3章までの登場人物紹介
名前付きのキャラが増えてきたので。
ネタバレしていますので、未読の方はご注意ください。
●ラディム・イルギナ
フライアの護衛。
金髪よりさらに濃い黄色の髪、スカイブルーの瞳。
両こめかみに蜻蛉の目を持ち、腕には蟷螂の鎌を持つ混蟲。
十二歳の頃に突然混蟲になり、家を飛び出した後、諸々の経緯で城にて保護される。
以降、フライアとは兄妹のように共に過ごしてきた。
二種混じった混蟲は珍しく、それゆえに扱える魔法も豊富。フェンも舌を巻く魔法の使い手だが、本人にあまり自覚はない。
魔法の発動媒体は腕。
溺死しそうになった経緯から、水が苦手。
混蟲の自分を受け入れてくれたフライアにずっと好意を抱いているが、身分差の問題から現状以上の進展はあまり考えていない。が、兄妹のように過ごして来たこれまでの経緯と、フライアの態度が時おり彼の心を激しくかき乱す。
少々ツンデレ気味。
濃い面々に囲まれ、2章以降は専らツッコミ役。
同僚のエドヴァルドに対して最初はあまり良い感情を抱いていなかったが、少しずつ打ち解けていき、今では良いコンビ(?)
新たな魔法の発動方法を生み出すなど、心のみならず戦闘面でも少しずつ成長を遂げている。
●フライア・アルヴォネン
テムスノー国の王女。
紫紺の髪。薄紅色の瞳。
美しい蝶の翅を持つ混蟲。
その翅色から、地下では『深海に咲く翅』『海色の翅』とも密かに呼ばれていた。
王族に混蟲がいたのは遙か昔のことなので、その地位にも拘わらず、多くの人間から良い目で見られていない。
十歳の頃に突然混蟲になり、掌を返すような人々の反応に酷く傷ついていたが、間もなく城にやって来たラディムと出会ったことで明るさを取り戻す。
ラディムに対しては身分を越えた接し方をずっとしてきており、実の兄のように慕っている。
それと共に親愛以上の感情も抱いており、時おり気持ちの方が先行して積極的な行動に出ることも。
体の中に、代々受け継いできた『紅色の宝石』を所持している。
中にある魔導士の研究記録を見るため、宝石にかけられた封印の魔法を解く方法をラディムと共に探っている。
魔法の発動媒体は脚と胸。
扱える魔法が非常に少なく、また体力もあまりないので、混蟲であるが戦闘にはまったく向いていない。
一応、背の翅で飛ぶこともできる。が、非常に速度が遅いので、魔法を使って走る事の方が断然多い。
●エドヴァルド・カンナス
フライアの護衛。その正体は女王蟻の娘。
漆黒の髪。漆黒の瞳。
頭部に短い触覚を持つ、蟻の混蟲。
女王蟻一族に代々伝わってきた「双子が生まれた場合片方を即殺す」という掟の元、生まれた直後に殺される寸前であった。そこをセクレトとアウダークスに救われる。
以降、正体を隠すために男として生きてきた。
地下の動きが不穏だと気付いた両親が地上に赴き、エドヴァルドを匿ってもらえるよう王に直談判。フライアの護衛として、王の目の届く範囲に置かれる。
その経緯もあり、王やフライアに対して非常に高い忠義心を持つ。
フライアが地下に行き女王蟻と邂逅したことで掟も無力化し、晴れてフライアの護衛としての職に就くことを希望した。
感情があまり表に出ず、無表情でいることが多い。だが極たまに見せる笑顔は非常に愛らしく、年相応の少女のものになる。
閉じた世界で生きてきたため、多少常識に疎い。
桁外れの力を持っており、とりあえず力で解決しようとするところから、ラディムには猪突猛進と評されている。
魔法の発動媒体は拳。
フライアとラディムの関係を見守る一方で、彼女自身はオデルに対し理解できない感情が芽生えたところ。
●オデル・アレニウス
レクブリック国の第三王子。
金髪碧眼の、絵に描いたような王子様(ラディム談)
1章では秘薬により、カエルの姿をしていた。
元の姿に戻る手がかりを得るため、テムスノー国へとやって来る。
テムスノー国へ来るきっかけとなったのは、考古学者に扮していたヴェリスからの情報であった。
彼女に対してどのような感情を抱いていたのかは、今となっては本人のみぞ知る。
穏やかな口調と気さくな性格で、ラディムともすぐに友人関係になる。
女性に対する接し方が若干軟派な印象であるが、本人にはその気はなく、至って真面目である。
少々複雑な家族関係にあり、そのせいで幼少期より他の兄妹や継母から虐げられてきた。
穏やかな反面、色々とため込んでしまう性格。
3章ではフライアの婚約者として、再びテムスノー国へとやって来る。
しかし混蟲を戦争の道具にすることを避けるため、自ら婚約破棄を申し出た。
◎テムスノー(地上)の人々
・ノルベルト・アルヴォネン
テムスノー国の王であり、フライアの父。
混蟲に対し良い感情を抱いていなかったが、娘のフライアが混蟲になってしまったことにより、考えが一変。以降、フライアに寄り添ってきた。
