0 はじまりの場所
星の数ほど、という表現を聞いた事がある。
いや、本で読んだのかもしれない。
例えば、空に浮かぶ星の数。宇宙に存在する星の数ほど『世界』があったとして。
それらが干渉せずに存在できるというのなら、まさに宇宙は無限の大きさなのだろう。
しかし、ではもしそれらが干渉してしまった場合、どんな現象が起きるのだろうか。
<はじまりの場所>
その日、律は近所の公園で昼寝をしていた。
丁寧に整えられた芝生の上に、仰向けに寝転がっている。
桜並木のある公園は、休日だが人気が少ない。
寝転がった頭の上には満開の桜の木。
その向こうでは、白い雲がゆっくりと、羊がのんびりと歩くように、青い空を流れていく。
春の風は柔らかく、暖かい。
四季の中で、もっとも草木の息吹を感じる季節。
「春だねぇ…」
「そうねぇ」
空気に溶けるような声で呟けば、隣りから同じような声が返ってくる。
家族のように近しい『彼女』の気配は、目を閉じたままでもわかる。
包まれるような安心感の中で、律は頬を緩めて呟いた。
「気持ちいいねぇ…」
返事はない。
けれど『彼女』もきっと、同じように微笑んでいることだろう。
ふと、瞼の裏が焼き付くような光を感じて、律はゆっくりと目を開けた。
なんとなく消せずに残っている文章でした。
せっかくなので載せさせていただこう!と初投稿。
稚拙ではありますが、なんとなく微笑んでいただけたら幸い。