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三話 神の屋敷

2人に連れられ、俺は知らない世界を歩いていた。

すれ違うたびに変な目で見られるが、それは俺が人間だからなんだろう。

さらに言えば、この2人の背が高いせいで前が見えない。

後ろを歩きながら、適当にそんなことを考えていた。


そういえば、白髪の方の名前、聞いてないな。

というかさっき呼ばれてた「ジニア」という名前も、愛称なのかもしれないし、聞いておいた方がよさそうだ。


「あの、ちょっと。」

「どうしたの?」

「2人の名前とか聞いてなかったと思って…何て呼べばいい?」


すると、ジニア?さんは忘れてた、とでも言うかのような顔をした後、丁寧に俺の隣に移動し、胸に手を当てながら名乗った。


「僕の名前はジニア。こっちの白い方はルベール。好きに呼んでいいよ。僕的には、呼び捨てが嬉しいな。」

「わかった。じゃあ、ジニア。ルベール。」

「呼び捨てを許可した覚えはないのだが…まあいい。」


若干呆れ顔になりながらもルベールは呼び捨てを認めてくれた。

さっきから気になってたけど…


「2人は何の神様なんだ?ちょっと偉いって言ってたけど、2人だけ?」

「ううん。あと4人、僕らと同じ立場の神がいるよ。そして、もう1人、一番偉い神様がいて…。」


ジニアが言おうとした瞬間、ルベールが立ち止まった。

話を聞くのに夢中になっていた俺はルベールにぶつかってしまい、バランスを崩した。

が、ジニアがぱっと受け止めてくれたお陰で、倒れはしなかった。


目の前には、かなり大きな建物が建っていた。

正確には屋敷っぽいが、「屋敷」と聞いて想像するものの3倍はでかい。

和風べースの屋敷で、縦にでかいというよりは横にでかい。

さっきの通りは中華がメインだった。

どうせなら統一すればいいのにと思いながら、日本生まれ日本育ちの男児としては、こちらの方が幾分か馴染みやすい。

和風ベースといったのは、完全に和風な作りではなさそうだからだ。


何故ここの前に立ち止まったんだろうか。

まさか、ここが家だとか言わないよな。


「着いたぞ。」

「着いたって…ここ、誰の屋敷?まさかどっちかのとか言わないよな?」

「まさか!僕らの屋敷はこんなに大きくないよ。」


…小さいとは言わないのか。

それはさておき、ちょっと偉いという2人の屋敷がもう少し小さいということは、この屋敷はもしかして…。


「ここは我らが創造神様のお屋敷だ。創造神とは、この世界で最も偉大なお方の別名だ、覚えておけ。」

「はあ?!!!」


本日2度目の大声をあげながら、改めて屋敷を見上げる。

よく見ると、柱や壁にはかなり立派な装飾が施されている。

さらによく考えてみれば、こんなにも大きく装飾も豪華、作りも工夫されていそうな屋敷など、たった1人のためにしか作らないだろう。


「…なんでこんなところに…?」


改めて聞いてみた。

すると次はジニアが答えてくれた。


「僕らは今からここで会議の予定があるんだ。だけど…ちょっと、変わりそうだね。」

「変わりそうって、なんで?」

「それは勿論、君がいるからさ。」

「…へ?」


まさかの言葉を聞き、情けない声がこぼれてしまった。

元々威勢のいい方ではないが、一応プライドはあるため恥ずかしい。

そんなことを考えていると、ルベールがさらに俺を驚かせる一言を放った。


「お前は、今から行われる会議に出席しなければならない。だから連れてきた。」

「なんで?!!!!!」


今日一番の大声が出たところで、急に笑顔のジニアに押され、しかめっ面のルベールに引っ張られ、俺は大屋敷の中に入っていった。

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