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上条龍美

上条龍美

 新しく出来た友人から驚愕の事実をぶつけられる。

「ええっ、あの二人付き合ってるのっ」

「そうっすよ」

 龍美は大声を出したのであわてて辺りを見渡して首を縮める。

「いちはやく自分の作戦を……生徒会長としての権利を行使して、校内放送で龍美ちゃんが食玩マニアだって言う事をばらそうというのを察知したっす。間違いなく、冬治が恨まれるって言って反対してさっきみたいなことになったっす」

 ラーメンをすすりながら下舌虎子は続ける。

「彼氏が恨まれないように立ちまわるのは彼女の務めだって言っていたっす……かっこいいっすねぇ」

「……」

「おーい、龍美ちゃん?」

「あ、うん。何?」

「……もしかして龍美ちゃんは」

 続けようとする虎子の口にチャーシューを突っ込む。

「チャーシュー、好きでしょ?」

「好きっす。見ての通り好きな物は最後にとっておく派っすよ?」

 脇にどけられているチャーシューを自慢げに見せて虎子は笑う。

「だから、元気のない龍美ちゃんにプレゼントするっすよ」

「意味わかんない」

「ま、友達記念日ってやつっすよ」

 龍美の肩に手を置いて虎子は続ける。

「大丈夫っす、欲しくなったら奪っちゃえばいいんすから」

「え?」

「最後に幸せになった奴が勝ちっすよ」

「そっか……そうかな?」

「そうっすよ。個性としてまず語尾に『~っす』ってつけるのはどうっすか?」

「……遠慮しとく」

 そうなったら何だか余計に遠くなってしまうと確信するのだった。


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