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裏話9

 向こうは丸腰かなとか思ったら、そうじゃなかった。

 普通に魔法杖取り出して、攻撃魔法を撃ってくる。

 それを鉈で切り裂いて、近づく。

 蹴りを入れる。

 ヤバいくらい強いヤンキーがリーダーのようだから、リーダーさんでいっか。

 リーダーさんが俺の蹴りによって吹っ飛ぶ。

 そのまま、廃墟の壁に激突する。

 油断はできない。

 立ち上がる前に、足を潰そう。

 俺は追撃をかけ、リーダーさんが動くよりもはやく彼に近づくと、鉈を振り上げ、振り下ろす。

 まずは、両足。

 次に、両腕。

 それらを落とし、ダルマにする。

 傷口を魔法でこんがり焼いて、血止め完了っと。

 大丈夫、龍神族の爺ちゃんならちゃんとくっつけてくれるはずだから。


 両腕と両足は道具袋にしまう。

 これで腐敗が進む心配もない。


 「な、え?」


 何が起きているのかわからない。

 そんな顔で驚かれる。

 騒がれても五月蝿そうなので、顔に一発入れて喉を潰しておく。

 よし、終わり!!


 「おい! お前らのリーダーやっつけたぞ!

 まだやるか?!」


 リーダーさん含め、かなり怯えた視線が向けられる。

 残りのお仲間さん達が投降するのに、数分もかからなかった。



 ブランと、捕まっていたブランの舎弟を回収する。

 あーあー、ボコボコにされてんじゃん。

 胸が上下してるから生きてるな。

 よし、爺ちゃん呼ぼう。

 爺ちゃんはすぐ来てくれた。


 「おぅ、坊主。あけましておめでとう」


 極東の島国、そこの民族衣装である着物姿。

 若い方が好きらしく、今日の外見も二十代前半の青年である。

 そんな爺ちゃんに俺も返す。


 「あけましておめでとう、爺ちゃん。

 この子達と向こうの軽トラの子宜しく。

 はい、こっちの子の手足はこれね」


 我ながらサイコパスの会話だと思わなくもない。

 仕方ないだろう。

 だって先手必勝しないと俺がダルマになるかもだし。


 「わかったわかった」


 そんな爺ちゃんの登場に、ブランの舎弟と今回喧嘩を仕掛けてきた連中の空気が凍りついた。

 ?

 魔族って、よくわからない。

 爺ちゃんは、そんな空気の冷たさに気づかずに怪我を治していく。

 ダルマになったリーダーさんもちゃんと治してくれた。


 「それじゃ、ヤンチャもほどほどにしとけよ。

 この子らは野盗とはちがうんだからな」


 爺ちゃんが軽トラとともに帰る時に、そう釘を刺されてしまう。

 わかってるよ。

 基本的にこんなことやりたくもない。大変だし。

 今回は特別だ。


 さて、その頃には敵も味方も静かになっていた。

 意識が戻ったブラン達を連れて帰る時ですら、相手は何か言いたそうにしていたが結局なにも言ってこなかった。


 ブランの舎弟たちに街まで送ってもらい、舎弟達を見送る。

 だいぶ感謝されたが、感謝されるほどのことはしていない。

 むしろ、怖がられると思っていたが、そうでもなかった。


 舎弟達の背を見送って、さてこれからどうしようか?

 となった時、ブランが言ってきた。


 「悪かった」


 「なにが?」


 「それと、ありがとう」


 「お前もか。別にそんなこと言われるようなことしてないし。

 だから、気にすんな」


 「今回のこともだけど、実技の授業の時のことも含めてる」


 「いや、含めなくていいし。

 あ、そうだ。そこまで恩を感じてるなら、アレだ。

 夕飯奢れ、それでチャラ。はい、この話はもう終わり」


 俺が提案すると、


 「……わかったよ」


 渋々といった感じでブランが了承した。


 うーん、これもスレ民への土産話になるかな?

 本当のこと言ったら、それこそサイコパス扱いされそうだから、うん、ツーリングに行ったってことにしよう。

 そうしよう。

 バイクで遠出することを、ツーリングって言うし。

 嘘ではないもん。


 それからもう一日だけ魔界に滞在し、俺はブランと一緒に学園へ帰ってきたのだった。

 

ちなみに、ちらっと回想で出てきた農高には、この主人公よりヤベェ先輩がゴロゴロいます。


そこまで書けるかわからないので、ここで書いとこうかと思った次第です。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 農業、高校?ってなんだっけ?
[良い点] あぁ、NOUMINだらけのNOUKOUってやつですね(白目
[気になる点] あれ?魔王様の婿候補、以外とたくさん…? [一言] まあ相性もあるんだろうけど
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