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もふもふ・・・

 別室にて、彼女と一息つかせてもらうことにした。

 そして用意された姿見の鏡の前に俺たちは立つ。


 「な、なんじゃこりゃああああああああ!」

 「!!!!!!!!」


 驚きすぎて声も出ないミーシャさん。

 そりゃそうだ、『人』ではなくなっていたからだ。

 この世界に合わせた姿に替えられたということなのか?

 俺は、ひつじだ。うん。そして彼女は猫だ。うん。


 うん。落ち着こう。


 俺は頭に渦巻いて丸くなった形の二本の角が。そして特徴なのは瞳。横に長い瞳孔。

 もともと緩くウェーブしてた髪の毛もさらに癖が強くなって、クリーム色の毛色がまさに羊。

 じいちゃんとこでは従僕という、ほぼ秘書のような文官だったので髪も伸ばしていたからそれも祟ってさらにモコモコふわふわ。ミーシャさんにもらった、彼女の目の色と同じ緑のベルベットリボンがモコモコに埋まりそう。

 ミーシャさんは、金の毛色と同じ猫耳が頭の上に生えている。

 ネコらしく瞳孔は縦に長い、驚いて固まっているらしくスカートから覗く尻尾がぶわわと膨らんでいる。

 ・・・ナニソレ、可愛いんですけど!と、俺は内心どったんばったん悶えていた。


 二人して客間の椅子にどっさ!と座り、深呼吸した。

 お茶を運んできてくれた子は、おさるっぽかった。

 控えている騎士は、犬っぽいもの、熊っぽいもの、そもそも完全な獣姿のものや、俺たちのように一部が獣のものと様々だ。どんな世界観なのだ。


 「ラルト君、お願いがあるの。」


 ミーシャさんが真剣な顔つきで、俺を見つめる。


 「髪の毛とか触らせて!」


 モフモフモフモフ


 「!前と違う感触だわ!動物っぽい毛の触り心地!」


 そういって俺の後ろに束ねた髪の毛をモフモフともみまくる。

 猫が柔らかいものを揉んでるようで、とても、、、素敵だ。(キリリ)


 少し落ち着いたところに、豚っぽいぽっちゃりしたしかし衣服はごりっぱな青年がやってきた。


 「勇者様たちですね、まずは召喚にこたえてくださりありがとうございます。」


 そういって彼は素敵にお辞儀した。


 「私はこの帝国の王子 ブルタンと申します。」

 

 俺は吹きそうになったが、気合いでこらえた。名まえは体を表す。そしてどことなく可愛らしい名だ。


 「召喚の際にお体を障ったようですが、大丈夫ですか?体調がよろしければ父、王様が話がしたいと申しております。いかがですか?」


 彼はとても丁寧で心使いのできる人らしい。俺たちはだいぶ落ち着きを取り戻したので、話を聞くことにした。

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