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【無双】底辺農民学生の頑張り物語【してみた】  作者: カズキ
お前は、俺を、怒らせた
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お節介

コテハン考察厨の指示に従って、魔眼保持者は魔法を展開させた。

それは、ヤマトの兄がいるアジトの建物を一時的に世界から隔離する魔法だ。

封印に近いそれ。

そこからさらに魔眼保持者は魔法を展開させる。

ヤマトの兄、ウスノ以外を魔法で全員眠らせたのである。

そして、ウスノの元へ考察厨を転移させたのだ。


その様子を、魔眼保持者は魔眼を使って監視する。

合図があればすぐに考察厨を逃がすためだ。


ウスノの前に現れた考察厨は、ピンク色の髪を靡かせて、堂々と彼の前に立った。

それは、少女だった。

十代半ばほどの少女。


「誰だ、お前?」


「さて、誰でしょう?」


少女は名乗らず、ただ楽しげにウスノを見た。


「退治に来たぜ、お兄ちゃん?」


ゆらり、とウスノの姿が消える。

と、少女の背後から剣が突き出てきた。

クソ担任を刺した、あの剣だ。

それを、少女はひらりと避けた。


「肉体言語じゃなく、武器を使うか。

まぁ、いいぜ?

よっと」


少女はウスノの腕を蹴りあげる。

剣を持っている方の腕だ。

剣が床に落ちて転がった。


「弱いなー?

お兄ちゃん??」


ニヤニヤと少女はさらにウスノの腹へ蹴りを入れた。

ウスノは一気に吹っ飛ばされ、床を転がった。

その顔をさらに蹴りつけた。

一方的だった。


「なあ、女神から貰った力で弱い者虐めするのは楽しかったか??」


ウスノの髪を掴み、顔を持ち上げる。

ウスノが少女を睨みつける。


「楽しくないわけないよな。

誰だって、強くなったらその力を使いたくなるのは仕方ない。

でも、所詮ニセモノだ」


少女は、無表情だった。

笑顔を消し、ボコボコにウスノを蹴りつけ殴り続けている。

やがて、それを止めてウスノの胸ぐらを掴み持ち上げた。


「本当なら、お前を殴るのはヤマトの役目なんだろうけどな。

さすがに見てられなくてお節介を焼くことにした。

お前、仮にもあいつの【兄】なんだろ?

なんで弟のことを守らなかった?

体が弱かったから?

弟の方が恵まれてて、ズルいって思ったんだよな。

まぁ、お前にもそれなりの理由があるってのは察せる。

でもな、やっちゃダメなことがあるって気づくべきだった。

学ぶべきだった。


誰も、それをお前に教えなかったのがお前の1番の不幸だな。

親も家族も、子供は選べない」


「知った、ふうな口を、きくな!!」


吠えるウスノを、少女は床に叩きつけた。

そして、


「……お前は、本当ならとっくに終わってるはずの命だ」


小さく、少女は言い返した。

少女の目はしかし、ウスノを見ていない。

誰かを重ねているようにみえる。


「お前を終わらせるのは本来ならヤマトの役目なんだろう。

でも、さすがにそれは酷過ぎるからな。


ヤマトは優しすぎる。

アイツにお前は殺せない。

ヤマトに家族は殺せない。

絶対にな。

仮にそれが出来たなら、今度こそアイツは壊れかねない。

壊れて。堕ちて。狂って。

こちら側に戻って来れなくなる。


まぁきっと、それが女神の目的なんだろう。


だからお節介、なんだよ」


ウスノは、その言葉の意味を正確に理解した。


「ウスノ・ディケ、お前は最初から利用されてた」


少女は言いながら、落ちた剣を拾った。

その切っ先を、少女はウスノへむける。


「それが?」


「それでも、利用され続けたのか」


「……生きていたかったんだ。

それだけだ」


その答えを聞いて、少女はどこか満足そうな表情になると剣を振り上げた。


■■■


395:考察厨

さて、と

これが俺の本気だぜ

(๑•̀ㅂ•́)و✧


つ【反社のアジトが爆発炎上してる動画】


396:考察厨

火薬の量がちっと多かったかな

(*´・ω・`)=3


397:名無しの冒険者

( ゜д゜)ポカーン


398:名無しの冒険者

( ゜д゜)


399:名無しの冒険者

え、これ、え??


400:考察厨

とりま、中ボスは退治したぞ


401:名無しの冒険者

えっと、それって


402:考察厨

とりま、首級はとったから

あとでスネークに渡しとくか

ところで、ゲラウトヒア達の方はどうなってる??

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ピンクの髪の少女(笑)
[一言] 考察厨は同一人物かパラレルな存在かはわからないけど、ピンクゴリラ?
[一言] なんだろう? 本気でスネークに生首渡しそうな気もするけど、考察廚(見習い)が増えるような気もする……爆破したのは証拠隠滅か?みたいに?
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