ラディムを城に置いたのもフライアのためであったが、結果的にフライアの心が救われたこともあり、彼に感謝の念を抱いている。
妻を亡くしているが、再婚はしていない。
・フェン
テムスノー城で兵士長を務める青年。
溺れていたラディムを助け、城に連れてきた本人。その経緯もあり、彼の保護者を自称している。
かなりのフケ顔(ラディム談)
カミキリムシの混蟲であり、口を鋭い歯に変形させることができる。
魔法の発動媒体は『腹』とかなり変わっているが、戦闘技術は確かであり、ラディムの師でもある。
光属性の魔法が得意。
ラディム達の『婚約破棄』に向けた計画に協力する。
・イアラ
テムスノー城の専属医師。金の髪を持つ穏やかな女性。
溺れたラディムを介抱した。
王さえも自分のペースに巻き込んでしまう程のマイペースっぷり。
実は混蟲で、治癒の魔法が使える。何の混蟲なのか、今のところ公にはしていない。
年齢不詳なうえ美人なので、兵士達の中には密かにファンもいるのだとか。
・大臣
混蟲のことを嫌っている寡黙な人物。
王女であるフライアにも冷たい。
フライアとオデルの婚約話を秘密裏に進めていた張本人。
混蟲に対する嫌悪感がそうさせたのかと思われていたが、実は彼なりにフライアを想っての事だったらしい。
・スィネル
東領の現領主。
茶髪。長い前髪で片目を隠している(本人はそれが格好良いと思っている)
混蟲と人間、双方が住みよい国にするという目標を持っており、フライアとの婚姻を密かに目論んでいたが頓挫。以後、婚約破棄の計画に加担する。
かなり特異な性格をしており、ラディムに激しくツッコミを入れられるが全然効かない。
ガティスとは幼馴染みであり、彼を料理人として屋敷で雇っている。
・ガティス
スィネルの屋敷で料理人として働いている、蜂の混蟲。
無造作に跳ねた黒髪。
スィネルの目標のためにフライアを攫おうとするが、失敗。その後、スィネルと共に婚約破棄の計画に加わることになる。
スィネルとは違い、寡黙で冷めた性格。根は真面目。
幼馴染みゆえにスィネルのことはよくわかっているのか、彼の性格に関することには色々と諦めている模様。
腕の先を鋭い針に変形させることができる。背から翅を出して飛ぶことも可能。
◎地下の人々
・アウダークス(キャシー)
地下で酒場を営む、女性の格好をした逞しい人間の男性。
元々は女王蟻に仕える兵士の一人であった。
セクレトと共に赤子のエドヴァルドを殺すよう命令を受けるが、実行できずにエドヴァルドを連れて逃亡。
以降、セクレトと共に彼女の成長を見守ってきた。
身を潜めるためにあえてオカマに扮したのか、元からそういう素質があったのかは定かではない。
エドヴァルドにとっては第二の育ての親のような存在であり、良き理解者。
・セクレト
エドヴァルドの育ての親。アウダークスと共に、以前は女王蟻の元で兵士として仕えていた。
赤子のエドヴァルドを家に連れ帰り、彼女を身を守りながら妻と共に育てあげた。
エドヴァルドの槍術は彼によるもの。
現在は魔法植物であるハラビナの管理をしている。
・トレノ
エドヴァルドの育ての親。セクレトの妻。
エドヴァルドを実の子のように育てた、愛情深き穏やかな女性。
セクレトと共にハラビナの管理をしている。
・ルツィーネ
長年に渡りテムスノー国の地下を支配していた、女王蟻一族の現女王。
エドヴァルドの実の親でありながら、繁栄を願う地下の掟により彼女を殺そうとした。
その激しい支配欲も、実は魔導士による暗示であった。
フライアと邂逅したことで暗示も解け、心を入れ替える。
現在は地上との交流を図った立役者とされている。
エドヴァルドのことは遠くから見守っている。
・フォルミカ
エドヴァルドの双子の姉。長い髪を持ち落ち着いた雰囲気である。
エドヴァルドとは違い元から混蟲ではなかったので、魔導士によって無理やり蟻の混蟲にさせられてしまった。
フライアの正体をすぐに察し、手助けをする。
◎魔道士
・ヴェリス
人体実験で混蟲を作った、魔道士の女性。
命を命と思っていない非道な心の持ち主。
ムー大陸が崩壊してから、長い間眠りについていた。
眠りから覚めたあと考古学者に扮し、オデルを利用してテムスノー国へとやって来るが、ラディムにより葬りさられる。
彼女の人体実験の記録を記した『紅い宝石』は現在フライアの手にあるが、魔法がかけられており記録を見ることはできない。
・ペルヴォプラ
ヴェリスの同僚だった、物腰柔らかな眼鏡をかけた青年。
ムー大陸の崩壊から生き残り、その後どういう経緯か、混蟲に山中に閉じ込められてしまったらしい。
ヴェリス同様に様々な実験をしてきており、魔法の腕にも長ける。
自身に魔法をかけることで寿命を延ばし、何百年もテムスノーの地下を『観察』していた。
ヴェリスに想いを寄せていたらしく、その気持ちは現在まで続いている。彼女に関する執着が非常に激しい。




