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〜こんな節分は嫌だ〜

節分の日に間に合わなかった!!

そして今回は短めです。

「福は内!鬼は外!」

「やめて!痛いのじゃ」


今日は節分なのじゃ。

色々と忙しい筆者(薙原暦)に代わってお送りしたいのじゃが…

いかんせん今日は節分、二回も言ってしまったが鬼にとって今日は脅威なのじゃ。

なにせ苦手な豆(大豆)を投げ付けてくるのじゃからな。

中には、豆だからと小豆などの他の豆を撒くところもあるらしいが、それは鬼に対しては効果がないのじゃ

炒った豆でないと鬼退治はできないのじゃ

なぜ鬼は炒った豆が苦手なのかって?

それは炒った豆だとアレルギー反応が出て大変なのじゃ。

肌に痒みが走ったり、被れたり…はたまた発情したり…

…………はっ…弱点を細かく説明してしもうた!

とにかく鬼は皆大豆アレルギー持ちなのじゃ。

豆投げ付けてこないでよ?


さて冒頭に戻るとしよう。

今は、神社でそこの巫女さんをしている美咲に、追いかけ回されている最中なのじゃ

豆ガトリングを片手にのう…

どこで調達したのかは知らんのじゃが、そんなもんもってくるとは…いったいわきちに何の恨みがあるというのじゃ…


わきちは神社に居候している身である。

村のしょうもない争いから逃れて行き倒れたところを美咲が拾ってくれたのじゃ

言葉に変えられないほど感謝しておる。

なのに…

なのに…!

「何の仕打ちじゃーっ!」

「ウフフ、神社が豆まきしないと示しがつかないでしょう?」

「だからといってこれはないであろう!?」

「大丈夫、撃っている大豆は炒ったものではありませんので」

「ガトリングガンで撃っている子と事態が間違いなのじゃ〜っ!」

「ふふっ、普通に撒くだけじゃつまらないでしょう?だから今年はサバゲー風に豆まきを町内でお祭りをやっているのですよ。」

「サバゲーって…戦場か!?」

「ええ…たった今、赤組の第一防衛ラインが突破されたみたいですよ」

「………」(ポカーン)

「あら、なに鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔をしちゃて…」

「いやいや現に豆鉄砲をくらっている最中なのじゃが…」

「おや、暦さんとこの氷羅ちゃんが特攻隊率いて赤組に突撃をしたようです」

「氷羅ーっ!」

「ちなみに、彼女は、突撃する前に『この戦いが終わったらかき氷にかき氷をかけたかき氷をたらふく食べるんだ』と言っていたようです」

「死亡フラグバリバリなのじゃ!つかそれはかき氷の盛り合わせというものではなかろうか!?」

「あらあら、的確にツッコミを入れているところ悪いのですが、そろそろ自分の身を案じたほうがいいのではないでしょうか?」

「はっ…しまった!!」

「ふふふ、遅い!」

美咲の魔の手はわきちの胸に伸びてきて…

そして…


――――――――――――――――――――


「やれやれ…」

どうも薙原です。

節分の日に突如始まった豆まき戦争

町は赤組と青組にわかれ互いのソウルをぶつけ合った。

貞子さんは、軍師として青組を指揮し氷羅ちゃんは先鋒として一番槍を挙げた。

僕はというと、完全に祭りに巻き込まれた感じであって、命からがら逃げ続けたのであった。

そしてようやくたどり着いたのが、美咲さんとこの神社である。

下界の騒々しさとはうってかわって、ここは静けさが漂う。

まるで嵐がくるまえのような…


パリッ


おや何か踏んだようだ…

大豆みたいだけど…辺り一面に転がっている。

なるほど、台風一過というわけか

それにしても、二人はどこへ行ったのだろう?

こんなお祭りの最中、大人しくしている二人じゃないと思うんだけど…

『やっ…ダメっ…』

『ほれほれ〜』

不意に神殿の方から声が聞こえてきた。

近寄ってみると声は鮮明になってくる。

『あんっ…そんな…あぁん』

『ほれほれ〜やっちゃうぞ〜』

『そんなっ…太くて…長いもの…っ!』

『暴れると突っ込んじゃうぞ〜♪』

………

僕は息と身だしなみを整えてから

「何をしとんじゃーっ!!」

勢いよく障子を開け放った。

その先にいたのは、横に倒れている、金狸ちゃんとそれに馬乗りとなっている美咲さんがいた。

二人は暴れていたのかうっすらと汗にまみれ服ははだけていた。

美咲さんの手には太くて長いもの…卑猥な表現はよそう、恵方巻きがあった。

どうやら金狸ちゃんに無理矢理恵方巻きを食べさせようとしていたようだ。

「なんですか…その、寝取っていた現場を目撃されたような目は…」

「あら〜いらっしゃい〜」

いかん美咲さんが酔っぱらっている。

誰だ彼女にお神酒なんか飲ませたやつは?

「た、助かったのじゃ!!」

金狸ちゃんがうるうるとした目でこちらに助けを求めてくる。

助けたいのは山々何だけどさ…

相手がねえ…

「なぁにぃ?私と金狸ちゃんの愛の巣に邪魔しようってんのぉ?」

美咲バーストが立ち塞がる!

暦はどうする?

あれこれ考えた結果これが最良の方法だと判断した。

「お楽しみ続けてくださ〜い」

暦は逃げ出した!

「殺生じゃ〜っ!」

後ろから金狸ちゃんの悲鳴が聞こえてくる。

すまん、これが互いに幸せとなる唯一の方々なんだ。


そして数日後…

ふたたび会ったとき二人は妙に艶々していたのであった…


ところで、吸血鬼や鬼神とかに炒った豆は通用するのかな?

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