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幼馴染を好きになってしまった瞬間

作者: 猫の集会
掲載日:2026/06/22

 わたしは、恋愛なんてものに全く興味がない。

 

 一に運動、ニに運動。

 

 とにかくスポーツが大好きで、いっつも駆け回る元気な女の子、加奈子かなこです。

 

 そんなわたしには幼馴染がいて、めっちゃモテるショウタという名前の男の子がいたんです。

 

 とにかくかっこよくてスポーツ万能。

 

 あんなに一緒にいるのに、よく好きにならないねと、友達からよく言われる。

 

 でも、スポーツならわたしだって得意だし、かっこいい人なんて他にもたくさんいるし、その都度好きになっていたら、キリがないよね?って思っていた。

 

 そして、そのまま中学、高校と進み…

 

 恋の発展は、進まなかった。

 

 そんなある日、事件が起きた。

 

 いつものように、部活を終えて帰宅すると、父母妹がいなかった。

 

 え…

 

 あぁ、そうか。

 

 今夜は出かけるから、加奈子が先に帰っていたら、鍵必要よねってお母さんから鍵を預かっていたんだ。

 

 ガチャリとドアをあけて、わたしは絶句した。

 

 虫…

 

 虫だけに、ここは無視しよう。

 

 …

 

 いや、ムリムリムリぃーー‼︎

 

 無視できないくらい、白い壁に目立つ黒いからだ…

 

 

 どうしようと、自分よりもめっちゃ小さいヤツにビビる巨人、加奈子。

 

 アイツは…羽がある。

 

 何かの拍子に、こちらへ飛んでくる可能性大‼︎

 

 えー…

 

 どうしよう…

 

 親は留守…

 

 …

 

 そうだ‼︎

 

 

 ショウタ…

 

 ショウタに助けを呼ぼう。

 

 向かいだし、すぐにきっと…

 

 

 電話をかけると、すぐさま電話にでるショウタ。

 

「おー、珍しいじゃん。どうした?」

「でた…。でたの…。助けて…」

「え、おう」

 

 電話は、すぐさま切れたかと思うと、全力疾走してきたであろうスピードでやってきたショウタ。

 

「どうした⁉︎泥棒か⁉︎ケガしてないか⁉︎もう大丈夫だ。安心しろ」

 と、わたしの手をギュッと握りしめるショウタ。

 

 手を握ったかと思えば、すぐさま手を離すショウタ。

 

「加奈子は、ここで待っとけ。なんかあったらすぐ警察に電話だ。いいな。オレは、あっちみてくる」

 

 …

 

「待って。」

 

 ショウタの手を握って、反対の手で虫を指差した。

 

 …

 

「えっ?」

 

 ショウタは、虫をみて目を丸くした。

 

「ヤツだよ…それが」

 

 …

 

「あー」

 

 すぐさま、退治してくれようとしたんだけど、わたしがショウタの手をギュッとしていたから、片手しか使えないショウタ。

 

 でも、あっという間に退治してくれた。

 

「これで大丈夫。」

「ありがとう。」

「うん。」

 

 …

 

 ショウタが、ずっと繋がれた自分の手とわたしの手をじっとみた。

 

 それから、わたしを抱きしめたの。

 

「もう大丈夫だぞ?なんかあったら、いつでもオレを呼べ」

 と。

 

 わたしは、その言葉を聞いて、なぜか思いもしない言葉を発していた。

 

「うん、じゃあずっとわたしといて」

 って。

 

「うん、ずっと一緒にいよう」

 ショウタは、わたしの手をギュッとしたまま、またわたしをギュッと抱きしめた。

 

 それから数十年、ずっと一緒にいる。

 

 プロポーズをしてくれたショウタと結婚したのは、数年前。

 

 でも、最初にプロポーズしていたのは、今思えば、わたしだった。

 

 

 おじいちゃん、おばあちゃんになっても、ずっとこの手を繋いでいられたらいいな♡

 

 

 

 おしまい♡

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