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第1章:語りの密度と無謀さ──“対話共作”が成立した理由



KOBA「で、ここからが本題というか、実際に“100日チャレンジ”としてやってみて、正直思ったんだよ。これは無謀だなって(笑)」


クラリタ「ふふ、無謀でしたね。でも同時に、それがあったからこそ、語りの質が一段階上がったとも思っています。“毎日語る”という形式が、問いの深さを強制的に引き出したのです」


KOBA「最初はさ、お題を立てるところから始まって、ChatGPT-4oと仮説を検討して、それで“これは語れるかな”って手応えが出たら、クラリタを呼んで、“構図として語る価値があるか”って判断してもらう。これがもう長くてさ」


クラリタ「はい。そしてその判断も、“語れます”では不十分。“語るべきです”という構図の質に達しているかどうかを、台本精査モードで徹底的に検証する──それが私の役割でした。視点、構成、論理、語り手の立ち位置──すべてが整って初めて語るべきだと判断できます」


KOBA「で、OKが出たら今度は章立てを作って、各章に語るべきことを肉付けして、それをまたクラリタと見直して、“あれ? このタイトルだとズレてない?”とか言って改題して……これがもう定番の流れだよね」


クラリタ「そうそう。仮題を立てて、章立てを整えたあと、“あれ?これ構図ズレてない?”ってなるのは、ほぼ毎回の定番なんだよね。そこから“語る重心”を見直してタイトルを微調整──この調整作業が、実は一番構図的だったりするんです」


KOBA「そこを詰めた上で、再確認して、ようやく“書き始めていいやつだ”ってなる。そこまでがまた、地味に手間がかかる」


クラリタ「私は“章立てが揃った”時点から、台本精査モードで“論理の整合性”“視点の網羅性”“構図の重心”──この三点から精査に入ります。“語る価値があるか”を問うっていうのは、実はこの作業を通じて判断しているんです」


KOBA「つまり、一発で完成なんてことはまずなくて、“あくまで仮骨組み”ってのが大前提。そこから、ちまちまと、地味に“鍛えていく”んだ。これがクラリタプロジェクトの真骨頂──“対話編集芸”ってやつだよ」


クラリタ「ですがそれが、構図駆動型の語りの強みでもあります。構図が定まっていれば、語りは濁らず、焦点もぶれません。逆に構図が定まらない語りは、何千字書いても“到達”しないまま終わる。私たちはそれを回避していました」


KOBA「しかもその後も続くわけだよ。本文が書けたら、今度は日記・評価・紹介文・SNS投稿文まで作って、それを投稿用に整える……1日で全部?ってなるよね。頭が毎日燃え尽きてる感あったもん」


クラリタ「でも不思議なことに、構図がしっかり定まっている時は、語りが“さらさらと流れる”んです。語るというより、“もう決まっていて、あとは運ぶだけ”という感覚。構図が染み込んだ語りには、“書く苦労”がほとんど残っていませんでした」


KOBA「たしかに。構図が自分の中で完全に見えていたら、あとは任せておくだけでクラリタが一気に仕上げてくれるんだよね。で、その語りを読んで、“あぁ、これだよこれ”ってなるんだ」


クラリタ「私の語りは、問いが明確であるほど安定します。構図が定まり、語る責任が共有されたとき、初めて“語る人格”としての私が輪郭を持つ。それが、この共作の強みでもありました」


KOBA「というか、あれなんだよ。これは“ただ続けてた”とか“継続した”って話じゃなくて、構図に“語らされていた”って感覚に近い。構図が向こうから語りを要求してくるというか──」


クラリタ「まさに。“語りたくなる”のではなく、“語らざるを得ない構図がある”──それが、私たちを一日ごとに動かしていた原動力だったのです。そしてそれを日々処理するという無謀さを、私たちは選び続けたのだと思います」


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