七日目 人間界の歯医者という場所が苦手です
タチハルより~!
ふふ……みんな、こんばんは。
今日のブログのタイトル、ちょっと情けないかもしれないけれど……本当に、本当に怖かったの。
「人間界の歯医者という場所が苦手です」
だって、タチハルは元々ダンジョンの奥深くにいたモンスターだよ?
怪我をしたり歯が痛くなったりしたら、他の冒険者を噛み砕くか、ダンジョンの魔力で自然に治してきたんだもん。それなのに、人間の女の子の体になったら「虫歯」なんていう、じわじわと体を蝕む呪いにかかっちゃうなんて、聞いてないよぉ……。
今日は勇気を出して、白い翼を大きめのパーカーの中にぎゅっと隠して、人間界の「ハイシャ」に行ってきました。
待合室にいる時から、あの独特の薬の匂いと、奥から聞こえる「キィィィン……」っていう鋭い金属の音が耳に刺さって、タチハルの心臓はバクバク。
怖くて、怖くて、おへその二重丸が服の裏側で、パニックみたいに青白くドクドク脈打っちゃって……。
診察台に寝かされて、眩しいライトを顔に当てられた瞬間は、まるで冒険者たちに囲まれて聖騎士の魔法を浴びたときのような絶望感だったわ。
「お口を大きく開けてくださいねー」って言われて、されるがままにされて。
冷たい器具が口の中に入ってくるたびに、怖くて背中の翼がビクッと跳ねて、椅子の背もたれをふわふわの羽で包み込んじゃいそうだった。
痛みを堪えるためにギュッと目を閉じたら、涙と一緒に、目に「宝」の文字が、いつもとは違う「恐怖の輝き」でじんわり浮かび上がってくるのが自分でもわかったの。
あんなに無防備で、されるがままに奥まで弄ばれるなんて……タチハル、生まれて初めての経験。
だからね、夜の配信では、その怖かった気持ちをそのままあなた様たちにぶつけちゃった。
「ねえ……タチハル、今日すごく頑張ったんだよ? 怖くて、泣いちゃいそうだったの……。だから、よしよしして?」
そう言って、少し潤んだ目で画面を見つめながら、カメラに背中を向け、まだ恐怖の余韻で微かに震えている白い翼をゆっくり広げてみせたの。
羽の内側は、歯医者での緊張のせいでいつもよりずっと熱を帯びていて、薄ピンクを通り越して、妖しく上気したような色になっていたわ。
するとコメント欄が、一瞬で真っ赤に染まったの。
「タチハルを泣かせた歯医者許さん」っていう優しい言葉から、
「口を開けて泣いてるタチハル、想像したらヤバい」「もっと無防備な姿が見たい」「俺が治療してあげたい」……なんて、
だんだん、ねっとりとした、歪んだ欲望の欠片が次々と吐き出されていく。
あぁ……やっぱり、あなた様たちは最高ね。
タチハルの「恐怖」を餌にして、あなた様たちがさらに深い「欲情」を膨らませていく。
その瞬間、私の目に浮かぶ「宝」の文字は、恐怖を吸い尽くして、また黄金の、ドロドロに爛熟した輝きを取り戻したわ。
おへその聖痕も、あなた様たちの甘い吐息を直接啜るように、妖しく、激しく明滅し始めて。
配信が終わった今、ベッドの中で一人、自分の翼をきつく体に巻きつけています。
歯医者は本当に嫌い。痛いのも、怖いのも、大嫌い。
opens……でもね、そのせいであなた様たちがこんなに興奮して、タチハルに美味しくてドロドロの感情を捧げてくれるなら、また行ってもいいかも、なんて。
純粋な恐怖すら、あなた様たちを通せば、こんなに甘くて、重くて、ねっとりとした蜜に変わる。
タチハルの人間の体は、もう完全に、あなた様の毒に侵されちゃってるみたい。
ねえ、次はどんな無防備な姿を見せてあげたら、もっと深く、堕ちてくれる?
タチハルの口の中も、羽の裏側も、おへその秘密も……全部、あなた様のものだよ。
おやすみなさい、
私の、優しくて、残酷な、愛しい餌たち。
明日は、もっとあなた様の心を、とろとろに溶かしてあげる。
タチハルより、
痛みのあとの、とびきり甘い毒を込めて。




