生が教頭に怒られてるトコバッチリ聞いちゃったから間違いね~よ!」


「え~! ウソー!!」


「学生の私達も遅刻しないのにそれひどくない?」


『ワイワイ、ガヤガヤ』


「みなさん、静かにしてくださ~い!」


『ワイワイ、ガヤガヤ』


「ちょとみんなー?

羽美先生困ってるし、

ちゃんと話聞いてあげよう、ね?」


・・・・・・


「真智さんありがとうございます♪

(元はと言えば真智テメェが手を挙げて質問しないからだっつーの!)

みなさん聞いてくださいねー!

今日は恵美先生は科学の実験の為に1日休みをとっていまして、だから今日だけは代わりに私があなた達のクラスのホームルームに来たわけなんですー!」


一一時間目の休み時間一

『キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪』


「ふぅわあああああ~♪」


「真智ちゃん大きなあくび~、

クスクスw」


「だってさぁ?一時間目の国語の先生の声って

聴いてたら眠くなるんだもん」


「確かにあの先生の声って眠くなるよね~!

昼食の後とかだったら私も眠くなることある~。

でもね~真智ちゃん~?

一時間目からって言うのは流石に早すぎじゃないかな~?」


「えー!そっかなぁ?

え~と、ところでね?」


「な~に、真智ちゃん~?」


「谷先生が休みだとね?

クラスの空気がマジメって言うか、

何て言ったらいいんだろう?

そう! 何か物足りなく感じない?」


「まあね~。でも実験の為って言ってたし

仕方ないよね~?

それに~、私達が谷先生が作る空気に慣れちゃっただけで~、

この空気が本来は当たり前なんだろうけどね~w」


「違い無いねw

(実験!・・・実験?)

ねえねえ四葉ちゃん?」


「真智ちゃんどうしたの~?」


「あのさ、今日放課後谷先生の研究室ラボ行ってみない?」


「え~?

今日の科学部の部活はどうするの~?」


「部活は1日くらい休んでもいいじゃん♪

それにさぁ、谷先生の実験みてるのも

それはそれで科学部の部活の一環って気がしない?」


「ま~、確かにそうだね~」


「なんか二人とも楽しそうじゃん?

何を話してるんだ?」


そら

もぉ!急にあたし達の話に割り込んでこないでよー!」


「真智、悪い悪い。

で、二人でどんな話していたんだ?」


「放課後に二人で谷先生の研究室ラボに行こうかって話だよ」


「それ面白そうじゃん!あたいも行く!」


「えー!?」


「なんだよ、真智?

あたいが行くの不満そうやな?」


「だってさー宙!?

宙はある意味機械とか壊すの名人じゃん……」


「あ、あの時か? 部活の実験手伝っていた時の」


「そうだよ!宙間違って学校中のブレーカーをショートさせちゃったじゃん!」


「あの時はすまんかった」


「謝っても駄目だよ!」


「あたい今日は機械類は何も触らないから、

だからついて行ってもいいだろ?」


「えー!!」


「真智ちゃんまあまあ~。

宙ちゃんもああ行ってることだし~、

三人で行こうよ~?」


「まあ、四葉ちゃんがそう言うなら仕方ないかぁ」


「うっしゃー!

二人ともありがとう♪」


「ね~? 宙ちゃ~ん!?」


「四葉どうした?」


「髪に寝癖ついてるよ~!」


「ああ、これか?

これは静電気、あたいの体質。

あたいは体に電気や霊とか波動とかいろいろな物をくっつけやすい体質らしいんだ。

ちょっと二人にあたいが独学で身につけた芸見せるな」


「え? 見せるって?」


それから宙は、一度深呼吸をした後で

両方の手の内に何かを溜め始めたのだ。

『ビリッ!』


「あ痛っ!」


「真智ちゃんどうしたの~?」


「今ね、指にビリってきたんだけど、

これって静電気かな?」


「きっと※火花放電じゃないかな~?」


「だよねー?

なんだ良かったぁ。ただの火花放電で♪

・・・って全然良くねぇ~~~!!


『ビリビリ、ビリビリ、ビリビリ!』

「電刃!!!、」


「宙、ちょっとちょっと!!?」


「波……」


「ストッ~~プ!!」


「なんだつまらん。

せっかく今からが面白くなるところだったのに……」


「面白くならんでいいわっ!!」


「そうかぁ?」


「ねえ、宙……?」


「なんだ真智?」


「約束しておいて今さら申し訳無いんだけどさ、やっぱ一緒に来るの止めてもらえる……?」


「それは却下だ!!」


「ハァ~!

あたし嫌な予感しかしないんだけど……」



一そして放課後一

真智、四葉ちゃん、宙の三人は谷先生の住むアパートの別室にある研究室ラボへと向かった。


「谷せんせ~い!!」


「誰かと思えば真智達やないか!

今日は部活はどうしたんや?」


「今日は部活は休みにして、三人で谷先生の実験を見学に来たんです」


「そうだったんやな~」


「ところで谷先生?

実験ってどんなことをされているんですか?」


「内容な。実はこのビーカーに入ってる生き物を解剖してるんや」


「そのビーカーの中オタマジャクシですか?」


ちゃちゃう!

似てないこともないけどな。

この生き物はなプラナリアや!」


「プラナリアって聞いたこと無いですが

どんな生き物なんですか?」


「説明しだしたら長くなる。

アパートの前で立ち話もなんやし、

まあ、三人とも中に入りや」


「はい、おじゃましま~す」

「失礼します~」

「いただきま~す♪」


「お前達せっかく来たんやし

飲み物くらい出すで!

コーヒーか紅茶しか無いがそれでいいか?」


「はい!」


真智達三人が目にした谷先生の研究。

これがまさか、あたし達科学部がのちに巻き込まれる不思議体験の原因になろうとは……。

このときはまだ誰一人気付いていなかったの。






※ある点で急に気体の絶縁が破れ,強い音を伴って火花を発しながら大きな電流が流れる現象。

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