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クラトおじさん、過去に決着をつけにくる

しつこいようだけど、ルーフスはハルトを起こしたりドラゴンに手紙を運んだりしたハリポタで例えると不死鳥サイズのフニカさんの使い魔。

「……まだ、夢を見てるみたいだ」

 胸に輝くプラチナバッチ。ハルヤは不思議そうにそのバッチに触れる。

「いきなりプラチナバッチだなんて前代未聞だからね。それにプラチナバッチ取得において最年少じゃないか、父さんを越したも同然だよ」

 ユキヤが古い文献を読みながら言う。

「あぁ、これが最年少かな。四十九歳だってさ……四十二年も更新したんだね」

 彼はプラチナバッチの最年少取得者を調べていたようである。

「オレ、じいちゃんの手伝いするためにゴールドバッチ目指してたのにもうプラチナバッチ取っちゃったら……何をすればいいんだろう」

 ぷらぷらと足をぶらつかせるハルヤ。

「僕に魔法を教えてくれるんじゃないの?」

 エンはハルヤの頬を舐める。

 既に町中にエンの話が広がっているため、もういいだろうと変化を解いたのだ。

 最も、室内にいる間はルーフスと同じくらいの大きさを保たざるをえないのだが。

「エン、本当にいいの? エンの家だって作れるんだよ? 窮屈じゃない?」

 ハルヤがそう尋ねる。

 エンにとっては魔法使いの家はあまりにも小さいため、エンサイズの家を作ろうと話も持ち上がったのだが、エンはハルヤの家にいることを選んだのだ。

「うん、そっちの方が魔法使いになじみやすいと思うし、何より僕はハルヤと一緒にいたいんだ。一人は寂しいよ……変化の魔法をし続けるのはそんなに苦じゃないし」

 すっかりハルヤに懐いた様子のエン。

 ハルヤもそんなエンを受け入れている。

「まるでペットだね」

 ユキヤは笑う。

「あら、友達でしょ?」

 と、フニカも笑った。

「……もう、ハル坊なんて呼べねーな」

「わぁ」

「……クラトさん。何しに来たのかしら」

 そんな時、突然現れたクラト。

 わぁ、なんて言いつつもユキヤはあまり驚きを見せていないが、フニカは眉を顰めた。

「今日はお前と喧嘩しに来たんじゃねぇよ。謝りに来たんだ」

 ぽりぽりとクラトは頭をかく。

「謝る……ですって?」

 フニカが拍子抜けしたような表情を浮かべた。

「あぁ、オレはお前の事が好きだった」

「はぁ?!」

 フニカは咄嗟にユキヤの方を見る。

 話を聞け、とでも言うように頷くユキヤに納得がいかないようだったが、フニカは再びクラトの方を向いた。

「だから、兄貴と結婚したお前を逆恨みしたんだ。それでずっと……ひどい態度をとって、悪かった」

 頭を下げるクラト。

「い、いきなりそんなこと言われても……あの、これ……どうすればいいのか」

 フニカは困惑する。そりゃそうだろう、昔から仲が良かったのに突然態度の悪くなった幼馴染がいきなり告白してきた挙句に謝ってきたのだから。

 しかも、家族の前で。

 ハッ、とフニカはハルヤの方を振り返る。

ぽかーんと口をあけ、茫然としているハルヤ。

「どうもしねぇでいいよ。俺は謝りたかっただけだ。……けじめをつけようと思ってな」

 それだけ言うと、クラトは家を出て行った。

「ちょ……よくわかんないわ、クラは……」

頭に手を添え、ため息をつくフニカ。

「……やっと、義妹ができそうだよ」

 対照的に、ユキヤは楽しそうに笑った。

 そして、フニカの言葉に驚くハルヤ。

「お母さん、クラおじさんのことクラって呼んだ……!」

 ハルヤが産まれた時にはもう仲が悪かった二人。話には聞いていたが、本当に愛称で呼んでいるのを見ると、やはり驚いてしまうのだろう。

「えぇ、私とクラは仲が良かったの。昔はね……でも、理由がわかってすっきりしたわ。なんでこのタイミングかはわからないけど」

 不思議そうな顔をするフニカ、笑いをこらえるユキヤ。

「いいじゃないか、すっきりしたんでしょ」

 よく話をわかっていないエンは、驚いた顔から戻れないハルヤの頬を舐める。

「ハルヤ?」

「あ、いや、大丈夫……」

 そんなハルヤの様子もおかしくて仕方ないユキヤは、とうとう吹き出してしまい声を上げて笑い出す。

 それに釣られて笑うエン、そしてハルヤ、フニカ……。

 平和な時間が、戻ってきたのだ。



ここまで書いてクラトが大好きになった記憶がある。クラト可愛いよクラト。

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