表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白昼夢  作者: ダリー
女子大生
42/54

成人式

中学の時の親友とその彼氏と何人かで

週末には、いつものバリスタがいるカフェに集まっていた。


親友の彼氏はイケメンだった。

顔面偏差値がかなり高い。

私が1点集中型で彼氏以外に興味がなく、そもそも顔とか、名誉とか、どうでもよいのをよく知っている親友は安心して紹介してくれた。

彼は、二人が付き合いだす時にかなり酔っ払ってた時に本音を私に言ってくれた。

親友を守るとか大切にするとか熱き想いを語ってくれた。

自分の彼氏にはない感じに、

守るってなに?!何から??おおっ!

彼氏ってこんな感じなの?

と少女漫画も愛読していて、クリスマスにブルーレイデッキを交換しあって微妙な気持ちにいた私は感嘆した。

がしかし、イケメンなだけあって女問題がチラつく。

けど、親友を思いやって大切なのは伝わってくる。

女が、ぺちゃくちゃくだらない話をするだけの苦痛な時間に毎回嫌な顔せず付き合ってくれる彼は、

彼女が、大切だから、一緒にいたいから来ている。

泣いたり悲しんだり忙しい彼女だけど、幸せそうだった。

私の横に彼はいなかった。

一回きて以降は、エスプレッソが濃すぎるのと寝る前にコーヒー飲みたくない。

話が、つまらないから行かないと行って来なかった。

当時は、寂しさをやんわり感じつつ、確かにな、ハッキリ言ってくれて、いいなと思った。

わたしは彼に会いたいから彼の友達付き合いに付き合っていたし、エスプレッソが濃いんじゃなくて、エスプレッソ・ドッピオっていう2杯分入ってるやつ頼んだからだし。

居ようとする努力すらしてくれなかったんだなと今は思う。


成人式

私はお世話になったおじさんに着物を見せに行こうとしていた。

すると親友から電話がかかる。

車で送ってくれるから、一緒に行こうと言われたけど、見せに行く時間が減るから断った。

しつこく、行こうと言われ少し遅らせてくれたらという事でOKをした。

おじさんに見せにきて、すぐに電話が。

やっぱり、早く。

と凄く急かしてくる。

先に、行っていいというのに私がいないとダメらしく、早くしろと迎えにきてしまった。

たった5分

写真を一枚

さすがにこれはと思って断りに行こうとした時。

早く、行ってあげなさいと優しく言われた。


着いたのは会場ではなく親友の彼氏の家。

めちゃくちゃ、彼氏喜ぶ。

可愛い、可愛いと写真を撮りまくる。

微笑ましくて良かったね。と思いつつ

30分車で待機。

こういう事か。

私はガックリした。

夜、彼氏と会うために私がいたという事実がないといけなかった。

当時、親友は彼氏と付き合う事を親に、よく思われていなかった。

私は、小さい頃から見ているのもあり、逆にご両親に安心されていた。


気持ちは分かるし。若さゆえだったのだろうけど、

ど頭からイマイチな成人式。

なんか、おじさんの事がちらついて楽しくない。


途中、猛獣つかいからお誘いの電話がくる。

彼も成人式だし、親友の彼が、あんなだったから見たかろう!

と猛獣使いの誘いを断る。


彼に電話。

地元で遊んでるから無理だわ。

とお断り。

全く彼女の着物を見たがらない!気持ちいいくらいに興味なし!


親友は彼氏がお迎え。

私はトボトボ帰る。


親友の家族に合わないようにしないと。

会ったら、一度帰ってきただけって言えばいいか。

おじさん喜んでたけど、すぐで寂しそうだったな。


なんて考えながら歩いていると

猛獣使いから電話。


ねえ、彼氏と会うって言ってなかった?

なんか、ダリーの電話の後に電話がきて呼ばれてきたら。

ダリーの彼氏ここでカラオケしてるよ!?


猛獣使いが気にしてかけてきた。


電話しながら、

なんかよく分からなくなってたら家に着いた。

泣いた。

彼氏というか寂しげなおじさんの顔がチラついた。

一番楽しみにしてくれた人のところに行けなかった。

なんか悲しくなって泣いた。


猛獣使いに何か言われたのか彼が電話してきた。

上手く説明出来なかった。

早く切ろうとする彼、うしろから、

えっ?見てないの?見に行けよ!

と彼に誰かささやく。

来なくていいよ。と言ったのに、張り切ってきた。

意味不明に写真を撮った。

一緒に行くか聞かれたけど顔がグシャグシャだから断ったら。

るんるんで、戻っていった。


何か違う。と感じ始めていたけど見ないふりをした。

おじさんが、亡くなったから。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