表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/31

第26話 「切なさよりも遠くへ」

いやー遅くなったww

榛名山の上り途中、、、



「ねえ、はるな、、、、」


「なによ、今回買ったコンビニアイスそんなに美味しい?」


「そう!このコンビニアイスめちゃめちゃ美味しいわ、、タピオカとロイヤルミルクティのコラボって本当ヤバ、、、ってそうじゃなくて!

ねえ、、当たり前すぎて気づかなかったんだけど、、、なんなのこの足周り?

あとなんでこんなゆっくりなヒルクライムなのよ」


はるなは前をみながら助手席のサツキに話しかける。


「よく気付いたねサツキ、なかなか良いでしょ、これ。元はなんだったかな、、ビルシュタインだったかな?はやまるさんが考えてくれたのをちょっと自分なりにアレンジしたんだ。」


はるなはゆったりと榛名山の登りを運転する。。


「私、ガチガチに硬い足回りって好きになれなくてさ。サーキットならまだしも公道である以上、路面のギャップやら段差がいたる所にあるわけだし、、友達とドライブにも出かけたりするわけじゃん?

それにアクセルのオンオフの激しさ、、

ってなると、、、しなやかさがどうしても欲しかったんだ。だからね、至る所にあえて力の逃がしをつくってるの。」


サツキはアイスを食べながらぼーっと聞く

「ほへー、よく分からないけどなんか、、すごいわ。 ふつーはボディがねじれないとかコーナーでもロールしないようにとかにするのがセオリーだと思ってたから、、、あれ?もしかしてそれを確かめながら登ってるって感じ?」


「そうそう、まだ試作段階だしね。」



そう、確かにギャランの動きは特殊であった。走り屋特有のガチガチに固めた足回りではなかった。

動物で例えるならば猫のように。どんな所から降りたとしてもその力をいなすような柔らかさとしなやかさがギャランにはあった。


そして榛名山のいつものスタート地点に着き。はるなはサツキに尋ねる。


「えっと、上りでなんとなく感覚掴んだからら下りは少し速く降りるよ。」


サツキはアイスの棒をくわえたまま親指を立てる。


「いつでもオッケ〜。」



「りょ。そんじゃ行くよ〜」


その瞬間、はるなはアクセルを踏み込み最高のタイミングのクラッチミート。吹け上がるエンジンの咆哮、レッドゾーンまで駆け抜けるようにタコメーターが立ち上がる。



ズギギギギャャャァァァアアアアアッッツツ!!!!


タイヤの焦げる鼻につく臭いが届く前に車は暗闇に吸い込まれていく。


あっという間の第1コーナー

ギャランはゆらりと少しゆれるとまるで陽炎のようにコーナーに侵入。

車のテールランプは流れるように、キレイな一筆書きのように美しいラインを描く。


ギギギギャャャァァァアアアアアッッツツ!!!



「ちょ、、、くっそ速っ、、、!!!嘘でしょ、、、!?」

しっかりとシートに体を固定しながら絞り出すようにつぶやくサツキ。



ちょっとまってよ、、、これが『少しだけ速く走る』?どこが!?バカなの!?


全てが違いすぎた。


てっきり以前のBR-Zに乗った時と同じ速さぐらいだと考えていた。

車は性能は大切であるが、全てではない。

それを操るドライバーの資質はかなり大きなファクターを占める。


そして、BR-Zとギャランの速さの違い。

それは『理解』だ。


覚えているだろうか、ギャランの製作ははやまるの力は確かに大きい。だが、、、


たった一人で


全てを


0から


組み上げたのだ


はるなが1人で


分からない事があるわけがない。


知らない部分があるわけがない。


たった一人で、何度も悩み苦しんで、もがいて、、、やっと作り上げたのだ。

走り出すイメージを何度も、何度も、夢にみて。


そんな車が




速くないわけがない。




ちょっ、、、なんで!?


サツキがギャランの挙動に気付く。

似ているのだ。86に。


なんでなんで?はるなのギャランCY4Aってたしか4WDでしょ!?

なのに、、、ドリフト!?

おかしすぎるでしょ、、、、、!?


もしかして!?


