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真智に課せられた役目

「あれ?

あたしの目、どうしちゃったのかな?

あたしの周りの景色、ちょっとおかしい」


結局、あたしはいつもの見慣れた日常に戻ってきていたー《《はず》》だった。


あたしのすぐ目の前には四葉ちゃんがいて、

宙もいて、谷先生だっている。

だけど……。


『ねえー、宙ちゃんも後で真智ちゃんのお墓前り一緒にいかないー?』


『ああ、そうだな。

あいつが死んでからもう一週間が経つしな』


「ちょっとー!

四葉ちゃん!?

それに宙までー!!

二人とも酷くなーい!?

あたしを勝手に殺さないでよー!

あたしここにいるじゃん、

ねー、ほらー!」


よし!二人にシカトされた腹いせをしよう!

あたしは二人それぞれの両目の手前、ウザがられるくらいの至近距離から両手をチラつかせた。


しかし、二人からの反応は無い。

・・・・・・

「ちょっと、二人ともー!

冗談にしては引っ張り過ぎじゃない?

それ以上引っ張っても面白く無いから、

ねー!

って、あれあれ??」


あたしは宙を背中から勢いよくど突ついた

つもりだった……。

だけど、私の手先は体ごと宙の体を突き抜けてしまった。


「え、え?

あたし、本当に死んじゃたの……かな?」


◆アンタはまだ死んではいない。

教えてあげるから、アタシについてきて◆


「え?

姿がみえないよ。あんたは誰?」

このシチュエーション、なんとなく既視感はある。

だけど、どうやっても思い出せないよう

記憶を消されているのかもしれない。


◆アタシはあんたと同じ◆


「あたしと同じってどういうこと?」


◆説明は後。

ほら、上に飛び上がることを意識してみて?◆


「上に?

う、うわー!

あたしの体、空に浮いちゃった!!」


◆今のアンタにはミンコフスキー時空を自在に移動する能力があるよ◆


「すごーい!

空を自由に飛べる!

でも、どうして?」


◆詳しくは言えない。

ただね、現実と脳の情報処理全体に対して意識はリミッターで小さく制限されているからかな……◆


「え?

難しくて何言ってるのかさっぱりわかんないよ」


◆その話はここまで!

それよりほら、今度はそうね〜、

未来を意識してみて?◆


「未来を?

どんな風に?」


◆例えば1分先の未来!◆


「え〜?

漠然とし過ぎてイメージ沸かないよー!」


◆いいから、さ、早く!◆


「はーい、1分先1分先1分先1分先〜」

あたしは眠る時に羊を数えるみたいに、

ただ馬鹿みたいに1分先を復唱した。


「あれ?」


◆どう?

気がついた?◆


「うん!

だって、あの信号機、目まぐるしく変わってる。

それに、ついさっきまで近くを歩いていた歩行者の姿がもうなくなってる……」


◆それが、未来方向に歩くっていうこと。

じゃあ次はね、過去方向に歩いてみて◆


「1分前に?」


◆そう◆


「わかった!

1分前1分前1分前1分前〜」

時間はみるみる巻き戻っていった。

あたしが復唱している間、

実際の約30倍くらいの速さで景色が巻き戻されていく。


◆どう、わかった?◆


「わかった!

でもさ、あんたはどうしてあたしにこんなことを教えてくれるの?」


◆それは……◆


あたしの声そっくりなその謎の声は、

あたしの質問に対し一瞬言葉に詰まったらしい。


「それは、何?」


◆それは、アンタに探してもらいたいの◆


「探す?

あたしが何を探したらいいの?」


◆それは……、上手く言えない◆


「ありゃりゃ。

上手く言えないって、

それじゃどうにも出来ないよ!」


◆話を最後まで聞いて!

あたしが探してもらいたいのは大切な思い出の忘れ方よ◆


「え?」


———————————————————————

【登場人物】

真智まち

•四葉

そら

•?

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