半端なボケ
第一学年 四月十日 火曜日
宝塚ゆずり葉高等学校 一年五組教室
授業も二日目となると大半の生徒は緊張感を失っていた。
一文字が無意識に窓の方を見ると村瀬が左手で頬杖をつきながらノートを取っている。
昨日の掃除の時間に目が合った時、村瀬は何を思ったのだろうかなどと考えていると、隣の席の川本が声を掛けてきた。
「どうしたん?こっちばっかり見て、なんかあるん?」
「いや、ええ天気やからドライブ日和やなって思って・・・」
「え、岡君、バイク乗ってるの!」
一文字の半端なボケを親しくない川本は真顔で受け止めやがった。
一文字の年だとバイクの免許がせいぜいだと踏んだのだろう、実は一歳届いていないのだが。
「え、まあ・・」
「すご~い!」
教師がこちらのほうを見たので一文字と川本は話を止めて授業に戻る振りをした。
一文字の悪い癖だが、思わずかっこつけてしまった。
実際は中学の時に連れの兄貴の原付に数回乗ったことがあるだけなのだが、
バイクに乗ったことに嘘はないと、心の中で川本にこぼした言葉に正当性を与えた。
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『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』




