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白昼夢  作者: ダリー
女子大生
41/54

白い蛇と噛ませ犬

相変わらず色々なバイトをしていた。

バイトからまた新しいバイトにと、

まるで、わらしべ長者みたいだった。


ある日、お仕事の打ち上げで連絡先の交換だけをしていた人から、

知り合いのモーター系雑誌のシリーズで

ドリフトをできるようになる!

というものがあるからでないかい?と連絡がきた。

免許取り立てで、なんで免許が取れたのかが、分からないくらい標識や交通ルールが分からないくらいだったけどバイクや車が好きだった私は2つ返事でOKした。

私のドライビングテクニックを見て一番驚いたのは、運転の先生と編集部の人とカメラマンさんだろう。

皆様。

青ざめて、速攻でコソコソとプチ会議が行われた。

本当に優しい人達で、私に凄く配慮して下さった。

けど、青ざめていた。

途中からは、実質、

ペーパードライバーを独り立ちさせよう!

のコーナーにすりかわっていた。

でも、先生のおかげである程度、運転できるようになった。

そんな2回目のある日、山道で練習していると、

わあ!ひいちゃった!と

私以外がざわつく。

私が蛇を引いてしまったらしく。

しかも、赤ちゃん蛇だったらしい。

でも、私も見ていたけど何も見えていなく。

みんな、暗いムードで終えた。

そして、3回目の集合時間に先生が来ない。

凄くキチンとした先生なのに来ない。

おかしい。皆、蛇が頭をかすめたと思う。

電話がきて、やはり、軽い事故に遭ってしまい遅れるという内容だった。

遅れてきた先生。

青ざめていて、今回のような事故にあったことがなかったらしく、なんでだろう?と首を傾げていた。

けど、みんな、

ヘビだ。絶対ヘビだ。

と思っているのが透けて見えた。

私は、水の中にいる黒い蛇の夢を最近見ないなと思い出していた。

そんな感じでやるも。

やはり普通の人のドリフトには需要がなかったのか、あえなく、全3回で終了となった。



相変わらず、コーヒー屋さんのバイトは忙しかった。

入ってから数週間くらいした頃、何か新しく会社ができたのか近所のコーヒー屋さんが減ったのか、お客様の来店人数が明らかに劇的に増えていった。

気がつくと系列店舗で一番の来客数になりもともと働いていた店員も1番になったらしいよとざわつく。

運の悪い事に、私の行動のタイミングがどうやら人々が動きだすタイミングとよくあうようで。

色々なバイト先が私が行く日に限って劇混みしたり、あんまりお客様が来ない落ちついていた店に急にお客様が沢山来始めて混み始める。とかそんな事が多く。いつも、ヘトヘトクタクタだった。

面白いお客様も増えてきた。

お会計の時に紙を渡してくるお客様がいて、お返しすると、もう一度渡してきて。

「捨てますか?」と聞くと「捨てないで下さい」というから何だろうと開くと連絡先だった

というレシート型ナンパ師が出現したり。

いつもの口数が少ない優しいお客様。

たまたま、他のスタッフやお客様がいなくて、横で机を拭いていた。

軽く挨拶をしてから帰られた席に。

「パンツ売って下さい。」

と書かれた紙が置いてあった。

急激なキャラ変さん。

パンツへのニーズの高さに目眩(めまい)がしたのを思い出す。

大学の思い出にパンツ率が高い。

キャバクラの方が、安全度は高い?!


その後も、沢山の正しい優しい大人の計らいで、有名な人にインタビューをさせてもらえたり、珍しいお店に行ったり、子供の時に憧れていた芸能人の飲み会にお邪魔したり。

色々な経験をさせてあげようとしてくれた人達の優しさで中々できない経験が沢山できた。

私の場合は、変な見返りを求めてくる人は1人もいなかった。


知り合いには、トイレに行ったすきに薬を飲み物に入れられ、たまたま見ていた人に助けられた子もいた。


私の場合には、酔っていたら、飲みものを倒しちゃう事がよくあって。2回こぼすこともある。

イッキに飲み干してから席をはずすから、さらに歩いて酔いが回るのか。

戻ると飲もうとして手にあまり力が入らなくて、

飲み口を親指と人差し指で持って、斜めにしてバランスとって、弄ぶ癖があるから、そのままパタンと倒してしまうなんてのもよくある。

そもそも自分が行きたい店でのみたいし、飲みものは自分で頼みたいし、友達以外と2人は苦手なのがよかったのかもしれない。

という事にしておく。



大学は相変わらず。

趣味でスペイン語も履修していた。

好きなのに、センスがないのか男名詞だの女名詞だのがこんがらがって文章が上手く作れない。

さらに先生の声か小さすぎてよく聞こえない。

日本語はハフハフ言っていてよく分からないし、肝心のスペイン語の部分も

なんか急に本気の発音すぎてよく分からない。

何人も離脱していった。

残ったのは、自力で勉強して質問しにきてる軍団と私。

けど、スペイン料理や文化に興味があった私は授業の後に教授と食べ物の話をしながら駅までよく一緒に帰っていた。

ちなみに軍団の人は仲間に入れてくれなかった。

声をかけたらキッと睨まれた。

その話を一緒に履修した離脱組の友達に相談した。ダリーと教授ができてるって噂になってたよ。

だからじゃない?と

気持ちが悪すぎる。

歩くのがやっとなおじいちゃん。

いったい何をどうしたら、そうなるんだ。

そもそも、そう思うなら教授を睨むべきなのに。

めちゃくちゃ擦り寄っていた。

私は、教授と良いお店の話はしたけど一緒には行ってない。

軍団は教授を囲む会をやっていたのに影で言ってたのなら教授に対して凄く無礼だし、こんなやつら話せなくていいや。と思った。


友達は色がついた話はあったけど、私は本当に健全通り越して何もなく。

バイトにあけくれ、バイト仲間との素敵な出会いみたいなのもなく。

なんならちょっと険悪で。

なんでそうなるのか不思議でしかなかった。

男性からは、

やれ、いい女だと思ったら男性だったよ!とか、○○さんかわいいよね、紹介してだの。ダリーちゃん、うちの母ちゃんに凄い似てるだの。

そんなのばっかり。

そんな色気0の現実に反して、少し仲良くなったりすると、付き合ってるだの言われチラチラ見られたり、友達の彼女に睨まれたり。

私はどうやら彼氏持ちを狙うヤバイ女に見えるらしく。

女の子からのいわれなき塩対応のほうが辛かった。

言われ損、甚だしい。

私は色気がないんだよ!!

女からしかそう見えないんだよ!

貴方の横にいる、貴方が頼りにしている、そのお友達こそ、貴方の彼氏と遊んでるよ!!昨日泊まりにいってたよ!

と言いたかった。

本当にこの噛ませ犬は多くてうんざりした。


でも、噛ませ犬の私は、そんなに私を魅力的と見てくれるのなら、あなた(彼女のほう)と仲良くなりたいわ!とも思っていた。

当然、仲良くは、なってくれない。

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