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仲間、増えました⁉︎

前回までのあらすじ


 異世界転生ものの漫画を読みまくっていた俺は、ひょんなことから異世界転生しちゃいました(^O^)

 でもって、そこでヨークって名前だったり、美少女アデルに会ったり、暴食之王っていうスキルをゲットしちゃったりして大変だったよー。本当。でも、マネルっていうこの世界のマネーも手に入れたし、家もゲットしちゃったし、意外と、順風満帆、かな?

それじゃあ、次の冒険にready go!


第一章 パイア討伐の有名人


 俺はこの世界では、自慢じゃないが前世の陰キャとはちがってこの辺りでは、パイア討伐を成し遂げた二人の英雄として、かなり手厚く待遇されていた。あ、あと忘れている人もいると思うけど、パイアはあの猪のでっかい魔物。ヨークこと、俺が、暴食之王で初めて倒した魔物だ。

 そして、毎日、近所の方から、食事をご一緒したいと言う人と、食事をしている。たまに、アデルはあのスープと野草炒めを食べたがるが、パイアの肉がないためあのスープは作れない。ので、猪の肉を精肉店の店長から、約10kgを5マネルで交換した。この猪肉は結構高級らしく、店長さんからしたら、とてつもなく負けてやっている方だと言っていた。アデルは、この猪のスープでも別に問題なく食べていた。なら、パイアの肉じゃなくても別にいいね?と聞くが、

「だめ、これで我慢しているだけで、本当はパイアの出汁で作ったスープが飲みたいの!」

「でも、パイアはもう殺しちゃったろ?」

「ううん。普通の動物なら死ぬけど、魔物は死なないの。魔物は、自分を倒したものが、自分より強かったら、強くなって蘇るし、逆に弱かったら、弱くなって蘇るんだよ」

「ってことは…」

「そう、つぎ蘇った時はおそらく前よりも強くなっているっていうことだよ」

精肉店の店長も割って入ってくる。

「ちなみに、蘇るまでにかかる時間は?」

「2週間」

「はっや!」

「てことは、もうそろそろ復活するじゃんか!」

「どうすんの?」

「こっちが聞きたいよ!どれくらい強くなるの?」

「1.1から1.5倍だって」

「あ、ごめん。意外といけそう」

「え!それはまことでございますか!英雄様!」

 精肉店の店長が目をキラキラさせながら見てくる。俺みたいな陰キャは女子のキラキラとした目に対しては弱いが、男子の目のキラキラについては耐性が最もある人たちだと俺は思う。だから、狼狽えたりなどしない。店長のキラキラとした目は無視して話を続ける。

「しばらくの間、俺を一人にさせてください、アデルなら付いてきてもいいです」

「何をするの?」

「パイアをこれ以上強くさせないための修行をするのさ、今回のパイアが1.5倍になってても正直まだ楽勝だ。でもこれ以上強くなったらわからない。だからパイアを捕まえて、あえて倒さなければ、強くはならないだろ?だから、パイアを捕獲するための修行をする」

「よし、ようわからんが、そうすることにしよう。近隣住民には、英雄様の修行を邪魔なさらないようにと注意しておきます。ところで、修行場所はどこになさるので?」

「牙の丘。あそこなら、パイアが復活しても多少わかりやすいだろう?」

「でも、そこまでは遠いですよ」

「わかってる、そこも修行の一環だ」

「え?」

「こっからあっちに行くまで一時間もかからなけりゃ、パイアの攻撃なんか楽々で避けられるさ」

「なるほど、わかりました。いつ出発なさるので?」

「いまだ」

「え?」

「アデル。俺の足を掴んでおけ」

「ふぇ!?なんで私がヨークの足を掴まないといけないの!?」

「いいから!じゃあ行ってきまーす!

フライ

飛翔!!」


テテテテッテーン!


ヨークは、飛翔のスキルを手に入れた!