サツキが速さに耐えながらはるなに話しかける


「はるな、、、もしかしてこれ!、、駆動方式変えてる!!?なんか、、作ってた途中と全然ちがっ、、!!」

サツキははるなの運転の仕方を見て冷や汗をかく。


即ミスで即クラッシュ。

この状況で、はるなは驚愕の運転をしていた。

隣でのんびりといちごミルクのパックジュースを飲みながら、ステアリング操作、シフトチェンジを全部左手だけでいなしていた。狂気とも思えるドライブ。




うっそでしょ、、、、、ギャランに乗りこんて走るはるなって、、、ここまでのレベルなの、?



次元が、、、、違いすぎる。



ううん、違うってより、、これは、、



ランクが、、違う。



見えてる世界が、上なんだ。



私には、まだ見えてないセカイ。



「おー、良く気づいたね〜。これFRなのよ。

このCY4Aは色んなパーツの有り合わせなのは知ってるよね?作ってる途中と違ってFRにした理由はエンジンを本来のウエットサンプからドライサンプにしてエンジンマウントを低く設置したかったんだよね」


ドライサンプ方式とは


エンジンコンディションの安定のためオイル圧を安定させることを目的とする。ちなみに日本の量産車ではほとんど採用されていない。

理由の1つとしてコスト高になる事だ。構成が複雑になり部品点数が増すことであり、それに伴いコストがかさむ。大量生産という状態をとっている限り今後日本車でドライサンプ方式をとる車はほぼ無いだろう。


構造が複雑である=トラブルが発生する可能性も高まり、こまめなメンテナンスを必要とする。ちなみに現存するほとんどの日本車で採用されているのはウエットサンプという、エンジン最下部にあるオイルパンと呼ばれる部分にオイルを貯めている。


それをオイルポンプで汲み上げ、汲み上げられたオイルは、エンジン内部に圧送される。そして、そのオイルはまた最終的にオイルパンへ落ちていき、それを繰り返し、エンジン内部を循環する。

しかし、この方式には、欠点がある。クルマに強いGが掛かったり、大きく傾いたりした場合、オイルポンプの吸入口が常に適切な場所にないと、オイル切れがどうしてもある。


「ドライサンプ!?嘘でしょ!?それって、あのポルシェとかがよく使ってるやつじゃないの!?」


「、、あたしポルシェとかよく分かんないけど、、多分そうなんじゃないかな。すごいよ本当にドライサンプは。勿論フィールが物凄く良いんだけど、それは求めてた訳じゃなくてね、速く走りたいの。たった数パーセントの速さかもしれない。でも私はその数パーセントにこだわりたいの。」


多種多様な人間がいるように、多種多様な車が存在し色んな速さの種類がある。

色んな求め方がある。


はるなのチューンはかけたコストよりもメリットは少ないのかもしれない。

しかし、それは他の種類の速さの人間からの見方かもしれない。


4WDからFRへ

ウエットサンプ方式からドライサンプ方式へ


はるなというドライバーが乗る事で確実にギャランは速くなっていた。


その日の榛名山を下るギャランは

前回のバトル、サンライズ榛名の白鳥涼音との走って叩き出した最速コースレコードを塗り替えるスピードだった。



サツキはドアの掴み足を踏ん張りこれ以上ないくらい車に体を固定していた。

本当に、、速すぎる、こんなの追いつけないでしょ、、、と思ってふとサイドミラーを確認すると、なんとなく違和感を覚える。

何か見えるような、、、まさか!?幽霊!?


「はるな!なんかいるいる!後ろに!」



はるなは狂気のスピードの中のんびりイチゴ牛乳をズズーっと音を出しながら飲んでいる。


「ちょっと、怖い事言うのやめてよ!誰もいるわけ」


その瞬間突然の2つのライトに後方から照らされる。



「「え!?」」


サツキとはるな2人の声が重なりコーナーに入って左側を走る車が目に入る


「ちょ!!いつから!?」


「だから言ったじゃん!だから言ったじゃん!幽霊だよおおおおお!!!」


叫ぶサツキを隣にはるなはイチゴ牛乳を飲む。


「違う、、コイツ今までライト消してたんだわ。」



突然の正体不明車とのバトルが始まった。

はしるぜー!続くぜー!!

マイペースにいくぜー!!

生ぬるい目で暖かく見てくれよなwww

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