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IQ141のトリセツ  作者: オバケのボス
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新品の靴

 少年の犯したクラス中を震撼させた消しゴム事件が終息し暫くすると、担任の先生に帰り際に呼ばれた。

「これ、お母さんに渡してね。」

と、割と大きな箱を手渡された。

 少年は、中身は何だろうと思いながら持ち帰り素直に母親に渡した。

母親がそれを開けると、少年の足のサイズにピッタリの靴が入っていた。誕生日でもないのに、こんなハイカラな新品の靴をくれるとは。

少年は訝しみ思った。多分、先日の事件の件で少年を誘導し貶めたお詫びなのだろう。

 しかし、そこは子供、素直に喜び学校に履いていくことにした。

 余談だが、当時は、新品の靴を履いていくと少し恥ずかしいので、わざと泥を付けたり汚したりして履いたものだ。

 ある日の放課後、少年が忘れ物を取りに教室に戻ると、なんと入り口に同じ新しい靴が脱いであった。

その生徒は先生と長く話をしているようだった。

少年は教室に入らず考えた。

先生は自分だけではなく他の生徒にも同じものをあげたのか。

何故、ここに自分と同じ新品の靴があるのか。

理由もなく少年は葛藤し、気が付けばその靴を持ち去り、近くの川に捨てていた。

 心の中で何かが許せなかった。





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