僕とアデルは天空に舞った。


第二章 飛翔


(※しばらくアデル目線です)


 私は、ゆっくりと目を開けた。そこは、雲の上だった。まるで鳥になったような気分。上を見るとヨークがいた。彼は、鳥になっていた。彼の背中には漆黒の翼があった。

 その時、手がずるっと滑った。

「ヨーク!この体勢じゃ落ちちゃう!」

「あ、ごめん!とりあえずアデルが大丈夫なように試行錯誤する!」

 そして、彼は私を持ち上げて、お姫様抱っこのような形で抱え込んでくれた。ここで思わず赤面。

「ヨ、ヨークいくらなんでもこの体勢は恥ずかしいって」

「え?でもさっきよりは安全だろ?」

「そうだけど…」

「それに、誰も見てないだろ?」

 それから私は、赤面したまま、数分間のフライトを見ていた。


「起きて!」

うーん…。私は多分フライトの途中で寝てしまったのだろう。いつの間にかフライトは終わり、地面に寝かされているようだった。

目の前にはヨークの顔。ハッと起き上がる。正直いうと結構近かったから、びっくりして反射的に起き上がってしまったのだ

「痛っ!」

「ごめん!」

 急いで駆け寄ると、ヨークは笑っていた。

「あの時みたいだな。ほんと」

 よく見ると、ここは初めてヨークと会った場所だ。

「うん。ほんとだね」

 そこで二人は、共に笑い合った。

 数時間後、黄昏の中、ドシン、ドシンと大地を震わす音がした。


(※ここからは再びヨーク視点です)


第三章 パイア、再び襲来


 僕は、その音がした方に身構えた。ゆっくりと、その巨体が見えてくる。…前よりもデカくなってんなこいつ。巨大な牙。ついでに言うと、この間に、パイアを殺さない方法を思いついていたが、こんなにデカくなってると思わなかった。だから、考えた作戦は通用しなさそうだな。

「久しぶりだな。元気にしてたか?あぁ、ごめん、お前蘇ったばっかりか、すまん」

「黙れ」

「ん?アデル、何か言った?」

「ヨークが言ったんじゃないの?」

「私との勝負に集中しろ」

「もしかして…パイアが話しているのか?」

「そうだ」

「ふーん、話せるようになってんだ。じゃあ確かにこの前よりも、強くなってる可能性が高いな」

「さぁ、始めよう。私のリベンジマッチを!


ミミクリー

擬態!!」


パイアの周りに煙が出てきた。数秒後、そこに巨大なパイアの姿などなく、一人の美少女が。どこから現れたんだ?こいつは。彼女は、腰元から何かを取り出した。あのパイアの牙とほとんど同じ形状だった。違いが一つだけあり、それは持ち手があり、振り回しやすいようになっていたことだ。それを持って彼女は走ってきた。僕は慌てて、飛ぶ。

フライ

「飛翔!!」


空に飛んだ。間一髪、避けることに成功した。

「あいつは誰だ?」

「覚えていないのか?さっきも話していただろう?」

「まさか、あいつがパイア?」

「そうさ、その通りだよ、私が手に入れた、新たなスキルミミクリーを使えばこんなこと容易くできる」

「擬態、ってわけだな」

「そうだよ」

 だが悪いが今回も勝たせてもらおう。

ウォーター

「 水!! 」


まるで、洪水が起きたかのように、あたり一面が数秒で水浸しになった。

「そんなことして何になる?」

「こっからさ」

ベルゼビュート

「暴 食 之 王!!」


 でもこれでパイアを食べたわけではない。パイアの周りの土を食べた。

「当たってないんだけど?命中率悪くなってるよ、前より」

「これでいいのさ」

リリース

「返却!!」


水と土が混ざったことで、土は泥になり、それを彼女の上から大量にぶちまけた。

「お前は、泥の中でどのくらい耐えられるかな」

「な?ふざけてるのか?………た、頼む!助けてくれ!」

もう、彼女の姿は見えない。でも、助けてくれって女の子に言われたら、助けるしかないじゃないか!

「アデル、手伝ってくれ!」

「え?なんで?」

「あいつをやっぱり、助けてやりたいんだ!」

「でも、あいつは魔物だよ!」

「助けてくれって言われたら、俺はどうしても助けてやりたくなるんだ!」

「ヨークはお人よしだな。わかったよ」

 僕らは必死で、パイアを助けてやった。数分後、彼女は起き上がる。

「なんで助けた?」

「君が、助けを求めてたから」

「そんな理由で私を助けたのか」

「あぁ」

「助けられたのなら、私はお前以下だ」

「お前の軍門に降ったほうがいいだろう」

「今日から私はお主の部下だ」

「えぇ?」

「主の名前はなんでございましょう」

「ヨークだけど」

「まぁ、これからよろしく頼む、ヨーク様」

「様付けなんかいらないって」

「ヨーク様」

「ヨークで良いって」

「わ、わかりました。ヨーク」

「これからよろしく。パイア」

「…ヨークに少し、頼み事がある。パイアという名前じゃない別の名前を考えてくれるか?」

「え?なんでだ?」

「人がいるところでパイアなんて言われたら、怪しまれる」

「わかった。なら…セリシアなんてどうだ?」

「よし、それでいい。私はこれからセリシアと呼んでくれ」

「よろしく、セリシア!」

 ヨークは、セリシアという仲間パイアを手に入れた。

テテテテッテーン!


セリシアが仲間になった!


第四章 恋人


 帰るのは少し一苦労した。途中で、魔物が数匹湧いて出てきたし、なんせ、飛翔では、二人とも抱えられないから、徒歩で帰った。ただ、魔物は正直にいうと、暴食之王で一発KOなので、特に問題はなかった。

 ようやくヨーク、セリシア、アデルは一緒に街に戻った。街の人がこちらを見てくる。

「英雄様、パイア退治はどうなりましたか?」

「あぁ…退治したよ」

「ヨーク?」

 こちらをセリシアが、睨んでいる。思わず、見て見ぬふりをした。

「と、とりあえず疲れたから。家で寝るわ」

「は、ははぁ。了解です」

 家に入ったら、速攻で自分はベットインしようとした。なんせ、こうでもしないと、セリシアに怒られそうだったからね。でも、運よく、セリシアはそんな俺を無視して、シャワーに入って行った。そういえば、泥まみれだったな。俺の部屋は2LDKだ。片方が、ベットルームになっていて、片方が、シャワールーム。

食事をとり、夜もふけてきたので寝ようとしたが、ベットは二つしかない。セリシアは、アデルのベットで寝ることにした。でも、寝てからすぐ目が覚めた。セリシア……。すまんけど、いびきがデカすぎる。アデルはゆっくりと起き上がり、こっちにきて、セリシアに聞こえないように、

「こっちのベットで寝かせて?」

「え?い、良いけど…」

「…お邪魔しまーす」

 ゆっくりとベットの中にアデルが入ってくる。彼女にうっかり触れる。

「やっぱり、狭いね」

「今度、ベット買いに行こうね」

「でも、今日はこうするしかないね、寝るなら」

「あのさ…」

「何?」

「……この前、私のこと、可愛いって言ってたよね」

「ん!聞いてたの!?」

「しーっ。うん、聞こえてたんだよ」

「本当に思ってる?」

 僕はゆっくり寝返りを打って、アデルの方を向く。アデルもこちらを向いていた。彼女の顔は赤面していた。僕も赤面している。

「そんなこと、恥ずかしくて言えないって」

「思ってないの?」

「いや、そういう事じゃ…もう言うよ!可愛いと思ってる!好きだと思ってる!」

 彼女はさらに赤面する。

「私も、ヨークのことが……好き」

え?本当に?これって……相思相愛ってやつじゃない?

「付き合う?」

「えぇー!!」

「し、静かに。セリシアに聞こえないようにしよう」

「ご、ごめん。い、いい、よ」

「やった!そ、それじゃあ。よろしくね!ヨーク」

 えー!こ、これって、恋人の関係ができたってこと?うぅ、今考えると、急展開すぎたな……。

テテテテッテーン!


ヨークはアデルと、恋人の関係になった。




第五章 生活


僕は、ゆっくりと起き上がる。隣ではアデルが寝ている。僕は昨日のことを思い出して、赤面した。彼女は、スースー、と寝息を立てていた。

布団がずれている。寒いだろう。布団を直しておいてやる。やっぱり、こう見ると可愛いな。

風呂でも入るかー。ゆっくりとシャワールームに入る。実は、この家にはシャワールームなどない。なので、もう一つの部屋をシャワールームとして使っている。この居室はシャワールームだけど何せ、シャワーなんてないからね。水のスキルで、体を洗っている。のんびりと、至福の時間に浸っていると、外から生活音がし始めた。二人とも起きたかな?僕は服を着て、外に出る。すると目の前にセリシアが。

「おはようございます」

「お、おう。寝れたか?」

 やばい。昨日の件で説教されるか?

「えぇ、ぐっすり眠れました」

 彼女の視線は俺の後ろに向いていた。

「あ、シャワー?ごめん、ごめん。ゆっくりしていいよ」

「ありがたき幸せ」

「後、セリシア。そう言う口調じゃなくても別にいいからね」

「は、分かりました」

 キッチンに行くと、アデルがエプロン姿で立っていた。

「おはよう。ヨーク」

「……おはよう。アデル」

「…」

「…」

やばい。昨日のことを思い出すとなかなか話しかけられない。

「…ところで、何を作ってるの?」

「えーっと、野草炒めを」

「へぇー、ちょっと味見させて」

「どう?ヨーク」

 ちょっとスプーンで掬って食べてみる。う、すまん。アデルのことはずっと可愛いなって思ってるんだけど、料理の腕はそこまでなんだな…。アデルには失礼だが、吐き気がするレベルだぞ、これ。

「ご、ごめん。アデルに迷惑かけたくないから、俺が今から作るよ」

「え?でもいいよ」

「俺の恋人、なんだから。ゆっくり休んどいて」

「……分かったよ、楽しみにしてるよ。ヨーク」

 そして、アデルはキッチンから出ていった。危ねぇ…。あのままアデルに任せたままだったら。俺らはどうなっていたことか。そして、結局アデルは、俺が作った野草炒めで満足したようだ。

「セリシア、俺たちは鍛錬に行ってくるから。留守番よろしくな」

「分かりました。ヨーク。気をつけて行ってらっしゃい」

「行こう、アデル。飛翔」

僕らはあの牙の丘で毎日鍛錬している。もし、危ない魔物なんかに襲われたら大変だからね。(と言っても大抵の敵は暴食之王でワンパンだけどね)彼女は、ハンデとして、未来予知を使わせてあげている。それでも、いつもは暴食之王を出して、一瞬で終わるが、でも、昨日のアレで、さらに親密度は上がっているはずだから、未来予知はさらに未来まで見えるようになっているだろうから、手強いだろうな。また、セリシアから片方の牙を渡されているから、もっと強くなっているのは必然だ。僕は構えた。アデルが、走ってきた。

一時間後一旦鍛錬をやめ、休憩をすることにした。やはり、昨日の鍛錬の時より、強くなっている。

「アデルもだいぶ強くなってるね」

「どのくらい先まで見えるの?」

「1分は先を見れるようになっているよ」

「最初は、15秒だったから、45秒も先が見れるようになってる!すごいじゃん!」

「うん。ヨークに負けないために強くなろうって思い始めたからね」

 ここで、僕は思わず、昨日、恋人同士になったんだ。どうせなら、デートくらい一緒にしたらどうだ、と思った。

「それでさ、最近鍛錬くらいしかやってないから、今からさ、休憩がてらデートにでも行かない?」

「デ、デート!?」

アデル、すぐに赤面する癖、直したほうがいいぞ。

「恋人同士なんだし、初デート!なんてどうかな」

「う、う〜ん。まぁ、いいか!」

「よーし、出発!」

僕らは、天空に舞った。


こうして、今回はセリシアという仲間ができたし、アデルと恋人同士になった。



次のステージに進みますか?


→YES →NO


→YES →NO




ロード中です。少々お待ちください。


To be continued.

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